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Photo by
yamanagiyuto
明日の私が泣いちゃうから
夕飯の後の食器洗いをする時。
いつもこの言葉を思い浮かべている。
明日の私が泣いちゃうから。
明日の朝、キッチンを見た明日の自分がへたりこんで
泣いてしまうから。
今日の自分がやっておいてあげよう。
という時を超えたリレーを毎日行っている。
うちは食洗器がついていない、古いタイプのキッチンなので
手洗いである。
食器洗い1回につき約10~15分。
生ごみ処理とか鍋洗いまで含めると20分ぐらいかかる。
家事をやらない人には、たかが20分ごときと思うだろう。
だけど、仕事終わって→子供の相手して→料理して→風呂沸かして→子供に食べさせて→食器洗い なのである。
もう気力、体力ともに無い状態から、ふり絞っての食器洗い。
仕事が忙しくて追いつめられていた日ほど、その後が辛く感じる。
本当は私だって、子供の歯磨きなんかしないで、自分が歯を磨いたら布団にぶっ倒れたい。
食器洗いも、洗濯畳みもぜーんぶ放棄して。
自分の部屋に引きこもって、ベッドでゴロゴロスマホしたい。
だけど、私は「お母さん」だからそれができないのだ。
毎日こなす、こんなルーティン。
だれも褒めてもくれない。
家族も、私が当たり前にこなしているから大丈夫だろうと思っているけど、本当は全然大丈夫じゃない。
家事を放棄して、何もしたくない時の方が多い。
唯一できることは、今日の私が明日の私に優しくしてあげる事だけだ。
だから今日も、明日の自分を泣かさないように
夕飯後の食器を洗ってあげた。
朝起きた時、すぐに朝食の用意にとりかかれるよ。
ちょっと楽になったね、と。
ついでに洗濯も畳んであげた。
今日の私は、満点花丸なのだ。
きっと明日の私から感謝が届くだろう。