運行管理者(貨物)🌸受験記🌸
1.受験動機等
資格の取得を再開してから、取れそうな資格をいろいろと調べていくと、運行管理者という資格があることを知りました。第1種衛生管理者の資格も取得したことから、同じ管理者という名前に憧れて取得しようと思いました。
運行管理者は、バス、タクシーやトラック等の事業用の自動車が安全に運行できるように管理、監督を行うことができる資格で、バスやタクシーの「旅客」、トラック等の運送業の「貨物」の2種類があります。
運行管理者の免許にあたるのが運行管理者資格者証で、これを取得するには大きく2つの方法があり、国家試験に合格するのが一番手っ取り早い方法ということがわかりました。ただし、試験を受けるには1年以上の実務経験を積んでいるか、実務経験同等の講習を修了していることが必要となります。
受験時に実務経験が必要な資格は取ろうとは思っていませんでした、というか実務経験がないとそもそも受験できないのですが、実務経験同等の講習である基礎講習(3日間)を受講して修了すれば受験資格が得られるということで、この方法で取得しようと思いました。しかし、当時働いており、平日に連続して3日間の休暇を取るのは難しく、一旦は諦め、忘れていました。
退職して一年位経ってから、ふと運行管理者のことを思い出し、無職でしたので、いい機会と思い、基礎講習(貨物)を受けることにしました。
貨物を選んだ理由は、時期的なものと講習の会場が割と自宅から近かったという単純な理由です。
2.基礎講習について
2022年6月の基礎講習に申し込みました。受講料は8,900円、運行管理者等指導講習手帳を持っていなかったので写真1枚(縦3cm×横2.4cm)も必要でした。
1日目:
講習初日に配付されたのは、NASVA(独立行政法人自動車事故対策機構)のテキスト2冊とA4用紙に印刷された練習問題です。
座席は指定席です。対面式の講習で、講師がパワーポイントやビデオ等を使い一方的に説明していく形式のものです。これから3日間の座学にきちんと出席し、修了証書をもらわないといけません。1番のネックは修了試験でした。配付された練習問題がそのまま修了試験に出るのかどうかを講師に訊ねると、一部出るようなニュアンスの返答をされたので、講習終了後、自宅で問題の答えをテキストやネットの情報で調べました。その際、問題文の誤植らしきものを発見しました。
2日目:
どうしても答えがわからない問題も2、3問あったので、講習が始まる前に答えを教えてもらい、発見した誤植らしき箇所の話をすると“間違っていますね”といわれ講師もミスを認めました。講習が始まる直前に、誤植の訂正を受講者全員に伝えていました。誤植はつきものですが、きちんとチェックをして欲しいものです。この日は帰宅してから練習問題の解答を必死で覚えました。
3日目:
修了試験については受講の前にネットの投稿等であらかじめ情報を得ていました。それによると、テキストを見て解答して良いとか、試験の得点とかは関係なく全員が合格で修了証書をもらえるとかでしたが、実際は違いました。
午後の修了試験は記述式(一部記号を選ぶ問題もあり) で実際と同じ30問が出題されました。テキストやプリント類を見ることも許されず、通常の試験と変わりありません。基礎理解を見るレベルの問題でしたが、数字を答える問題もありました。なんせ、3日間でやったことをすぐにインプットしそれをアウトプットしろということなので難しかったです。練習問題と同じ問題が何問かは出題されていましたが、数問程度でした。
当初、部分点がもらえると思っていましたが甘かったです。一問が複数の小問からなる問題は、一箇所でも間違えたらその問題1問が不正解になります。しかも70%(21問)以上正解しないと合格にはなりません。不合格の場合はこの後の居残り補講を受ける必要がありました。
採点結果が出るまでヒヤヒヤものでした。採点後、合格者の番号が順に読み上げられていきましたが、自分の番号を確認した時は正直嬉しかったです。修了証書と運行管理者等指導講習手帳を受け取り講習は無事終了しました。受講者のうち約半数の方が不合格で補講を受けられたと思います。
とりあえず、これで運行管理者試験を受けることができます。
3.参考書・問題集等
︎︎▶「いちばんわかりやすい!運行管理者<貨物>合格テキスト」(成美堂出版)
▶︎「令和5年3月CBT試験受験版 運行管理者試験 問題と解説 貨物編」(公論出版)
2冊購入しましたが、実際はほとんど100%公論出版さんの本を使いました。
4.学習期間・方法等
学習期間は、約1ヶ月です。
最初は軽くひと通り成美堂出版さんの本を読みました。
その後は受験直前まで公論出版さんの本でひたすら勉強しました。勉強法は問題の反復学習です。何度も繰り返し解きました。基礎講習の講師も公論出版さんの本を薦めていました。公論出版さんの本は他の資格(甲乙3456危険物取扱者、乙46消防設備士、第1種衛生管理者ならびに毒物劇物取扱者)試験の受験の際にもお世話になりました。
5.受験について
基礎講習終了後の直近の国家試験を受けるとすれば8月でしたが、当時、8月下旬に登録販売者試験を、その1週間後の9月上旬に甲種火薬類取扱保安責任者試験を受ける予定でしたので、無理はせず、この回は避け、翌年に延ばすことにしました。
2023年3月のCBT試験に申し込みましたが、いつも利用しているCBTの試験会場は日程がうまく合わず、初めての試験会場で受験しました。簿記検定や英検等、いろいろな試験を受けにくる方が混じっているのがCBTの試験会場と思っていましたが、その会場に集まった受験生は全員が運行管理者試験受験者で他の試験の受験者はいませんでした。受験者は6、7名だったと思いますが、受験者が揃うまで椅子で待たされ、時間が来ると係の人が受験上の注意を説明し、各自が所定の座席に着き、IDやパスワードを入力して試験を受ける形でした。
6.受験結果
26問/30問で合格。
合格するには18問(60%)以上の正解が必要でしたので、まずまずといったところです。間違えた4問のうちの2問は、二択に絞ってから結局間違えました。頭ではわかっていたつもりでも、似たような文言に悩んだのはしっかりと理解していなかったからだと思います。残りの2問はどこが間違えたのか不明です。CBTは問題が持ち帰れないので確認しようがありません。
7.その他
合格発表日から3ヵ月以内に資格者証の交付申請を行わないと合格が無効になります。申請時に270円の収入印紙の貼付が必要でしたので、郵便局で買い求めた際、"額面間違っていませんか?"と言われました。普段あまり出ない額面なんでしょうね。合格後すぐに交付申請しましたが、GW前に運行管理者資格者証をゲットすることができました。
そうすると気になるのは、運行管理者(旅客)の方ですが、これを取得するには実務経験がないので、あらためて3日間の基礎講習を受ける必要があります。貨物を持っていれば一部免除があるのかと思っていましたが、何もありません。試験も同様です。ということで、今の所、取得の予定はありません。