あげは蝶

詩です。



あたし、あげは蝶
空気の中で氷の破片が
イルミネーションみたいに整列していた冬ではなくなって
ようやくできるようになった遠足で、蜘蛛の巣に掛かった
胴体は黒いけど脚は焦げすぎた焦げ茶みたいなんだな
排泄物みたいな彼の身体から出されるのは透明な糸
x²-3x+2=(x-1)(x-2)みたいな
純潔を利用したハンティング
透明なものをキレイと言うのはやめませんか?
キレイと思っても、それに質量を与えるのはやめませんか?
汚濁を隠すために花をあふれさせたら、
貝の中の真珠の中が、棺桶になってしまいます
美しい罠にとらわれて食べられているとき
見えていた景色は、
スマホにくぎづけになった男の子でした



=====================

読んでいただきありがとうございます。
スキやフォローもしていただけるとうれしいです。


いいなと思ったら応援しよう!