【シーソーシークワサー 32 シェルゲーム】
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【シーソーシークワサー 32 シェルゲーム】
軽く嫉妬した。いや、それどころではない。ひどく嫉妬した。
絢は腕枕の疲れない位置を知っていた。あまりにも自然にそうした。「狭いけどどうぞ」などと、ソファーで寝るのはどちらか云々の駆け引きもなく、同じベッドに寝ることを厭わなかった。乾いたエアコンの風が当たる距離に置かれた1DKに予備の布団があるほうが不自然だが、シングルベットに二人で寝ることに、慣れているようにさえ思えてくる。
「寒くない?」
「寒くない、けど……」
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