マリオカートから考えてみるバスケットボール
レースゲームの基本として、コースをきちんと覚える。ということがあります。次のコーナーは右カーブなのか左カーブなのか。Rはどれくらいなのか。連続カーブなのか。その後ロングストレートなのか。ブレーキングポイントはどこなのか。何も妨害がなければ、そういったコース情報をもとにコース全体の平均速度をどのようにしてあげるのか。が重要です。
そう、妨害がなければ。です。バナナが置いてあったりカメが飛んできたりするのが、コース情報を覚えるだけでは勝てなくなる要因です。下位に甘んじていても逆転する目があるのも、妨害することができるからです。
さて、どちらも勝敗には重要なこととなりますが、どちらが重要なことでしょうか。個人的にはコースを覚えることのほうが、重みがあると考えています。妨害があろうがなかろうが、基本的にはレースゲームはコースを効率よく走ることで勝利が近づく構造となっているからです。いくら妨害ができるからといってもコースの走りが心許なければ、勝利することは難しくなります。
バスケットボールに置き換えると、戦略を知るほうが上達につながる。ということです。近年の男子日本代表戦の基本戦略は「リムorスリー」です。ゴール下かスリーポイントか。そういった戦略を理解すると必要なバスケットボールの技術が見えてきます。その個人の技術が最大化できるような戦術をとることが勝利への近道と言えます。
戦略を知るということはバスケットボールを理解するということです。バスケットボールを理解したうえで、どこにバナナを置くのか、どのタイミングでカメを飛ばすのか。そういった技術を身に着ける。すなわち個人技術を身に着ける。ということにつながります。
試合で活躍できない原因の一つとしては、バスケットボールの戦略が全く分からないまま個人技術だけ練習しても、勝利にはつながりにくいということです。
コーチとしてはバスケットボールの全体像をしっかりとつかんでから、現在必要な技術の練習の積み重ねを行っていきたいところです。