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三鳥入りヌオーフリーザーの話

◇はじめに

※デッキ紹介は無料で読めます
ポケカペディアというブログを私は書いていますが、基本的なコンセプトは「ポケカ初心者向け」です。最近ではポケカブームのおかげでポケカ関連のブログなりまとめサイトなりが増えてきて、あまり情報に困ることはないのかもしれませんが、私がブログを始めた頃は、なんて書くとポケカ老人になるのでやめます。ブログとまとめサイトの違いもダラダラ語るとこれまたブログ老人になるのでそれもやめます。要するに、数年前の右も左も分からない自分に向けて書いてるようなイメージでブログを続けています。

でも、がっつり自分でデッキ考えて、がっつりまとめたいという気持ちを捨てるわけにもいかなかったので、今回noteという形でまとめることにしました。シリーズ化できたらいいなと思います。モチベ次第。ブログの方では初心者向けの簡単な(1000〜1500文字程度の)レシピ紹介をそれなりの頻度で書いて、こちらでは他の人の頭の中を覗きたいプレイヤーに向けて構築の意図を書いていきます (10000字程度)。有名強者たちがnoteに投稿することが増えてきて、ポケカプレイヤーとしては嬉しい限りなので、有料無料の問題もあるとは思いますが、文化の1つになればいいなぁと個人的には考えています。ポケカ公式がそういう営利目的は認めないというと、これまたnoteのみならずブログやまとめサイトの方も存続が怪しくなるのですが、公式の言うことは絶対なのでそこは通告があればすぐに対応する予定です。

前置きが長くなったけど、第一弾は【ヌオーフリーザー(ver.スカイレジェンド )】です。ヌオーが好きでこの構築を使い始めたのですが、フリーザーが出たことで大幅に強化され、そして今回のスカイレジェンド に収録されたカードでかなりのレベルまでデッキパワーが上がったと感じています。

デッキを作る上で「勝ちたい」よりも「好きなカードを使いたい」が先に来てしまうと、どうしても限界があります。その好きなカードが環境デッキの中心や、スーパーマキシマムアルティメット汎用カードであれば問題ないのですが、私の場合はヌオーでした。ヌオー。ヌオーはあくまで補助的な役割を担うポケモンなので、勝つためには環境ポケモンとやりあうだけのパワーを持ったカードが必要でした。

◇背景

■フリーザーの特殊性
そこで登場したのがフリーザー。このカードがなければヌオーなんてユキノオーくらいどうしようもないカードです。役に立ちそうな特性はあるけど、活かせるポケモンがいない。そんな状態のままレギュ落ちを待っていたかもしれません。

フリーザーの強みはなんといってもその特性。フリーザーがバトル場に居続ける限り、相手はグズマを使って自分のベンチにあるポケモンを引きずり出すことができません。つまり、エネルギーを自分のベンチで温め続けることができるというわけです。相手は手札にグズマを握って、ベンチのポケモンを倒す手段があったとしても、指をくわえてフリーザを攻撃することしかできません。手札にグズマを持ち続ける事でデッキ圧縮もままならず、リーリエでカードを引く枚数も減ります。フリーザーの強みはフリーザーと対戦したことがなければあまりしっくりこないかもしれませんが、実際相手にしてみると多くの行動を制限されることになり、フラストレーションがたまります。これはジムバトルで対戦が終わるたびに言われます。「フリーザーきついっすね」「何もできなかったです」みたいな。

ヌオーフリーザーにおけるフリーザーの枚数は諸説ありますが、4枚です、絶対に4枚。もちろんデッキを改良する過程で3枚にしたり、2枚にしたりすることはありましたが、結論としては減らしたところでフリーザーより優先度の高いカードはない、というのに落ち着きました。また、このデッキでは「フリーザーが枯れるまでコールドサイクロンを打ち続ける」ことをとりあえずの目標にしています。せせらぎの丘を採用している理由がこれなのですが、フリーザーが2匹くらい倒されたら、レスキュータンカでデッキに戻して、せせらぎの丘でまたベンチに出すという動きをよくします。不死鳥かよって動きです。フリーザーだけど。ただ、そういうコンセプトなので4枚積んでいますが、そうじゃないヌオーフリーザーもあることにはあります。

