山形県民Pから見たシンデレラガールズConnecTrip!山形公演
ここから私が述べる内容は、2024年2月3日に行われた「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS UNIT LIVE TOUR ConnecTrip!山形公演」を、現地参加した地元のプロデューサー(P)の立場から見た感想及び考えたことです。今後の開催地域に住むPの参考の一助になればと思い、書き記しました。
かなり長文となりましたので、下記の目次から興味のある部分だけお読みいただいても構いません。それでは、お付き合いください。
1 はじめに
私が初めてシンデレラガールズのライブに現地参加したのは7年前、セキスイハイムスーパーアリーナで行われた宮城公演1日目だった。
5月に入ったのに稀に見る悪天候で、飛行機が仙台空港へ着陸出来なくなり、「空港ガチャ」というパワーワードが生まれた公演でもある。
CDのシリアルコードで当てたチケット。幸運にもアリーナ一桁の席で見ることが出来たステージ。間近で見ることが出来た大好きな声優さん達。感動で泣きまくって、記憶が無くなるほど素晴らしかった。
「いつか山形でもシンデレラガールズのライブが見たいな」
「でも、無理だろうな」
この時はそう思っていた。
2 山形県について
山形県は、東北地方にある、夏は暑く冬は大雪、海と山があり、自然に溢れる県である。
特産品は米やさくらんぼ、ラ・フランス、枝豆。観光地としては銀山温泉や蔵王スキー場、クラゲで有名になった加茂水族館などがある。
他県から来た人の話を聞くに、「山形県は非常にポテンシャルが高い」らしいのだが、外へのアピール力は低く、全国的に知名度は正直今ひとつ。そもそも、現地に足を運んでいただかない事にはなかなか魅力が伝えられないのが難点なのである。
シンデレラガールズを呼ぶにも、まずは知名度を上げていかなければ…でもどうやって?答えのない答えを探す日々を過ごしていた。
そんな中、アイドルマスターシンデレラガールズで彗星の如く現れたのが、「辻野あかり」である。
正直なところ、自分としては、いかにもキュート属性のかわいい子だが、人気は出るだろうか?しかも山形なのにさくらんぼじゃなくりんご推しとは?と少々疑問に思っていた。
しかし、そんな自分の考えをよそに、ニコニコ動画での「たべるんごのうた」の大ヒットやプロデューサーの応援によるボイス総選挙1位獲得、ソロデビュー等一躍有名となっていき、ついに
山形県公式アカウントに補足され始めたのである
。
こっ…これは山形でのライブを少しは期待してもいいのかい?!
わずかな期待が生まれ始めた。
3 UNIT LIVE TOUR ConnecTrip!山形公演
① 開催告知
2023年9月に愛知で行われたShout out Live!!!の業務連絡で、次のライブはユニット単位での全国ツアーが開催されると通知された。
これまで、事前に発表された出演者でユニット曲を披露できた公演はあったものの、改めて「ユニット」を表に押し出したライブはシンデレラとしては初である。
全国のツアーなら、5thのときみたいに各地方の主要都市に来るのかな?また仙台に来るなら是非現地に行きたいなー!
そんな期待を胸に見始めたYouTubeでのNext LIVE Invit@tion!、MCの構成・演出担当のJUNGOさんから冒頭いきなり提示された画像がこちら。
や…
や…
山形だああああああああああああ!!!!
本気で叫んだ。
まさか本当に山形に来ると思わなかった。泣いた。
辻野あかりや同じ山形出身の小関麗奈サマの山形凱旋を期待したが、そちらは叶わなかった。
少し残念には思ったが、特にあかりんごの場合、ユニットを組んでいる夢見りあむ役の星希さんの体調を考えればやむを得ないものと考えられる。6月の東京公演での万全な状態での活躍を期待したい。麗奈サマも同様に、福岡公演であの貫通するボイスを響かせてくれることだろう。
山形に来ることになったのは、レイジー・レイジー、ルビーカウンテス、デア・アウローラの7名。語るまでも無い最高のメンバーだ。
だが自分は高垣楓P、配偶者かつ同僚は塩見周子P、担当はどちらも山形には来ない形となった。
だからどうした。
山形県で開催されるシンデレラガールズのライブなんて今後二度と無いであろうチャンス。
更に
我ら二人が推しの山下七海さんが来るじゃあないか!!!!しかもドームじゃなく狭い会場で生で見ることが出来るんだぜ?!行くに決まってるじゃないか!!!!
一緒に狂喜乱舞するのも束の間、冷静になったときあることに気付く。
え、2月?
