私的ハロプロを語るうえで必要な10要素①
縦と横のつながり。
先輩・後輩、同期、ライバル、ユニット、カップリング・・・
人間関係のおおよそがここにある。
私にとってハロプロは非常に学びが多いのだ。
1.時代とともに移りゆく先輩・後輩のかたち
”いまの若者は厳格な上下関係を重視しない”というのはハロプロを見ていても感じる。いや、むしろ年齢や歴の関係なく、お互いに「尊敬」の気持ちがあることによって関係性は成り立つのだということを表している。正直、歳が上だからと言ってその人の言うことやることが正しいわけではない。歳が下だからと言って聞くに値しない話ばかりをしているとは限らない。年齢や歴ではなく、その人の持っている価値観、スキル、物事に対する姿勢などを軸として個人と向き合うほうが組織全体としても健全な気がする。そして、それを判断できる人間に私はなりたい。
2.Berryz工房と℃-uteにみる同期という関係性
Berryz工房と℃-uteはモーニング娘。の妹分として約3万人のオーディションの中から選ばれたトップオブ原石の子たちで、最初はハロー!プロジェクト・キッズという研修生的な立ち位置からスタートした。のちに2つのグループに分かれてそれぞれメジャーデビューを果たす。卒業と加入を繰り返すモーニング娘。とは異なり、同期のメンバーだけで10年以上もアイドルとして活躍し続けたアイドル界でもかなり特殊な2グループだった。
初めにデビューをしたのはBerryz工房。とにかく”個性””多様性”という現代に必要とされているものを持ち合わせていたグループで、初期のバチバチ感も晩年の阿吽の呼吸も、「メンバーの仲の良さは普通です。」と不必要にベタベタ感を出さない感じも私にとってはすべてがどストライクだった。
一方、℃-uteはBerryz工房よりも長く下積みの期間を経てデビュー。メンバーの入れ替わりが数回あり、一時期は人気低迷の時期もあったが晩年は「アイドルが憧れるアイドル」と呼ばれるほどのレベルの高いパフォーマンスを身につけた。
メンバーとしても同期、グループとしても同期という関係性であり、常に意識しあう、そして支えあう関係性であっただろう。仲間でありライバルであるなんて、物語が生まれないわけがないシチュエーションだ。同じクラスだったら絶対に同じグループにならなかった子たちが様々なものを乗り超えて高めあっていく。たぶん、これが片方のグループしかなかったら10年以上もアイドルをやっていなかったのではないかと推測する。化学反応で高めあう存在=同期の素晴らしい効果を私はここに見出した。
3.ライバルの定義
「あなたが一番燃えるときはどんなときですか?」
転職活動かなにかで聞かれた質問に「自分より一歩先を行くライバルがいるときです」と答えた覚えがある。中学で運動部に入るまでは自分は負けず嫌いではないと思っていたが、どうやらかなりの負けず嫌いであるということが判明した。勝負事が嫌いだったのは負けるのが嫌いだったからだ。どうしても負けたくない。どうやったらあの子を超えられるのか。もっと、もっと。
ハロプロを見ていても(歌詞にもよく出てくるが)「負けたくない」とか「ジェラシー」「悔しい」という気持ちは成長に必要な要素なんだと思う。特にポテンシャルの高い子たちばかりがいる集団にいれば嫌でも周りは気になるだろう。時にライバルが”弱気で後ろ向きな私”になることもある。一歩先へ進むための原動力=ライバル。これが私的ライバルの定義。
4.人間の多面性を見せてくれるユニットやカップリング
自分探しをするならいろんな場所に行っていろんな人に会うのがいいらしい。なぜなら、自分単体では自分のことはよくわからないからだ。実はこういうことが好きなんだ、意外とこういうタイプなんだと気づくのは外部から様々な刺激を受けたときなんだとか。たしかに。普段の所属グループを離れて組まれたユニットにいるときや特定の誰かといるときにしか見せない表情などはファンにとってはたまらない場面のひとつだと思う。
ハロプロに限らずいろんな自分でいられる場所があるのは大事だ。世界的に有名な劇作家が言うように「この世は舞台、人はみな役者」なのだ。ファンにとってはちょっと残念に思える部分でさえ愛おしい。ギャップに惹かれるなんてことはよくあるが、私も幅の広い役をできる”役者”でありたいと彼女たちを見て思う。
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