こちらのレイネ様の記事では、フリーザーが2枚の構築が紹介されています。ただ、こちらはデッキに入るカードが非常に似通ってはいるものの、ファイヤー&サンダー&フリーザーGXをメインに据えた三鳥デッキであって、ヌオーフリーザーに三鳥をピン刺ししたデッキとはコンセプトが異なります。このレイネ様のデッキは恐らく、ヌオーフリーザーを三鳥GXのためのエネ加速・保持手段として用いています。準備ができたら、すぐに三鳥GXで攻撃して圧力をかけていけるような(ヌオーフリーザーの中では)速攻型に分類されるものです。述べられているように、序盤にしかフリーザーを使わず、あとは三鳥とヌオーで場持ちを良くして攻撃していくスタイルです。時間があれば読んでみるといいかもしれません。有料記事となっていますが、最後まで無料で読めます。回し者みたいですが、回し者じゃないです。知らない人です。


■闘タイプヌオーと非GXポケモンの在り方
デッキレシピに入っていないので不採用カードであることは分かると思うのですが、その理由をちょっとだけ書きます。そもそも、少し前までのピカゼク環境や対ゾロアークGXという意味では、このヌオーは画期的なカードでした。水エネルギーでワザが打てて、進化元も共有しており、弱点を突けばすぐに240まで出せる。

でも実際に使ってみると、少なくともこのデッキにおいては扱いが難しいというのが実情です。HPが120しかなく、ゾロアークGXを倒したとしても、すぐに2体目のゾロアークGXにライオットビートでちょうど倒されてしまいます。エレキパワーで火力を上げられるピカゼクサンダーなんて相手にしたら為す術なく倒されます。フリーザーのようにただ倒されるわけではありません。エネルギーを3つも持ったままトラッシュにいってしまいます。毎ターン1枚エネルギーをつけて、4・5ターン目あたりで一気に攻勢をかけていくこのデッキにとって、そんなことをされると死活問題。ピカゼクを倒してサイド3枚取ったところで、こちらは再起不能に陥るわけですからどうしようもありません。

このことからも分かると思うのですが、一撃で倒されるようなHPの非GXポケモンを活躍させるためにはいくつかの条件があります。これはヌオーフリーザーに限らず、ポケモンカード全体に言えることです。自分で新しいデッキを考えてみたい!という方もいると思うので、ご参考までに。非GXポケモンを主力(=バトル場に立って攻撃するポケモン)にするためには、「ハチマキ込みで120ダメージ以上」「1エネもしくは2エネでワザを打てること」が最低限必要な要素です。

ハチマキ込みで120以上というのは、2回攻撃できれば大抵のポケモンを倒せるラインです。もちろん2進化GXやレシリザ、サナニンフなどこれでも倒せないポケモンというのは数多く存在するわけですが、戒めの祠があればなんとかなります。とりあえずの最低ラインとして120というのを上げています。SMシリーズのカードプールも広がり、チルタリスやラランテス、ディアンシー◇や格闘道場など、ダメージの底上げをできるカードも増えてきたので、今まで活躍してこなかったポケモンにもチャンスは広がっています。

もう一つの要素:「少ないエネルギーでワザを打てること」は、この闘タイプのヌオーが活躍できなかったことからも分かると思います。120以上ダメージを出せる場合でも、それに3エネを割いて返しの攻撃で倒されたらもうおしまいなわけです。倒されてもすぐ次のターンに攻撃できる、という状況を作る必要があるわけです。例えば、これが水エネルギーではなく、超エネルギーでベンチにサイコリチャージのカラマネロがいるとなると話は別。なので、少ないエネルギーでワザを打つというのは、他にエネ加速手段を用意すると捉えてもらっても大丈夫です。エネ加速手段がないのであれば、多くてエネルギーは2つまで。それも無色入りであればカウンターゲインが使えます。色指定エネルギー2つとなると、カウンターエネルギーを使うしかなくなるので、少し戦術が狭まります。戦術が狭まると、カードパワーが足りない場合、弱いということに直結してしまいます。

環境にのし上がった非GXをみると、この2つを満たしていることが分かります。例えばサンダー。アサルトサンダーは素点はたった10ですが、条件を満たせば80。ハチマキで110。そこからエレキパワーでいくらでも打点を上げることができます。かみなりタイプはそこが強み。そして、1エネで打てるというのも満たしています。これがかみなりエネルギー2つで打てるワザならここまでの地位は築けていないでしょう。先日CLを賑わしたブラッキーも同様です。1エネでワザを打てて、条件を満たせば120ダメージ。1進化ポケモンですが、進化のラグがないこともさらなる強みとしてカウントできます。


