【住宅と建築】08_【愛の時代】に出来ること
これまで7回に渡り「住宅」の歴史について書いてきた。
「量」の時代から「質」の時代、そして現在の「量+質」の時代を経て、これからの時代を、生意気に【愛の時代】を呼んでみたが、「住宅」において、社会に出て数年経った建築士に出来ることはなんなのだろうか。
【住宅と建築】というマガジンの最後に、これから行う【新事業】について発表したい。
それにはまず現状の「住宅産業」について語る必要がある。
【マイホームが欲しい人へ】
庭付き一戸建て住宅に住みたい。
「駅から近いマンションより、少し離れても良いから憧れのマイホームを手にいれたい。」そう考えている人も少なくないのではないだろうか。実際に私も友人に何度か相談を受けている。
「マイホーム」を購入する方法には何があるだろうか。一般的には2種類しかない。
1つは、個人建築士(建築家)に頼む方法である。既に土地があったり、余程こだわりが強い方は建築家に住宅をお願いする場合がある。
2つ目はハウスメーカーに頼むということである。おそらくこの方法が大多数を占めているだろう。
更には、最もコストを掛けずにマイホームを手に入れたいのであれば、建売住宅が良い。建売住宅というのは、文字どおり、「敷地に既に建っている家」を購入する方法である。
商品化した住宅をそのまま作り、内覧会を通じて購入者を探す手法であり、多少の違いはあるものの、ほぼ全てが似通った間取りである。
次に「注文住宅」がある。ハウスメーカーが土地で事業を開始する時によく聞くものなので、住宅の購入を考えたことがない方でも名前だけは聞いたことがあるのではないだろうか。「注文」という通り、敷地の購入者に「どういう建物が良いか」を聞き、要望を受けて建設された住宅を指す。
打ち合わせを行い、購入者の「注文」を受け付けてはいるものの、やはりシステム化されたものを組み合わせて造ることになる。設計者はパズルみたいに既存のパーツを組み合わせて設計するのである。
まぁ「住宅」というのは、住設備(お風呂やキッチン)など寸法が決まっているので、このパズルこそ重要なのだが、、
「こうしたい」 に対して、「これはできません」「こうなります」「金額が上がります」というのがほとんどで、それでは「注文住宅」と呼べないのではと思うものもしばしばある。
しかしハウスメーカーの「住宅」は、購入者にとってメリットも大きい。
簡単に言えばシステム化されているため、建設費が安価に済むことである。更には敷地は用意してもらえるし、住宅ローンも仲介に立ってくれる。言わば住宅を欲しい人の面倒を極力少なくしてくれているのだ。
一方で「マイホーム」を個人事務所を構えた建築家に頼みたいと考えた場合、敷地は自分で探して来なければならないし、住宅ローンも自分で組まなければならない。当たり前だがめんどくさい。
「それでも、もう少し自分らしい家に住みたい」
住宅というのは一生に一度の非常に大きな買い物である。
隣のお家と同じ間取りは何か寂しい。
「もっと要望を伝えて、自分たちらしい自由な住宅に住みたい」と思う方も多いと思う。私の友人にも「こうしたかった」という声を良く聞く。
でも「建築家の知り合いなんていない」「建築家に頼むのは不安がある」「建築家に頼んだらめんどくさい」と感じる人の気持ちもよく分かる。
だからこそ、私はハウスメーカーに頼んで良いと考えている。
でも、「もう少し自分達らしい住宅に住みたい」と感じている方は、「自分たちらしい空間ってなに?」「こういう場所が欲しいけど伝える術がない」もしくは、「自分だけの書斎が欲しい」「屋上テラスが欲しい」「吹き抜けのあるリビングが欲しい」そう思ってる方もいるのではないだろうか。
ハウスメーカーを打ち合わせをしてみると「思ってたのと違うけど、どう伝えていいかわからず諦めてしまう」場合もある。
そんなことで良いのだろうか。
もっと気に入った住宅に住みたくはないですか?
あなたの夢を実現したくはないですか?
【デザインメディエーター】というお仕事
そこで私は建築家には頼まないけど、ハウスメーカーの住宅よりも、もう少し「自分たちらしい住宅に住みたい」と考えている方に向けて、「もっとこうしたい」「こういう空間が欲しい」をスケッチする仕事を始めた。
「メディエーター」とは仲介者という意味であるが、住宅が欲しい方の要望を噛み砕き、「こうしたい」をハウスメーカーに伝えるお手伝いをしている。
主な仕事内容としては、ハウスメーカーとの打ち合わせをする前に、要望を聞き住宅のプランをスケッチすることである。
ハウスメーカーに要望を伝える時、口頭よりも絵で見せた方がイメージは遥かに伝わりやすい。スケッチがあって打合せするのとないのとでは、全く異なるものになる。
参考に私が【デザインメディエーター】として取り組んだ一例をお見せする。
【参考例】
施主の要望
・屋上テラスが欲しい
・駐車場は2台欲しい
・リビングに吹き抜けが欲しい
・読書するためのセカンドリビングが欲しい
・対面キッチンが欲しい
それに対して私がスケッチしたものがこちら
案①
案②
完成
こうしてハウスメーカーに頼む「住宅」おいても一工夫ある家を作ることができた。
上記の例では仕上表まで作ったため、内装もクロスではなくシナ合板となっている。
【愛の時代】だからこそ、自分にあった住宅を手に入れたくはないですか。
以上が新事業の紹介になります。ご興味ある方がいましたら、気軽にご連絡下さい^ ^
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最後に住宅のオススメ本を紹介します。