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卒業設計の進め方_02【知らないと損】問題点を建築で解決する方法

皆さん。こんばんは。

Kaede Architectのなかむラテです。

今回は前回に引き続き【卒業設計の進め方】について書いていこうと思います。

卒業設計に取り組む建築学生の皆さんにとって一番重要な「建築による問題点の解決方法」です。

わかりやすくするために今回は、私が実際に経験した卒業設計成功者と教授とのエスキスを思い出しながら、書いていますので、是非最後までお読みください!

興味からテーマを見つける

おさらいとして、卒業設計において、皆さんが通るであろう最も一般的な流れについてご説明します。

まず「卒業設計で何をやろうか」と考える時に、必要なのは、あなたが持つ社会の疑問点や単純な興味です。

こういう問題を解決したいというのがあれば、それで進めても構いませんし、「これが好きだ」や「こういう空間を作ってみたい」でも良いと思います。

卒業設計のとっかかりは、あなたが今持っている素直な好奇心からで良いのです。

テーマの決め方は、以前書いたコラム【卒業設計のテーマは何にするべきか】を参照下さい。

このコラムを卒業設計で評価されるために、私が当たり前に考えて欲しいことになります。

テーマから『問題点』を見つける

卒業設計をする以上、テーマに対して眠る問題点を浮き彫りにして、それを建築で解決していくことが必要になります。

それは当たり前のようですが、意外と難しく、逆説的に考えれば、あなたが設定した問題点は「建築で解決出来る問題点なのかどうか」を考える必要があります。

例えば、

「【問題点】として「人が来ないレストラン」としましょう。そして【解決策】として、【美味しい料理を出すレストラン】と言うのは、建築や空間では解決できるでしょうか。この【解決策】はシェフ次第であって、建築で対応できません。それではこう言うのはどうでしょうか。【利用者が気持ちよく、美味しいと感じてもらえるような、テラスのあるレストラン】これであれば建築で解決できると思えるのではないでしょうか。これが【問題点】を建築で行う【解決策】なのです」「そしてその【解決策】というのは仮説でもあります。【問題点】をどのような(How)空間であれば【解決】できるのか。その仮説を立ててほしいのです。だから【問題点】の設定は卒業設計を進める上でスタートではありますが、どのような【解決策】でゴールに辿り着ことしているのか、そこに直接的に繋がります」

問題点の設定は、卒業設計のスタートではありますが、同時にゴールを想像する行為でもあります。

とんちんかんな問題点を設定しないためにも、上記のことを意識して進めましょう。

問題点を建築で解決する方法

それでは次にどうやって、問題点を建築で解決していけば良いのか、についてです。

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