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今日生
はれると花冠を開いて、
くもると閉じる。光に呼応して生きるのが共生だ。
松明に星たちが殺されていって、満天が
六十天の星空になったから、
焼け野原から生還した者たちで星座の物語をつくった。
松明のあかりに照らし出された石舞台は、長野県みたいに
大地に填め込まれた重厚感があって、
虚飾を纏ってもキケロに見える。
彼の息が炎と
オーディエンスの心を揺らし、石壁に移る影のように
肥大した言葉を放つ。
客八人の地下劇場の舞台には、
サソリ座みたいな細かな傷がたくさんある。
床の星座は踏みつけられ続けて、タイタニック号で
演奏を続けるヴァイオリニストの神話を見させられる。
坂本九を都合よく利用して骨折させる。オリオン座が
喜びのラッパを鳴り渡す。
花冠の閉じた緑の絶海で歇息する。