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20221225

倒れないようにケーキを持ち運ぶとき人間はわずかに天使

岡野大嗣

誕生日とか、何でもない日のぜいたくとか、いつでもいいんだろうけど、とくにクリスマスの短歌だっておもう。わたしは季節のイベントや記念日というもののよさがずっとわからなくて、それはいまもわからないままなのだけど、この短歌に出会ってからはクリスマスという、昨日と同じただのふつうの1日が、わたしのなかでぼんやりと光っているのを感じる。ひとり暮らしを始めてからこの短歌に出会ったから、ケーキを買って帰っても一緒に食べるひとはいないのだけど、さみしさではなく、もっとあたたかいきもちで街にいられる。わずかに天使になって家路を急ぐひとびとと、それを待つ家のぬくもりのことをかんがえる。みんなしあわせだといいと、無責任におもう。今日くらいはわたしも、ちゃんとわたしのことを抱きしめるように生活をやろうとおもう。ただのふつうの1日だけど、天使ではないただのわたしだけど。

さいきん、ひとと話をすることのよろこびをあらためて大切にできるような出会いにたくさん恵まれて、だからもっと話がしたいっておもいました。もっと知ってもらいたいっておもいました。
すきなものを、すきだなあっておもったときに、すきに書きます。
聞いてくれたらうれしい。

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