20230119きれいな自転車
あっという間に2023年は2月になっていました。駆け足で過ぎ去る1月の方が12月よりも「師走」という字面は似合っているような気がするのは僕だけでしょうか。「春の海」の琴ような緩やかさは三ヶ日で死んでいくように感じています。
最近は頭にマフラーをぐるぐる巻くことにハマっています。耳まで隠れれば冬でもだいぶ暖かいこと。とある夜、仲良くしてもらっているひろむさんとDalstonを歩いていると、盗まれかけてギリギリ盗まれなかった自転車を見つけました。そのボロボロ具合に僕たちは思わずテンションが上がったのです。サドルは無くなり、荷台はずり落ちて、タイヤでさえパンクしかけている自転車は、ペダルだけがなんとか回るから自転車としての有り体を保っているみたいでした。そのテンションのままに写真を撮り、後日もらった写真を見返して、僕はこの自転車を自分のように愛おしく思いました。それは憧れている姿と何ら変わりはなかったからです。ボロボロでありながら走ろうとする意思を見せる自転車がきらきらとして見えました。
(セルフ)ディストラクションな日々ですが、多分それなり頑丈な自分という存在は、リカバリーのたびにしなやかになっていることだと思います。まるで骨のように、折れては強く太くなるといいなと願うのみ。大好きな山田亮一が「俺はもうオイルをさしても動かないブリキみたく見える?」と歌っていたのは「ハイエースの車窓から」でした。すっかり消息不明の彼は音楽の中で、今でも一際輝いています。みんなから僕はどう見えてますか?☻
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