歌って すべてのクズ共のために

2021/10/8(金)

仕事帰りやなせ先輩と仏のパイセンと、居酒屋の外にあるカウンターに並んで飲んだ。
夜風に当たりながら、美味しいつくねやレバーを食べて怒涛のお喋り。
楽しすぎた。あっという間に時間が経ってしまった。

やなせ先輩が、「今日このメンツになった経緯はね、」と元々彼女が私を飲みに誘おうと思ってくれていたことを教えてくれた。
それで仏のパイセンに
「そういえば〇〇ちゃん(私)に退職すること伝えた?」
と連絡を取って、パイセンも私との前のランチで話し足りなかったからと、"じゃあ三人で飲むか"となったらしい。

私、うれしくてさぁ。
誰も強要してないのにビール、飲みすぎちゃったんだよね。
もちろん仕事帰りにビール飲める最高!って気持ちや楽しいからってのもあったけれど。
それより何より、そうやって想いをかけてくれたことに応えたいというか裏切りたくなくて、自分をちゃんと気さくにさせるためもあった。
素面だと、けっこう私は人と向かい合いながら色々考えてしまったりじっと見つめてしまって、"何考えてるんだろう"と相手を警戒させてしまうことがある。
そう思っているから、意識をナナメ上にずらさせて一緒にほがらかにいたくて、ひっきりなしに飲むしかなかった…。

それが功を奏したのか、会はとても楽しかった。これからも飲もうと、LINEグループができた。それは安心したんだよ。。

会がお開きになった後、なんとご近所に引っ越してきたやなせ先輩と「もうちょい飲もう」と最寄駅の近くで飲んだ。
やなせ先輩いわく、私たちは似ているらしい。
ちゃんとしなきゃと思っちゃう性格なものの本当はけっこう抜けてたりテキトーで、そう振る舞いたいんだけどどこか根は真面目だからどっちつかず。。みたいな。
だから私たちにとって、仕事場のヴィレヴァンギャルちゃんなんかは、とても羨ましい存在。
できない!とかもー帰りたーい!!をフロアで叫んでもみんななんとなく笑ってゆるしちゃうようなムードメーカーになれるから。
かといって、「私だって空気を読まずやっちゃおう!」って思って不慣れなことをしたらしたで、あとで「アアアア」と反省するんだよね。
わかるー!でも私たち頑張ってますよねぇ!笑、と夢中で話して、あっという間に日付けは変わっていた。

薄暗い部屋へ帰ったのは午前二時頃だろうか。
頑張って意識を全集中させて先輩たちにお礼ラインを送った後、水をがぶ飲みし、バファリンを飲んで眠った。
そして、昼過ぎに起床した時には、まさに"フツカヨイ的"心境。。
やや頭痛に加え、待って、途中から多分タガが外れて言うつもりのなかったことまで言っちゃった気がする。。。と、忽ちもうやりきれなくなってしまったのである。

お酒を飲んでも、できれば聞き手にまわったほうがよい。
とあらためて教訓。ウワァー


2021/10/9(土)

フツカヨイをひたすら鎮めて、夕方にYUKIちゃんのライブ「Terminal G」へ。
あの鳴り響くかわいい獣のような歌声を生で浴びた。幸福すぎた。
あの声、あの声だよ。どこまでも、もっと、もっと!って胸が張りつめるのを見事に超えてくるあの声。
とっても伸びやかだったなぁ。
「今日が楽しみすぎて10時間寝た!絶好調!」だって。。。泣

MCでは「私はコトダマを信じてる」と言っていた。
なりたい自分、こうでありたいなって思う言葉を歌詞に盛りこむんだと。
コトダマというワードに心が揺れて、その後の眩しい「Baby, it's you」で泣いてた。

以前の私はコトダマを信じきっていた。"大丈夫"と言えばいつか大丈夫になれると思ってた。
絶賛燃えカスな季節を過ごす今の私は、正直なところ、コトダマがうまく信じられない。
"大丈夫"の裏側で、"ホントは大丈夫じゃない""たすけて"がつもってゆくこと、それが消えず、根強く養分になってしまうことを知ったから。
いつかまた、つよい眼差しで、コトダマを信じられるのかな。
私はとりあえず今は、YUKIちゃんのコトダマに照らされたことは覚えてたいな。

