ピューと吹く!ジャガー屈指の狂人 ポギー(保木渡流)DB
もう2023年だというのに「ピューと吹く!ジャガー」が面白すぎるしポギーこと保木渡流が好きすぎて辛いので彼の活躍を自分用にまとめてみました。この漫画を読んだことがある人向けなので知らないとよく分からないかもしれません。思い出してくれたり参照してもらえれば幸いです。※ウィキの様な位置づけでありネタバレサイトのような意図を持っている訳ではないことをここに記します。
画像は全て少年ジャンプ+のサムネを引用しています。
ポギーのターニングポイントを表す重要なナレーション・セリフ、モノローグを太字で引用しています。
1巻
第20笛 「ジュライのポギー」
初登場。
この頃は相当有名なビジュアル系バンド「ジュライ」のベーシストで女性ファンに黄色い歓声を上げられる人気だった。作詞担当であり、よく中二ポエムを詠んでいる様子。
公園で見かけたジャガー達に絡んでみるがジャガー(とハマー)が有名なはずの自分のことを認知していないばかりか邪険にしてきたことで内心で憤慨する。
自分の実力を見せて素人のジャガー達に一泡吹かせようと目論み、一緒に詩を作ろうと言うがジャガーが断ってきた上に笑顔で罵倒してきたので堪忍袋がアレする羽目になる。
第21笛 「血みどろ!ポエム対決」
ポギーは下手に出つつもより良い詩を作れた方が勝ちというポエム対決を仕掛ける。
無難な詩を詠むポギーだったがジャガーのシュールでよく分からない詩と「詩とは”わかりにくいようで実はよくわかる“ものでなくてはいけない」という言葉が気になってしまう。
その後ジャガーにより「耳くそ」というテーマで詩を詠むことになる。綺麗な言葉で耳くそを表現するポギーだったが、ジャガーが自身の耳くそをポギーの耳に入れようとしたのを避けてしまったせいで自分の作る詩が薄っぺらいものであることを自覚してしまう。ジャガーにお前の詩はウソばかりで何も伝わってこないと言われてしまったポギーは絶望し敗北を喫するのであった。
“この日を境にポギーの人生は大きく狂い始めるのであった…”
2巻
第26笛 「コペルニクス的スランプ」
『天草サブレ』『ホット・ホット・サマー』作詞
1ヶ月以上スランプに陥りジュライのアルバムの作詞が難航。発売延期になる
ジャガーとの対決が忘れられず、ポギーは信じられないくらいシュールで意味の分からない詩しか書けなくなってしまった。ついにはジャガーの幻覚を見始め恨むようになる。
第33笛 「女のようで女じゃない男」
スランプ克服のためジャガーがたて笛の講師として勤務するガリプロに赴いて授業を受けさせてほしいと頼む(ジャガーが大物などではなくただの素人だと見極めることができれば囚われずに済むと考えた)が断られる。仕方ないので俳優のスティーブン・セガール風特殊メイクをしてふえ科に潜入。
第34笛 「あの人のようであの人じゃない男ー法の死角ー」
ジャガーにバカにすらなれないのなら所詮その程度の人間だと煽られた結果セガール☆アクション(ブリッジをしながら腹に謎のオブジェを乗せる動き)をかまし新世界を見てしまった。ポギーの負けず嫌いな性格が出ている回である。
これ以降ジャガーを心から尊敬し憧れるようになる。
