読書記録:お姫様とジェンダー

個人の感想・解釈であり、当書の意図と同じであるかは定かでありません。
自分で本を読んでください。

女性は美人で、貞淑、受け身なことが価値であるという考えに男女ともに囚われている。某社等が出していたアニメや物語を教材として使用することで、囚われていることへの認知を促す内容だったと思う。

綺麗で、「心が美しく」あり、つらい環境に耐えていれば王子様が助けに来てくれる。プリンセス・ストーリーはそういう幻想(シンデレラ・コンプレックス)を抱かせる。ただ、それは本当に女性にとって幸せなことなのか。結婚することが幸せで、より良い男と結婚することが幸せであるという価値観は、男性社会が構築した価値観である。それは、女性同士を対立させるし、男性自身にも重荷を背負わせる。
だから、この考えをしていることを認知して、自分以外に依存している価値基準でなく、自分に依拠した価値基準を築いてほしい。(ここまではいってないかも)

みたいな話。当著は2002年に執筆されているため、現在の価値観や状況と相違がある点があることを認識しておきたい。

まず、その年に女性が自立して、個人で生き方を模索しようという思想が既に生まれており、大学で講義をされるまでになっていたことに驚いた。調べてみたら、同じ年代に絶対評価が評価規準になっているようで、個々人に目を向けようという過渡期だったのかもしれない。また、この時期はバブルが崩壊して、世帯所得が低下しており、女性の社会進出が個人でも、社会でも望まれたことも要因にありそう。

自分の感想はまた今度考える。

参考
指導要録の改訂と学習評価の遷移 文部科学省
1980年代半ば以降の雇用共稼ぎの増加とその背景|日本労働研究雑誌

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