モノレールで見た景色。
うつくしかった。埋め立て地の上は、つまり海。
東京湾のすばらしく澱んだあめ色の海面をすべりながら、あの建物群も橋もさっぱりないような、水平線が見える気がしたな。キラキラ。


2021/10/10(日)

友人のタミさんのライブを見に行った。
ステージの上でつよく唄うタミさんを目に映しながら、一緒に誕生日を祝った日、彼女が少し言葉を詰まらせながら苦悩を話してくれたことを思い出していた。

「最近思うの。私は、実は冷たい人間なんじゃないかって」

私は彼女の逞しさやおふざけしている面、ズバッとパンチのあることを言う面も大好きだけれど、タミさんは、何よりまずみんなから優しいお姉さん(ってさせてしまってるのかな)と慕われている。そして"綺麗事に聞こえるのもわかってるけど"とずっと歌の中でプラスの言葉を紡ぎ続けている人だった。
だけど最近、自分が信じてきたことがもしかしたら間違っていたのかも、と、じゃあこれからどうしたらいいのか本当に立ちすくんでしまったと言ってたのだ。
きっかけは具体的に聞かなかったけれど、何かふいな穴があったのかもしれない。
人のためによく涙を流すタミさんは、有楽町のプロントで話してくれたその時には泣かなかったけれど、とてもつらそうだった。

そんなタミさんが歌う、それこそコトダマを信じて立ってきた証みたいな歌詞は、私の胸にすごく沁みた。
涙が出た。
ライブ終わり、本当にかっこよかったですと何度も伝えた。コトダマは疑って、それでも思いきって信じられたら、とてつもない効力を発揮するのかもしれない。


2021/10/11(月)

ビートルズのパイセンと二人で倉庫に行く途中、
「〇〇さん(私)は、今若手がどんどん退職してることで 不安とかある?」
と聞かれた。
私は、

_みんなが辞めるから、とかで不安になるとかはない。
でも、自分の問題はあると思う。

と話した。
どう答えようか迷った。色んなことを思っているのは確かで、だけどお世話になっているパイセンに何をどう話したらいいのかすぐには分からない。
それで、すらっと口から出てきたのは。
"私は周りが思ってるよりも社会不適合だから、自分の問題なんです"だった。

パイセンは少し黙って、

「会社 いや社会に適合してる人なんて そんなにいないよ」

と言った。
励ましなのか、考えすぎ、なのかどんなニュアンスで言われたのかはわからないけれど、その瞬間私は少し寂しかった。
わかる。そうかもしれないよ、わかるんだけどさ。。違うのよ。
なんでこんなこと真昼間に言ってしまったんだろう!よりによって仕事の先輩に!TPO学べ!ともコーカイしたし、そうじゃない、なんかいつになったらすくわれるんだろ、とも思った。
別にパイセンにすくってほしかった訳じゃ全然、ない。暗くさせたくなんてない。ただ、まだまだ私の口からはこんな言葉がぶわっと溢れてきてしまうんだなと痛感したのだ。
私は毎日、楽しさと、かならずユーウツである。

今日は上司に言葉でキズつけられた。やっぱ相変わらずなとこは相変わらずだ。ヴィレヴァンギャルちゃんが慰めてくれた。綺麗なバナナ一本くれた。バナナ?
とにかく、もう絶対仕事辞めるわ、と思いながら求人サイトを漁って家に帰って、昨日作っていた筑前煮をあっためて食べた。
浮かない気持ちでいたから気を紛らわせようとYouTuberの動画を見ていたけど、やめて、ブルーハーツのライブ映像をかける。

「終わらない歌」で泣けてすっきりした!
今日の記事のタイトルは、この歌のサビの歌詞。
私はクズ!自分のことクズなんて言いたくない!私のようなクズのためにも歌ってくれ。いつか私も歌えるように!

私の考えに答えはまだなくて、ただ、たしかな音楽が、鼻啜るこの夜をみょうに照らしている。

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