冒頭に述べたとおり、山形は雪国だ。しかも2月初旬といえば、大寒の候を過ぎた一番雪が積もりしばれる(凍える)頃である。
これ…Pの人たち無事に来られるのか?一抹の不安がよぎった。
しかし、予想に反し、世間は記録的な暖冬となり、会場の山形市付近はほぼ雪が無いままライブ当日を迎えることになるのである。
② LIVE当日~開演前まで
2024年2月3日、その日の山形市の天気は晴れ。何故か自分たちが住む庄内だけ雪が積もり、凍結路面に気をつけながら「やまぎん県民ホール」へ車で向かった。
昼前にホール駐車場へ到着。しかし車は少な目。更にホールの外も人がまばらだった。
疑問に思いながら、やまぎん県民ホールの扉を開けると、そこには沢山の人、人、人。同僚のP達がライブを心待ちにしているのが見えた。
それもそのはず、4年前に新しく建て替えられたこのホールは「山形駅から徒歩1分(連絡通路あり)」という、とてもアクセスの良い場所にあった。ライブ会場の大ホールの他に広い練習室もあり、今回の物販は室内で行われていたため、寒い外で待つ必要が無かったのだ。
私はこの光景を見てやっと、「ああ、本当にこの山形でライブがあるんだな」と実感することが出来た。
物販品をいくつか購入した後、一旦宿泊先のホテルにチェックインするため離脱。昼公演のネタバレを避けながら、再びホールへ。
会場電子チケットを使いレシートを発券したところ、私たちはは2階の席だった。アリーナでは無かったものの、ドームに比べれば十分アイドル達を近くで見ることが出来る距離だ。
ドキドキしながら開演を待っていると、ルビーカウンテスの3人による注意事項音声が流れ出した。今回の公演では大型モニターが無かったため、協賛企業のコールも無く、事務の千川ちひろさんの登場は無かった。その代わりとして、アイドルが進行を兼務していたようだ。
説明が終わり、LIPPSのNightwearが流れ終わると、あの曲が流れ出した。
「一番のりんごは何りんご?」
「せーの」
「「「「 山形りんご!! 」」」」
会場にいた全員が声を揃えた。
赤いペンライトで会場も染まる。
辻野あかりのソロ曲、「トキメキは赤くて甘い」か流れ出したのである。
アイドル本人は山形での出演は無かったものの、「山形にはあかりんごがいる」と感じさせてくれる素晴らしい演出。とても嬉しかった。運営さん、ありがとう。
③ ライブの感想
ライブはとても素晴らしいものだった。
予想通り、曲が始まる度に限界オタクよろしく「ア゛ッッッ」と叫んだこと以外ほぼ記憶を無くしてしまったので、配信アーカイブで補完した感想を述べたい。
・レッドソール
曲のユニット元のメンバーにつかさ社長しかいないため、完全に意表を突かれた形。全員の凛としたパフォーマンス素晴らしかった…
・Radio Happy
現地で聴きたかった曲その1。
ななみん最高。
冒頭の「カチッ、ピュイ」で起こった、震える程の歓声は未だ忘れられない。
・フレデリカ、猫やめるよ
やめないで(切実)
・アタシガルール
マイクスタンドになりたい。
・Secret Daybreak
会場の音響の良さも相まって、二人の声がそれぞれ独立して聞こえた。後日のデレラジによると、今回はお互いの歌声を聞きながら歌ったらしい。どれだけ進化するの…
・クレイジー・クレイジー
今回も泣いた。あっさむの声に毎回泣かされるのよ…
・ヴィーナスシンドローム
女神が山形に降臨なさってた。
・ノーチラスソナー
自分の中のベスト。
二ノ宮さんの渾身の歌声、最高でした。
アーカイブで二ノ宮さんの背後からの光景が映ったとき、
まさにこのMVの光景と同じで、自分もこの舞台演出に関われたことがとても嬉しくて、涙がこぼれた。
・Gossip Club
山形に御出店、誠にありがとうございました。3人のセクシーに無事やられました。コールがわからずセクシー!って叫んでいたが良かったんだろうか。
・Night Time Wonder
ユニット全員揃った形としては初披露。ななみん参加出来て良かった、本当に良かった。
・Hotel Moonside
現地で聴きたかった曲その2。
あの時やまぎんホールはダンスホールだった。ダンサーさんを従えず一人ヘッドセットで完璧に踊り切る飯田氏、最高でした。
・PROUST EFFECT
ことみんすげぇ…(語彙力無し)
・Gaze and Gaze
今回一番のサプライズ。
社長とマキノンのGaG!?聞いてないよ!?情緒どこか行った。開演前に巴お嬢の法被を着たPを見かけたが、どのような心境だったろうか。お二人の声の強さがぴったり合っていて、素晴らしかった。あとでコミュ見返そう。
・ミステリーハート
事前にCDのカップリング曲で発表されていたFrenchKisSの新曲。ダンスがとても可愛かった。Cygamesさん、お願いですから3DMV実装してください。(懇願)