◇問題

こんな背景があって、ヌオー+フリーザー(without 闘ヌオー)というデッキができあがったわけですが、いくつか問題点がありました。

■サナニンフのような超耐久が倒せない

フリーザーのコールドサイクロンは70+30で100ダメージまでしか出ません。1匹倒すのに、3ターンもかかるわけです。対して、フリーザーは相手の攻撃ですんなりと落ちてしまう。6ー0ですよ、そんな状況では。ムウマージが自分できぜつして、やったーサイドとったー!とかもはや屈辱です。単純にデッキパワーが足りませんでした。コイホエGXやパルキアGXで誤魔化しながらやっていましたが、やっぱり限界はありました。


■ジラーチに頼らない非GXに追いつけない

ジラーチは倒せるんです。何もしなくても、ただただコールドサイクロンと宣言しておけば倒せる。問題はカラマネロ+ギラティナのようなテテフやらポケギアでガン回ししながら非GXで殴ってくるようなポケモンはダメでした。ジラーチに頼らない非GXと書きましたが、ギラティナです。フーパブラッキーもそれに該当するのですが、対GXにガン振りしてる分、ちょっとした隙があるので、あまり苦労しません。ただ、フーパが1、2エネで動いたら確実に勝てません。そういうところです。これもパルキアGXで誤魔化していました。

◇解決策

そこに新しく加入したケルディオGXとファイヤー&サンダー&フリーザーGXです。サナニンフをはじめとしたフリーザーが手こずっていたGXたちが途端に弱く見えてくるケルディオGX、相手のベンチを一掃できる三鳥GX。こんな恐ろしいカードを同時に出していいのかと、ヌオー大好きクラブの人たちは全国で驚愕したことでしょう。

■ケルディオGX
フーパと同じ特性を持ったGXポケモン。水タイプにはひかりのけっかいアローラキュウコンがいるが、1進化であること・ワザの威力が低いことがネックでした。しかし、このケルディオGXはホーリーハートに加えて、かくごのつるぎGX、別名デスローグGXを使えます。これによって、相手のベンチでボードに乗ってるジラーチを優しい目で見れるようになります。

基本的な使い方としては、ウルネクやピカゼクのようなGX主体のデッキに対して、圧力をかけていくこと。ウルネクの場合はギラティナ、ピカゼクの場合はサンダーと非GXポケモンも充実しているので、どちらかと言うと普通にGXポケモンを攻撃していくスタイルです。ある程度ダメージを撒いておけば、フリーザーや後述する三鳥GXのスカイレジェンドGXで一気に取り切ることもできるようになります。これがサナニンフやジラーチ型のレシリザになると、非GXのアタッカーの数がかなり少ないため、相手を詰ませるという動きをすることがあります。例えば、サナニンフのサブアタッカーがムウマージとゼルネアスだけの場合、ゼルネアスを倒してしまえば、あとはケルディオGX以外でサイドを6枚取りきられないよう気をつければ負けることはありません。相手のサイドが残り1枚でもこちらの場にケルディオGXだけなら問題ありません。もちろん無人発電所の枚数も把握しておく必要もありますが・・・

■ファイヤー&サンダー&フリーザーGX
必要エネルギーの種類の多さから扱いにくいかと思いきや、単にHPの高い重戦車型のポケモンと言うびっくり枠。ヌオーフリーザーのエネルギーをレインボーエネルギーに変えるだけで、コイホエGXが霞む。あのコスパの悪さはなんだったのかとキレそうになります。

使い方としては、中盤まで場に出さず、エネルギーの準備ができたら奇襲をかけていくというのがいいでしょう。フリーザーが複数サイド落ちすることがなければ、場にエネルギーを4枚溜めることはそんなに難しいことではありません。先ほど紹介した三鳥メインのヌオーフリーザーと違い、このデッキは相手によって使わない時もあります。例えば、弱点を突かれてしまうピカゼク、怪獣大バトルみたいになってしまうサナニンフです。あえて出す意味はなく、フリーザーでちまちま準備してから、ケルディオGXやラプラスGXで殴った方が早いです。逆にジラーチで展開してくるデッキや、カラマネロで加速してくるデッキに対しては積極的にスカイレジェンドGXを使っていきましょう。