“ポギーの中でジャガーの評価が逆に上がってしまったがポギーは再び詞が書けるようになった 彼はここから確実におかしな方向へ行き始めたのだった”
ちなみにサブタイトルの元ネタは『刑事ニコ/法の死角』(1988)というアメリカの映画
3巻
この時点での冒頭キャラ紹介は「人気バンド『ジュライ』のベーシスト。」という記述。
第53笛 「タプタプたらす!ポギー」
スランプを克服したかに思われたがジャガーの幻覚(褒められる、親友になるなど)を見まくり錯乱し、ついにバンドメンバーのスペツナズを殴ってしまう。
“順調にヤバくなっているポギーであった“
4巻
第67笛 「それで お前はどこへ行く」
『一輪車こぎ男』、半魚人、おじいちゃんに扮してジャガーに絡む。
『レスラー仮面』初登場。しっくり来た模様。
“す…すごかった… 素晴らしい関係性が芽生えてた… これや… このキャラクターや…!!“
”ロックスターポギー 変なプレイに目覚める“
第83笛 「真夏のピエロ、ポギーに捧げる鎮魂歌」(レクイエム)
とんでもない変態になってしまったポギーは10万人ライブ当日にレスラー仮面の格好で街を徘徊する。人目に怖気付くがたまたまほとんど全裸のジャガーを見かけ感動する。その後吹っ切れてライブ中に花柄タイツで大暴れした。
“その日ポギーは本当の意味でデビューした”
5巻
メイン回無し
第91笛でジャガーが関わったハマーの曲「なんかのさなぎ」を聴いてマジ泣き。
(ちなみに「なんかのさなぎ」はダメ人間がターゲットの曲)
公式人気投票で八位になる
第101笛 「レスラー仮面 アップリケを替える」
『トモダチンヌ』作詞
自分の詞をメンバーが理解してくれないのに嫌気がさしジュライを脱退。
レスラー仮面の姿でふえ科に潜入しジャガーに例文作り対決を仕掛ける。
“最高…! やっぱオレ ジュライやめてレスラー仮面になる!”
“ポギーは本当にやめてしまうのか⁉︎レスラー仮面て職業じゃないけどいいのか⁉︎ ”
第102笛 「戦う君の姿は 戦うヤツらこそ笑うだろう」
ジャガーと謎の例文を読み対等に渡りあう。楽しんでいたが帰り道でふと我にかえりジュライ復帰を決意。しかし二日引き伸ばしたせいで超美形新メンバーパブロフが加入してしまった。
6巻登場無し
7巻
この時点での冒頭キャラ紹介は「人気バンド『ジュライ』の元ベーシスト。」という記述。(「元」が付いた)
第129笛 「オレも自分がわかんねぇ」
『ゴリラ人間』作詞 ※名義は「ペンネーム保木男」(ほぎお)
良い詩ができず自分が分からなくなる。脱退したジュライに未練を抑えきれない様子だったがたまたま会ったピヨ彦に大きく見栄を張ってしまったために落ち込んでしまう。
第135笛 「でも覆面議員には僕は賛成です」
『フレッシュ一号』作詩
再びレスラー仮面の姿でジャガーに会いにいくがガリプロの増岡社長に不審者として捕まり土下座をしてしまう。
しかし増岡がポギーの詩に感動し、再デビューできることになる。
この回でレスラー仮面と決別する。
第136笛 「素顔のままで…」
“ありのままの自分の詩をやっと認められデビューライブを迎えたポギー
ついにジャガーの前で本当の自分を見せる時が来た!がんばれポギー!”
