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「自由に書いてね」で手が止まるのはなぜ? #noteで授業公開
「好きなことを自由に書いてください」と言わると、しばし手が止まってしまわないでしょうか。これは子どもたちも同じです。
「子どものほうが、大人よりもずっと自由な発想をもっているのでは?」と感じるかもしれません。確かに子どもたちは、大人にはないアイデアや視点をもっています。
でも、「自由にランダムに発想する」ことと、「発想を言葉にして整理して伝える」ことは別です。言葉の引き出しが少ないうちは、「自由に書く」のはとても難しいのです。
文章の型を自分のものに
作文教室のレッスンでは、文章の型を示します。
例えばレッスンのテーマが、「『つまり』を使った文」だったとします。文章の型はこんな感じです。
(A)や(B)や(C)をしました。つまり、【D】をしたということです。
型というほどの型でもありません。例文はこんな感じです。
(チーター)や(ライオン)や(ハイエナ)の特集をテレビで見ました。つまり、【肉食動物】に関する番組を見たということです。
子どもたちには例文をいくつか示しながら( )や【 】に入る言葉を考えてもらいます。ウォーミングアップとして、型を頭で理解するのです。ここまでは抵抗なく取り組めることが多いです。
子どもたちは空想が大好き
次に、型を使った作文に取り組みます。と言ってもすぐに書き始めるのではなく、先にお手本となる作文を紹介します。これはアウトプットのイメージをつかんでもらうためです。
この日の作文テーマは、「『つまり』を使ってお話を作ろう」でした。
ドアを開けると、そこは魔法使いの国でした。店先には、魔法のつえや、なんでも逆さに見える鏡や、触れると色が変わる卵などが並んでいます。つまり、不思議なものがたくさん売られていたのです。ぼくが卵にそっと触れると、緑色だったカラがみるみるピンク色に変化しました。そして、小さなヒビが入りました。(続く)
子どもたちは空想のお話が大好きです。
「何の国の話を書く? 魔法使いの国でもいいし、不思議の国でもいいよ」と声をかけると、「深海魚の国にする!」「妖精の国がいい」と声が上がります。
空想の国にある店には、どんな不思議なものが売られているだろうと考えてもらいます。
文章の型はこちらです。作文の最初か途中にこの型を必ず入れてもらいます。
ドアを開けると、そこは〔 の国 〕でした。店先には( )や( )や( )などが並んでいます。つまり、 不思議なものがたくさん売られていたのです。
ここからは、子どもたちの自由な発想の出番。型に沿って書くというルールを守れば、あとはどのように物語を膨らませても大丈夫です。
膨らませ方を迷っている子には、声をかけて、( )の中に書いた例の一つからお話を想像してもらいます。「触れると色が変わる卵って面白いね。どんなもの? 触ってみるとどうなると思う?」という感じです。そうすると、イメージがわいてきて、するすると物語の続きが出てくることが多いです。
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