KADOLABO 023 Bourbon Barrel Aged Chocolate Smoothie
諸言
KADOLABO 023 Bourbon Barrel Aged Chocolate Smoothieは、ISEKADOで製造したバーボン樽熟成の濃厚なインペリアルスタウトとDandelion Chocolateの濃密なチョコレートリキッドをブレンドして製造したビールである。カカオニブと生クリームのトッピングと共に提供し、カフェドリンクのような仕上がりとなる。
ダンデライオン・チョコレートとISEKADOは長きにわたってコラボレーションを行ってきた。密に手を組むようになったのは、2021年の限定ビール「チョコレートブラウニースタウト」からである。チョコレートとカカオニブをたっぷりと使い、アロマ・フレーバーを抽出したペイストリー風のインペリアルスタウトを作り、好評をいただいて以来、毎冬の恒例のビールとなりつつある。
このチョコレートブラウニースタウトの裏側で昨年2023年はBean to Beerというビールをリリースした。これはチョコレートブラウニースタウトで使用しているベリーズ産のカカオ豆から単離した酵母で発酵させたペールエールで、イチゴ様のエステルとフェノーリックさ・ウッディさが楽しめる個性的なビールだった。
そして、2024年は新たな取り組みとしてKADOLABOブランドでコラボレーションを行うことにした。ISEKADO 27周年祭で017 Brain Damnedというスムージービールを提供し、ドラフト環境でのスムージービールの製造に成功したことから勢い付き、次なるスムージービールとして、ダンデライオン・チョコレートのチョコレートリキッドを使用したスムージービールを製造することにした。ISEKADOブランドでは、充填機械の性能の都合でスムージービールを作ることは不可能に近い。だからこそKADOLABOで取り組んでいきたい一つのテーマだと考えている。
製造に当たってはビールとチョコレートリキッドの配合比と使用する原酒の決定のための事前試作を行った。試作では、ビールとチョコレートリキッドの混和の可否の確認に加えて、アロマ・フレーバーの調和も合わせて検討した。
チョコレートリキッドの比率を高くし過ぎると、粘度が高くなり、サーバーでの提供が困難になるのに加え、バーボン樽の樽香や酵母由来の発酵キャラクター・熟成由来のプルーンのようなニュアンスなど、ビールらしさが失われてしまう。一方で、ビールの比率を高めれば、単なるバーボンバレルエイジスタウトに近づき、滑らかでリッチなテクスチャは失われていく。ビールとチョコレートリキッドのどちらの魅力も引き出せる配合比を探ったところ、バーボンバレル由来のバニラのようなニュアンスがチョコレートのフルーティな酸味をメロウに包み込む絶妙なバランスを探り当てることができた。
このビールは8/3に伊勢神宮おかげ横丁で開催されるビアガーデンで提供する予定だ。ダンデライオン・チョコレートのバックアップのもと、生クリームとカカオニブのトッピングも行い、カフェドリンクのような形で提供する。ぜひお祭りムードを楽しんでいただきたい。
方法
高濃度のマッシュと長時間のボイルにより非常に高濃度に仕上げた麦汁を発酵させ、11%ABVの原酒を製造した。12ヶ月バーボン樽で熟成させたところ、12.5%ABVに濃縮された。これとDandelion Chocolateのチョコレートリキッドをブレンドした。
提供について
本ビールはおかげ横丁ビアガーデンにて提供予定。
詳しくはこちら↓