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”THE ORAL CIGARETTES” 山中拓也さん著 『他がままに生かされて』出版記念イベントレポート

ロックバンド”THE ORAL CIGARETTES”のヴォーカル&ギター、そして作詞作曲も手がける山中拓也さん。彼が紡ぐ言葉は若者の心を強く掴み、熱狂的な支持を集めています。初著書である『他がままに生かされて』(KADOKAWA刊)では、彼の人生観、今の時代に伝えたいことなどを、自身の半生を絡めてストレートに語っています。その出版を記念したイベントが6月27日に開催されました。山中さんをよく知るMUSICA編集部・矢島さん、本書の取材を担当したライター・山岸さんを交えたトークショー形式で、著書の制作秘話、生み出す言葉への想い、参加者の皆さんからの質疑応答など、「山中拓也の言葉」にどっぷり浸かった1時間半。その濃厚な時間の一部をご紹介します。

イベント全編は、アーカイブ でご視聴頂けます。
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購入期限:2021-06-29(火)23:59 まで

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→ありがとうございました!終了しました。



会場

司会 矢島大地さん(MUSICA)
本書取材 山岸南美さん(ライター)


コロナ禍で不安を感じている人たちへ
前向きになれるメッセージを伝えたい

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「うわ、パンパンや!」舞台に登壇した山中拓也さんの第一声。「すごい威圧感なのでなるべく優しくしてもらっていいですか」と早速会場の笑いを誘う。第1部では著書のタイトルとなった「他がままに生かされて」について、さらに深く切り込んだトークとなりました。

山中:この本を書く前にインスタライブをやったんですよ。お酒を飲みながら今までの自分の話をして最後にはベロベロになって、翌日に見返したらとても恥ずかしかったんですが、それに対してメッセージがたくさんあって。みんなが前向きになれる何かが伝えられていたなら良かったなと思いました。それが本を作ろうと思うきっかけだったかもしれません。

著書の中でも書かれている「他がままに、我がままに」という一節。孤独を愛し、一人でも生きていけると思っていた山中さんが、いつしか、他人がいたからこそ、自分はここまで来れたと感じて生まれた言葉です。山中さんにとっての「我がまま」とは、マイナスではないと言います。

ワガママは他人のために

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山中:ワガママは、我がまま、なんですよね。マイナスに捉えがちなんですけど、自分が思うように、自分が行きたい道をいく、という使い方が正しいんじゃないのかなと思っていて。自分にとってのワガママは、誰かが笑っている顔を見ることだったりするんです。それがあっての自分の道だと思っているので、皆さんと話し合って本のタイトルが『他がままに生かされて』に決まった時は、これしかない!と思いました。人が喜ぶことを自分の喜びにしていると、必ず自分にも返ってくる。自分はそんな風に人生を歩んできたなと感じています。

20代では伝えてこなかったことがあったという山中さん。音楽以外のことを伝えてファンに心配させるのも嫌だった、と。しかし30歳になって、あの時は苦しかったと言えるようになり、もっとありのままの自分を出せるようになったと気づいたとか。

山中:思ってた以上に、30歳を意識する自分がいたんです。20代を振り返った時に、やりたいことで突っ走ってきて一瞬で過ぎたように感じたけれど、実はこんなことやあんなこともあったと。それを書き留めておきたいと思いました。

著書の中で死生観についても触れている山中さんですが、インタビューの中で、”正直これがいちばんキツかった”と言います。困難な病気を経験し、コロナ禍の不安のある中で、何度か考えが変わることもあったそう。読者に自分の価値観を押し付けてはいけないと思いながらも、言葉や音楽で悩んでいる誰かのサポートができたらと語ります。

俺が引っ張り上げてやるとはよういわん。
それよりも、寄り添ってあげたい

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山中:本を読んでくれた人は知ってると思うけど、もともとクソみたいな人間だったし、そいつが自分なりに考えて、誰かに助けてもらって今がある。だから、この本を作りながら「教えたる」じゃなくて「参考にしてね」「共感したらやってみてね」と絶対に上から目線にならないようには意識していました。泣き虫だった自分、クズだった自分がどこまで這い上がれるかということを伝えたかった本でもあるんです。

本書では、そんな「泣き虫エピソード」や、自称「クズだったエピソード」もしっかり紹介されていますが、そこにも山中さんならではの気づきがたくさん。武勇伝などではなく、人間の価値がどこにあるかなど、外見ではわからないことについて、心に響く言葉が見つかります。

山中:KADOKAWAの担当者の方に、「ライブのMCを聞いて、あなたの人生を知りたいと思いました」と言われた時はうれしかった。それから本を出すことになって、今までSNSでは答えられていなかったみんなから寄せられた声を書き出しました。ここでならメッセージを伝えられるかもしれないと思ったんです。

第2部からは、事前に寄せられたファンからのお悩み相談コーナー。「悩んでいる男性の扱い方がわからない」という質問では、山中さんが会場の参加者に質問を投げかけ、挙手を求める場面も。どの質問にも温かな目線を感じる山中さんの言葉は、誰の胸にも伝わるものでした。

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山中:自分自身は、悩みに対して他人には踏み込んでほしくない。自分で戦いたいほうです。でも、肩に乗ってる荷物をはたいてくれたような、かけてもらってちょっと楽になった言葉はありましたね。だから、どうにかしてあげるというよりも肩の荷が降りそう、って思う言葉をかけてあげたらいいと思う。その人を肯定してあげる言葉、これでいいんだと思える言葉なら受け入れられると思います。

何かに爪痕を残すより
誰かに爪痕を残す生き方をしたい

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音楽こそ、不安を感じている人々に寄り添えるものだと言う山中さん。楽曲作りは自分がその時々に生きていた証を残している感覚だと言います。自分の人生を通して誰かの人生を前向きにすること、自分の大切な人が人生の節々で自分の顔を思い出してくれるということ。それが山中さんの願い。本書のインタビューを担当した山岸さんが「他人を大事にしようとは簡単に言えるけれど、山中さんはそれを行動に起こせる数少ない人」と言うように、行動することの大事さ、行動するための勇気をもらえる言葉が散りばめられた、温かくて濃厚なトークショーでした。


山中拓也さんからのメッセージ
「コロナ禍で不安やしんどくなることが多くなってきたと感じています。自分も30歳を迎えて、今年の誕生日は誰にも祝ってもらえないなあと思いましたが、この本を出版できました。自分の人生を暴露して、山中拓也は頑張ってるやん、自分にもできそうだ、と皆様に伝えられていたら、それが俺へのギフトだと思っています」


イベント全編がアーカイブで観られる
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購入期限:2021-06-29(火)23:59 まで
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山中 拓也
他がままに生かされて
定価: 2,090円(本体1,900円+税)

数多の挫折や失敗を重ねてきた自身の半生を経て、これまでとこれからのこと、今伝えたいことを綴ったフォトエッセイ。故郷・奈良や国内各所、ドイツなどで撮影した撮り下ろし写真も多数掲載。今年30歳を迎えた彼のすべ てをさらけ出した1冊。Amazon本総合ランキング1位、オリコンチャート写真集部門1位獲得、発売前&発売後即重版の話題作。

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