「ポエムの魔術師」こと『ポギー司郎』登場
『1・2の3で消えますからね』『ポギー司郎と申します』作詩
「オリーブの首飾り」に自作の変な歌詞をつけたりして悲惨なポエムと手品を披露したが、ピヨ彦にはなんとも言えない反応をされ本人は“こんなのがやりたかったのかな…”と落ち込んでしまった。(しかしジャガーは気に入っていた)
8巻登場無し
9巻
第179笛 「冬だぜ!サマータイムブルース」
音沙汰が無かったポギーだが本当に久しぶりのライブをする。
『保木井死郎』登場
『ろくなもんじゃねぇ出来事』歌唱 (曲のほとんどは語りかつ怪談となっている)
『追いかけババア』作詩
乳首から花を出したりした。ジャガーの反応は薄かった上に本人もついに
「これ うけると思います?」と聞いてしまった。
10巻
ポギーは出ないが第214笛にてジュライのパブロフ、アニソン、スペツナズ登場。
11巻
この時点での冒頭キャラ紹介は「元・人気バンド『ジュライ』メンバー」という記述。(「元」の位置が変化、ベーシスト表記が無くなる)
第219笛 「いつもの変な格好にはポリシーがあるもんね」
“やあみんな!ポギーだよ 久しぶりの登場なのにこんな格好でゴメンね
実は今度新しいバンドを組む事になってね…いやもちろん生活の為さ”
“本当にやりたい事をやるためには多少の妥協も必要なんだ…もちろん明らかにボクのスタイルじゃないしこんな姿絶対に誰にも見られたくは…”
電車でたまたまピヨ彦と遭遇。自分の信念を貫けなかった言い訳をするために絡んでひとしきり喋る。しかしまた夢を追いかけるべきだと一人で納得し地毛を引きちぎって吹っ切れた。(しかしピヨ彦は目の前の人間がポギーだと認識できていなかった)
第235笛 「今回のテーマは『性別を超えた存在』でした」
“やあみんな ポギーだよ すっかり暖かくなったネ 見ての通りボクは元気でやっているよ… 日々新しいキャラクターの研究中さ”
“ただもう最近何が何だかわからなくなってきたけどね… 春の陽気のせいかな もう自分が何者かわかんないよ…全てを忘れて田舎に帰りたいよ…”
迷走を極めてしまったポギーは『東洋太平洋カット&パーマチャンピオンの店「順子」』でリセットを図る。店主がどうしていいのか迷いに迷ったために何もしてもらえなかったが勝手に納得して泣きながら帰った。
12巻
第261笛 「そのままのキミでいて」
『メガネアップルパイキッス』作詞
『ロボポギー』『アトランティスから来たポギー』『ポギーアンドジャギー』がポギーが描いたイラストという形で登場
ポギーの曲を聞いたピヨ彦が感動するが、ポギーはまだキャラクターに悩んでおり相談を持ちかける。ピヨ彦はキャラクターに頼るべきではないと伝えるが…
このピヨ彦のアドバイスをどう受け取ったのか腹話術師になってしまった。
13巻
第274笛 「行き着く先はラビリンス」
迷走が止まらないポギーはジャガーに今後について相談するがキツめの正論アドバイスをされたために落ち込む。
そこにジュライの二人(アニソンとスペツナズ)が現れ戻ってほしそうな雰囲気を出す。本人はジュライに戻りたかったのだがジャガーが断れというので変顔をしつつ捨て台詞を吐いて逃げてしまった。しかしなぜか下半身がミニスカポリスのコスプレだったために職質された。
“そしてポギーは職質という名のラビリンスへ…”
第275笛 「まだ今週もラビリンス」
“結局一人では何もできずもう一度ジュライに戻りたいポギー…
パブロフの脱退が決まりもう一度3人でやり直したいジュライの二人… ”
“ものすごくシンプルなはずの3人の関係を純粋な親切心でかき乱すジャガー…
果たして彼らはこの運命の迷宮から抜け出せるのか!?”
ジュライ結成前の若かりし3人が描かれる。
タイ古式マッサージを受けながら状況を説明するポギー。
ジャガーが中途半端に気を遣ってしまったせいでポギーとジュライの二人の間に行き違いが発生しポギーをめちゃくちゃ怒らせてしまった。
“そしてジャガーは反省という名のラビリンスへ…!!”
第276笛 「行き着いた先は…」
“ジュライの3人にとってとても大切な「ジュ」と「ラ」と「イ」のキーホルダーを良かれと思って勝手に書き換えてしまったジャガー これが3人の間に致命的な亀裂を作ってしまう”
”果たしてジュライの…いや「テライ」の運命は!?“
すれ違いまくっていた3人だがよく分からないうちにポギーが戻って再結成することになった。後に「ビジュアル系居酒屋 ラビリンス」を開業することになる。
”こうして「ジュライ」はまた元の3人に戻った…“
”そして居酒屋を始めました“
“そしてジュライはラビリンスという名の居酒屋へ…!!”
