見出し画像

メロンクリームソーダ🍈🍹🍨


昨日、仕事終わりの彼女と倉田珈琲にいき、飲んだ。
彼女は朝一のアイスコーヒー以外はだいたいカフェに行くとメロンクリームソーダを飲む。

小さな頃の方が焼酎を飲食店にも持ち込むようなモラルのかけらもない変なところでケチくさい親元で育った私は、メロンクリームソーダなんて頼むことのできる人権は存在していなかった。

こうして大人になっても頼むことに初めは緊張した。
メロンソーダの上に、アイスでしょ。
コンビニでメロンソーダとスーパーカップ買ってくるよ。とロマンチックのかけらもない、言葉にする前の空気さえ惜しいくらい、そんな考えを持っていた。

それはそれで生きる力があるものか、我慢強いのか、貧乏くさいのか、これもまた価値観合う人もいるはずだけれど、

倉田珈琲のメロンクリームソーダは感動ものであった。
メロンソーダは鮮やかな緑色で、見た目からして美しいのに、飲んでみると想像以上に、メロンのいいところだけ風味がブワッと香る。湿気の多い日であり、仕事終わりの彼女は前髪が少し湿っていたが、そんな湿度が涼むような爽やかさであった。

そしてその上に乗っているアイス。
スーパーカップでいいなんて行ってごめんなさい。
バニラビーンズがしっかりと入っていて、冷たいと甘さを感じづらい時があるが、しっかりと甘みが舌に残る。

ん、これは、
アイスだけではない。異様に沈まないアイスは、氷はもちろん
生クリームが薄く繊細に下敷きの役割を成しているではないか。。

これがメロン「クリーム」ソーダ なんだね。

25歳がこんなことを語ると恐怖さえ感じますね。私書きながら感じています。

一瞬で飲み終えてしまう美味しさに、名残惜しい感じがしましたが、この儚さや、次また飲もうか、と言えるサイズ感までいいななんて
好きになった人が好きという好きになるとどこまでも人柄がよく見えるのと同じ現象が起きてしまっていました。どこまでロマンチックなんだ喫茶店。。


彼女がメロンクリームソーダが好きなのは、家族で森田珈琲に行って頼んだ時に「おいしい」と声が出るような美味しさだったというのだ。

先日初めて行ったが、私はバナナスムージーを
彼女は朝8:00ということもあり、アイスコーヒーをいただいたので、次回はリベンジしたい。

しかし、家族で喫茶店なんて羨ましい。
私の家族だって行こうと思えば行ける。しかし、出不精で財布の紐が異様にきつい母と、お金の稼げなかった時代のコンプレックスや、自分で金の管理ができない55の親父は、そんなものに行くならスーパーで値引き品を主婦と奪い合い、「これ安かったんだよ」と自慢しながら、自分たち親だけでビールや焼酎をいただくのが好きだ。

こんな生き様が私にも一緒に数日いると、自分の家に帰るまで気づかないタバコの匂いのように知らぬ間に染み付いていると思うと、親は親の価値観があるからクッソ恨んでいるということはないが、そんなことより前に、

「このロマンチックで愛らしい彼女の家族に、大事な彼女に些細な私の汚さが影響しませんように。」

と必死に願って、拝んで、祈っている。

私も大人になったため、自分の親にまずはスターバックスのフラペチーノを生まれて初めて飲ませてみたり、ドトールにいき、ハニーカフェオレで一服させてみたり、まるで、何か芸を教えるように試行してみた。

「おいしいね」と一瞬で飲みきる姿に、喜びと哀しさを覚えているし、お店に行けば多動で落ち着かない様子に、恥ずかしさではなく、「ごめんね」という気持ちがこみ上げてきた。ある程度、喜びや安心の場所と価値は決まっている両親ほどの年齢は、夫婦という形があるので、二人で幸せを探って、世界を作ることが最善なんだなといらぬお節介を恥じた。

ただ、その世界が人様に迷惑をかけたり、お縄になることであれば私の耳に入れば彼らの人生のためにも注意していくつもりだ。

しかし、メロンクリームソーダでこんなにも話があるとは思わなかった。
実は昨日飲んでいるときに、「メロンクリームソーダ」って題名で書いてみて
とリクエストを彼女から受けたので早速書いてみたわけであったのだ。

「次のお休みは喫茶店でも行こう。〇〇ちゃんが作品描くのみてたい。私もパソコン持ってくるね、まあパソコンですることなんだけど、、転職活動でもしようかな」とそんなに喋らない彼女が次々と言葉を出しているだけで愛おしかった。

無理のないこの愛おしい人との生活が続きますように。
続くようにどうかあなたは変わらないで、無理がいきませんように。
私はあなたといるだけで幸せです。

そんな気持ちがあの緑に溶け込む白のようにじんわり心に広がった日であった。

                        終わり


いいなと思ったら応援しよう!