四歳は改札前で、

女の子は、
はじめて人形を買ってもらった時に、
母の愛を知る。
ほっぺと胸と、おなかと腕で、包み込む
タオル地の感触から
まもるものがあるという責任感と、
まもるものがあるという安心感が
染みついてくる。
いつボールが飛んでくるか分からないから、
アンパンマンとわんちゃんしか
みえなかった世界から
新たなものを彫りだしていく。
ジーンズみたいに亀裂が入ったら、
ヒジャブを被せるみたいに
腕を引っ張られて、
新宿行きの快速電車に乗せられる。

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