◇基本的な戦術

先ほども言いましたが、可能な限りフリーザーで攻撃し続けます。フリーザーを4回きぜつさせるまで他のポケモンに用はないと思っておいてもいいかもしれません。それくらいひたすらコールドサイクロンです。さらにグズマも積極的に使っていきましょう。相手のデッキに応じたサイドの取り方があるので、一概には言えませんが、ジラーチや進化前のメタモン◇はどんどん倒します。ジラーチにデッキの回転を頼っていれば、そこでテンポを落とせますし、メタモン◇⇨アローラベトベトンと進化されて、フリーザーのブリザードヴェールを封じられることが一番怖いと言うのが主な理由です。

万が一、アローラベトベトンに進化された場合でも、グズマでバトル場に引きづり出しましょう。アロベトがバトル場にいると、相手も扱いに困るため、2回攻撃して倒せることもかなりあります。ベストなのは進化前を叩くことですが・・・

エネルギーが3、4枚溜まれば、ケルディオGXや三鳥GXで攻撃することも視野に入れていきます。ここからはデッキタイプに応じて動きは変わりますが、いずれにせよ返しの一撃で倒されないようにすることを心がける必要があります。


■ピカゼク
スピードが早いため、どのフリーザーにエネルギーをつけるかは意識しておく必要があります。またタッグボルトGXでベンチのヌオーを倒されてしまうと再起不能になる恐れもあるため、ヌオーを2匹立てるイメージで持っておきます。ただ、ケルディオGXを相手は基本的に倒せないため、早々にサンダーを倒してしまいましょう。デデンネGXやカプ・テテフGXなど、ベンチを埋めるポケモンも多いので、かくごのつるぎGXで250も出しやすい相手です。


■ウルネク
基本的に有利な動きを取れます。相手はカラマネロをベンチに並べる必要がある上に、フリーザーを倒すのに超エネルギーを2つトラッシュする必要があります。対して、こちらはハチマキをまけば2回攻撃すればウルネクは倒せます。カラマネロをスカイレジェンドGXで一掃できることもポイント。積極的に三鳥GXを出していきたいデッキです。また、亜種のギラティナを主軸とした超バレットに対しては、ピンざしのフーパで倒していきます。特性持ちが3匹入れば、弱点をついてギラティナは一撃で倒せます。超デッキは基本的にカラマネロを並べるタイプが多いため、抵抗をもち、弱点をついて、特性持ちの展開に牽制をかけられるこのカードのタイミングには慣れておきましょう。ちなみに、このギラティナ、ジラサンに対しても強く出られるポケモンのため、ヌオーフリーザーとシナジーがあるわけではないのですが、かなり重宝します。


■レシリザ
フリーザー2匹で殴り1匹倒し、ケルディオGXのソニックエッジでもう1匹倒すという流れが理想ですが、多少試合慣れしていれば、レシリザをギリギリまで使わないというプレイングも想定しておかなければなりません。レシリザ・ボルケニオン・ボルケニオン・レシリザという順番で来られると倒しきれない可能性も多少あります。とは言っても、有利なことには変わりないので、グズマのタイミングを間違わなければ大抵の場合は大丈夫です。


■サナニンフ
コールドサイクロンでは太刀打ちできないため、準備が出来次第、かくごのつるぎGXかトリニティバーンで早めに勝負を決める必要があります。ゼルネアスは倒しても倒さなくても同じなので、狙うのはサナニンフ2匹のみ。ムウマージが2匹ベンチに並ぶようでしたら、ゼルネアス込みで非GXを3体倒してしまってもいいかもしれません。序盤の意識としては、場に出ているサナニンフに等しくダメカンを乗せておくこと。アセロラで回収される可能性もありますが、グズマで倒せるタイミングで倒してエネルギーを少しでもはがしておきたいというのが理由です。

◇トピック

以上が今回組んだ【ヌオーフリーザー スカイレジェンドver.】なわけですが、まだまだ雑談程度に続けます。

・ジラーチ・テテフのいないデッキにおけるドロソ枚数
・私の好きな日本酒

の二本立てでお送りします。特に2つ目はとても有益な情報なので、もちろん有料です。

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