14・15巻登場無し
16巻
第334笛「ニズムを内包した前衛芸術」
ポギー久しぶりの登場。
新しいパフォーマンスを見せるためにピヨ彦に手紙を送り「ビジュアル系居酒屋 ラビリンス」へ招待するが…?
“表現者としてひとつの到達点に達したと感じています。是非見に来てください ポギー”
手紙の内容に感心するピヨ彦だったが看板に書いていた文字は
「ワタル・ポギィの暗黒コンテンポラリー・ポエジー ダンス&ベースショー」
というなんかよくわかんないやつだった。
そのパフォーマンスは全身タイツに身を包んだポギーが妙なダンスと笑いどころがよく分からないギャグを披露する芸術的で難解なものであった。インテリのような雰囲気で「ニズム」と「内包」を多用した感想を口にする二、三人の観客+ピヨ彦だけという気まずい空間である。
終演後ポギーに感想を求められたピヨ彦は「すごく前衛的でした!」と言って乗り切った。(ポギーも満足気だった)
17巻
第369笛「夢を忘れたKIDS達へ…」
ふえ科にてジャガーに人生相談をするポギー。二人は微妙に噛み合わない会話を繰り広げる。ポギーはジャガーに多大な信頼を抱いている様子。それに対して辛辣ながらも真面目にポギーの将来を考えているように見えたジャガーだったが…何を思ったのか吹き出しながら「宇宙アイドル」になるのはどうか?と提案した。(一回宇宙飛行士になって宇宙でアイドルをやるという意味である)
ピヨ彦はジャガーに怒っていたがポギーは自分が凡人であることを再確認して帰ってしまった。その後ピヨ彦の元にポギーからの手紙が届く。なんと彼は宇宙アイドルになるためにNASAに居たのであった。
“CATCH THA DREAM! byポギー”
18巻登場無し
19巻
第398笛「荒野という名の一本道を往け」
(399笛から前回のあらすじを抜粋)
“宇宙アイドルの道を諦め「宇宙食ビジネス」に転向した事でアメリカで大成功を収めたポギー 日本進出の為のCMキャラクターになんとジャガーを使いたいと申し出てきた! 「このオレが芸能界デビューだと!?」憤怒したジャガーはその申し出を快くOKした…”
第399笛「あっ…『道無き道をゆけ』で良かったのか」
ポギーはジャガーが自分の頼みを快諾したことに対して微妙な気持ちになっていた。ポギーはまだアーティストとして活躍するという夢を忘れてはいなかったからだ。ジャガーにそんな自分を叱責してほしかったのであろうが生憎ジャガーはそこまでポギーのことを気にかけていない。
しかしポギーはかなり思い込みの激しい性格である。ジャガーが自分に夢を追いかけるべきだと伝えていると強く思い込み、結局は自ら社長を辞任し副社長のピーターに会社を預けた。
“ありがとうジャガー君 僕はもう逃げない
どんなに苦しくても自分の選んだ道をゆくよ”
“このただっ広い 荒野という名の一本道をね!!”
スーツを脱ぎ捨て 今、新たな旅路へ…!
20巻
本編での登場は無いがおまけでその後の展開が記述された。
たまたま”普通に“歌詞を書いて提供した曲が大ヒットしてしまう。その後も次々普通に書いた曲が売れてしまい、音楽プロデューサーとしての確固たる地位を築いたのであった。だが今も油断するととんでもなく難解な歌詞を書いてしまうせいで周りが困っているらしい。
番外編
公式ファンブック(14巻までの内容収録)においてポギー自らがこれまでのことを振り返るコーナーがある。このファンブックに作者のうすた京介氏がどこまで関わっているかは不明だがポギーのセリフという体裁であるためかなりキャラクターを感じることができる。また、「ギャグ漫画日和」の作者である増田こうすけ氏が描いたポギーと氏がポギーへ寄せた熱いコメントも見ることができる。未所持の方には強くおすすめする。
出番は多いとは言えないがドラマCDとOVAにも登場する。CVは真殿光昭氏。