・Come to you
締めくくりは今回のツアーのテーマ曲。ライブで聞くと凄くぐっと来る曲だった。会いに来てくれてありがとう。
ライブ終わりの「アイマス最高!!」が、狭いホールだからこそキッチリ揃っていてとても気持ち良かった。最高のライブだった。
ちなみに、帰り際、1階席はどんな風に見えるのだろう?と覗いてみたところ、機材席が近くJUNGOさんに「ありがとう!!」と声を掛けたら手を振っていただけた。これも狭い会場なりの醍醐味かもしれない。
3 今後のツアーの参加者及び開催地の方へ
ダンサーさんが不在というアイドル達だけのパフォーマンスであったため、総じてアイドル本人のパワーや魅力を直に感じられるライブだった。今回のツアーで担当が出るPは、出来る限り現地参加することをお勧めしたい。
チケットについては、昼夜2回公演であることに加え、山形公演では3回ほど公式リセールやマッチングが行われていた。キャパシティは狭くとも行ける可能性は無くはない。今後のツアーへ臨むPには是非頑張っていただきたい。
また、ここらかは、これからの開催地に住むPに伝えたいことを述べていく。
① 名物をアピールしよう
現地までわざわざ足を運んでくださるシンデレラPは「イナゴ」と称されるほど開催地の名物を根絶やしにしていくことで有名である。
事実、山形でも
・りんご関連商品が売り切れ
・駅前の蕎麦屋のそば湯を枯らす
・会場近くのスーパーで売っていた山形のソウルフード「あじまん」完売
という事例があった。
ライブのMCで出てきた日本酒「あら玉」も爆売れしたとも聞くし、ライブ前からの名物アピールは重要と思われる。商工会等の担当の目に留まり、前橋や名古屋のようにイベントに協力していだける可能性も広がるだろう。
予め地元アイドル関連で売れそうなものをピックアップしてみてはいかがだろうか。
② 観光名所をアピールしよう
遠方から来るP達は、余程近隣や公共交通機関が発達している場所でない限り泊まりがけで来る場合が多い。ライブが素晴らしい思い出になるのは当然だが、そこに旅の思い出をプラスできそうな観光名所をアピールし、足を運んでもらおう。
山形県では、スターライトステージ(デレステ)で何度か背景に採用された銀山温泉があり、多くのPが写真を撮り楽しんでおられた。会場の近くには蔵王スキー場もあり、樹氷を見ながらスキーを楽しんでくれた方もいたようだ。山形を満喫していただき、地元民として大変嬉しく思う。
③ 夜の食事処をアピールしよう&事前予約しよう
これは自分の経験からの話だが、夜公演終了後近場で夕食を食べようと思ったものの、どこの店も満席で入れず、結局コンビニで済ますという事態になった。同じ県でも土地勘が無いとこうなってしまうものである。
遠方から来たからにはその土地のものを食べて楽しみたいものだ。地元Pはお勧めの店を先にアピールしよう。また、現地に来るPもオフ会を企画する場合は事前にリサーチ&予約をしておこう。
④ 「次」に繋げよう
ここまで長々と観光と消費について語ってきたが、結局何のためかと言えば「次のライブ開催に繋げるため」である。
ライブを開催するためにはとてつもない労力が掛かるものだ。採算(お金)が見込めなければ企画すら通らないだろう。今回のような地方公演なら尚更、開催地の観光・経済効果や協力が見込めなければ実施も難しいものと思われる。
私はまだこれから、あかりんごと麗奈サマの山形凱旋ライブを見たいのだ。
担当である高垣楓が歌う姿を現地で見たいのだ。
その夢を叶えるために、私はこれからも全力でライブを楽しみ、プロデュースと応援を続けていくつもりだ。
4 おわりに
今回の山形公演開催に当たり、山形で開催を決めてくださった、シンデレラガールズ運営、出演者の皆様、やまぎん県民ホールの関係者皆様に感謝を申し上げます。素晴らしいライブをありがとうございました。
また、海外含め、遠方から足を運んでくださったプロデューサーの皆様、また、配信で応援くださったプロデューサーにも同じく感謝を申し上げます。これからもプロデュース頑張りましょう!
最後に、自分の住む庄内地方の方言で、メッセージを送ります。
みなさまがだ、山形さ来てくれでありがどのー。
(皆様方、山形に来てくれてありがとうございました。)
山形は、庄内、最上、村山、置賜ってえっぺいいどごもんめものもあるさげ、まだ来てくれのー。
(山形は4つの地方に沢山良い所も美味しいものもあるので、また来てくださいね。)
んでの、いがったら
(そして、良かったら)
榊原里美ちゃんのカード風景見さ、庄内さも来てけれのー!
(榊原里美ちやんのカード風景を見に、庄内にも来てくださいね!)
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!