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ドイツのネット銀行 N26についての覚え書き

ヨーロッパに留学とかサバティカルとかで、1〜2年の短期滞在をする際に便利なネット専用銀行、N26。口座開設の指南はオンライン上にいくつかありますが、帰国後の注意点をメモとして残しておきたいと思います。

N26はドイツベースのオンライン専用銀行で、基本的にアプリ上で完結します。物理的なキャッシュカードの発行も可能(グレードによっては有料)なので、街中のATMで現金を下ろすことができます。オランダとか北欧とかだと現金なしで全然大丈夫ですが、相対的に、ドイツやフランスなどではあったらあったで便利かと思います。口座があればヨーロッパの銀行同士であれば送金が非常に簡単にできますし、なにより、短期とは言え居住するには口座が不可欠です。

N26はドイツ以外のヨーロッパでも、サービス提供エリアに住んでいれば契約できます。契約の際はビデオチャットで係の人と本人確認の会話が必要なので、英語(ドイツ語やフランス語などもOK)必須ですが、そんなに高度な話をするわけではありません。

で、それはいいとして、注意しないといけないのは携帯電話の登録と、携帯契約解除の際の移行です。アプリにログインする際、二段階認証で登録済みの携帯電話にSMSが届きます。SIMはプリペイド携帯でも大丈夫です。私の場合、ドイツに行く前にフィンランドにいて、フィンランドはプリペイドSIMがとても発達している(契約しやすい)ので、ドイツでもそれを使ってました。ドイツはそれに比べるとSIM契約は多少面倒でしたが、ミュンヘン駅裏のトルコ街では比較的容易に(いい加減に?)契約できました。

問題は帰国の際です。プリペイドを含む現地SIMは帰国時に解約(or自動的に残額切れで終了)すると思いますが、その前に、アプリ上で携帯電話番号を変更しておく必要があります。そうしなければ二段階認証で入れなくなり、詰んでしまいます。私はこれで数年間ログインできず、どうしようかなと思っている間、口座に残った€800あまりが塩漬けになっていました。大金ではありませんが、捨てるには惜しい額。

しかし最近N26の認証方式が変わったようで、特定のSIMと紐付けされるのではなく、特定のスマートフォンと紐付けされるようになりました。つまりアプリ上からスマホをペアリングしておくと、SIMが変わってもログインができるようになったのです。長年ログインできていなかったのでアカウントがロック状態(restricted)になっていましたが、ID情報をアプリ上で送ることでAIが同一人物だと判定してくれ、無事に預金が残っていることも判明しました。しかし、スマホが変わり、SIMが変わり、となると完全に詰んでしまう可能性が高いです。変える前にアプリ上で移行手続き必須です。

要するに、外国滞在中に現地SIMで登録したさまざまなアカウントは、銀行に限らず、帰国前に(可能なら+81の番号に)きちんと変更しておこうね、ということです。当たり前と言えば当たり前なのですが、私の場合、コロナ禍の移動制限がまだ少し残っていた2021年の秋に帰国したので、混乱のさなかで変更をすっかり忘れていました、、、二段階認証が増えているので重要な点かなと思います。

ちなみに塩漬けになっている数年のあいだに円安が進み、€800も日本円換算で若干増えたようです。


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