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【デジタルvsアナログ】紙の雑誌がやっぱり好き。

美容院で手渡されるのは、雑誌ではなくタブレット端末になった。
あれはあれで便利だと思う。

紙ベースだと、美容室の鏡の前の小さなテーブルに3冊程度しか置くことができない。
紙の雑誌は場所を取るし、カットした髪がぱらぱら落ちて挟まるし、分厚いと手が疲れる。

その点タブレットは一台で何十冊もの雑誌が読めるし、濡れた髪の水滴が飛んでも汚れないし、小さい文字も拡大できる。
美容院の雑誌のデジタル化には賛成だ。

しかしプライベートでは、やっぱり紙ベースの雑誌がいい。

あの、てきとうなところで開いて、偶然開かれたそのページが、ちょうど自分が悩んでることについて書かれていたときのハッとする感じとか、
特にすることがない午後、紅茶やココアを飲みながら、たまたま近くにあった雑誌を当てもなくぱらぱらとめくるときの、至福の時間感。

また、部屋の片づけをしていて、昔読んでいた雑誌を見つけたとき、
ああ、このモデルが好きだったとか、
このページを毎日見ながらメイクをマネしたとか、
この人の文章が好きで何度も読み返したとか、
そういう思い出をふと知れず発掘できるのも、紙の雑誌だからこそな気がする。

ただデメリットがあるとすれば、それは捨てるのが面倒なこと。
雑誌は5冊も重なればそこそこ重いし、月に1度しかない「紙類」のごみの日をいつも忘れてしまう。ブックオフに売りに行くにしても、1冊10円程度にしかならないのだから、そこに行く時間と労力がもったいない。

実家にいた20代、雑誌をポンポン買えたのは、定期的に捨ててくれる母がいたからなんだなあ。としみじみ。


…と、母のありがたみを感じつつも、わたしにとって紙の雑誌が一番の理由は、「ジャケ買い」するのがこの上なく楽しいから。ふらっと立ち寄った本屋さんで、めちゃくちゃ好みの見出しや表紙に出会ったときは、最近あったいやなことを忘れるくらいうれしい。買った雑誌を胸に抱えて、これを読む幸福な時間を想像しながら歩く、ほくほくと心があったまる感じ。

何にも代えがたい、”紙であること”。
わたしはこれからも古雑誌を捨てる方法を模索することになる。


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門真ルイ
最果タヒさんとの対談が実現できますように。