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なんかいいな
目標を立てることが苦手なまま、まあまあな年齢になってしまった。
気概が足りないのだろうか。絶対にこれをこうしたい、という設定を作れた試しがない。続いていく日々の先にある未来を、その時の自分が「なんかいいな」と思えていますように…そんなふんわりとした願望なら何年も変わらずにあるのだけれど。
2020年の2月に右足の前十字靭帯を、2021年の7月に同じ箇所を再断裂した。それからは身体全体の感覚が変わってしまって、負傷前(=膝の痛みや違和感が全くない)の状態に戻れた日はない。少しでも良くなりたい、と思いながらトレーニングをしてきたけれど、手術から1年経っても2年経ってもなかなか変化を感じられず…焦りと不安で気が立つことは少なくなかった。
2回目の前十字以降は目立った負傷はなかったのだけれど、昨年の夏に脛腓靭帯をがっつり痛めた。これまでなんとか保っていた気持ちの糸が切れかけた。
(これからを)心配をする意味で、引退を考えるように周りから言われることもあったし、確かにここまでなのかもしれないなあという諦めもあれば、踏ん切りをつけられない自分も。なかなかに葛藤し、日によって天秤の傾きも違った。怪我をしたタイミング的にリーグ戦への出場は絶望的だったけれど、シーズン終盤にある大会になら間に合うかもしれないという可能性があったので、ひとまず続けてみることにした。どう転んでも納得できるように、いろんなことをやってみて、それでダメだったらまた考えようと思った。あとはやるだけだ、と割り切ることにした。
いろんなこと、のひとつが食事だった。
まず、毎日味噌汁を作ることから始めた。朝出勤をする前に鍋に水を入れて、煮干しを泳がせる。(自宅と職場が近いので)昼休憩で帰宅したタイミングで、野菜を切って味噌を溶かして完成。出来た味噌汁にご飯と肉or魚と生野菜。大まかだけど栄養素を確認して、足りないものは夜ご飯で補給。
意識して食べ始めると、だいたい2〜3週間で身体の内側に変化を感じるようになり、それが繰り返されている感覚があった。
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自炊のサイクルができると、自然と感情の起伏が穏やかになり、今まで気が立つくらい気になっていた物事が自然と心の中からフェードアウトしていった。毎日同じことを続けられているからか、食事で心身がコントロールできる気づきがあったからか、自己肯定感というのか自分で自分を信頼できるようにもなってきた。仕事でもサッカーでも、うまくいかない波がきても構えて受けとめられている気がしたし、不思議と大丈夫だと思えた。
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オフシーズンにはオートファジー(16時間断食)を試してみたが、これがかなり自分の身体にはあっていた。無理せず好きなものを食べてしっかり腸を休める生活。普段以上に空腹を感じる時間帯があるものの、その分自分自身に対して敏感になれるのか身体の内側が研ぎ澄まされるような感覚があった。オートファジーもだいたい決まったサイクルだったので、暴飲暴食の日があっても食事の時間を前後させればすぐに調整して戻すことができた。この自分で元に戻せる、というのも精神的な部分で自分を信頼できる要素に繋がったんじゃないだろうか…。
年が明け、オフも終わり、2月も中旬を迎えた。
ほぼ毎日トレーニングがある日々ではさすがに3食きっちり食べないとコンディションの維持は難しい。しっかり作りつつ食べつつ、2週間後の心身を想像する。
やっぱり大きな目標を立てられずにいるけれど、「なんかいいな」を目指していきたい。
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