詩人だと名乗れなくても詩は書けるカシミヤのセーター箪笥の奥へ

『伊東家の食卓』でやっていたTシャツのたたみ方は
結局できるようにならなかったな
陽が傾いて部屋に侵入して
足首にまとわりつく、くすぐったいよ
時間は有限だ、
無駄にするな、
って鞭振るっていたとき
意味のあるものの中身をよく考えていなかったな
雲が夕陽に照らされて、溶岩みたいになっていたのを
写真に収めたら、関西弁の「つまらん」が聞こえてきて
ひとしきり笑ったあと、おきにいりに登録した
ほんとうに魔法って時間を短縮することだけなのかなぁ
あ、
きょうの満月はおいしそう
ほんとうに知らないといけないことをなんにも知らないような
気がして、わたしは穴を掘りはじめた


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詩です。
タイトルは短歌です。
読んでいただきありがとうございます。


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