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10/1 投句 13人 35句
宣告の夜雪白の走り蕎麦
銀鼠の月引掻きて猫ふわり
帽子花識るや二重の藍の謎
週末は一喜一憂秋競馬
その未来運命握る抽選箱
紅葉谷夕日染まりし安芸宮島
長きよる初事作句ペンに酒
もみじ狩り猫とたわむるふたりっ子
秋祭りあの子泣かした吹き戻し
ひさかたのそらのたかさにあきをみて
秋涼し花はしづかに咲き誇る
明けてなお名月のその宇宙かな
秋の雷しらすのかおるたまご焼き
柿ひとつ丸々食べて夢も食う
柿ひとつ和みし時に夢で会う
犬も知るひとつの柿の和み様
推し結婚秋の嵐の衝撃波
雨雲の隙間にきらり名月よ
晴れ願う君を眺める名月よ
半袖で鳥肌立てる秋の朝
寒いかと肩抱き寄せる長き夜
天高く雲ちぎりつつ薄き青
オレンジの色に染められ秋夕日
神無月みんな楽しめ白杯で
YOUTUBE 葡萄・ウイスキー夜の友
コロナ禍もコオロギコロコロ耳涼し
透明度硬度を増して秋の空
漱石の猫が最後に見た月か
かたまった悩む頭に赤とんぼ
AIの長考二秒星飛べり
秋の川片足立ちの足の甲
レジ締めて空の駐車場と月
新酒注ぎ孫の写真を指でぽん
描いてもまだ飽き足らぬ秋の京
秋茄子の一皿添えてシャドネかな
10/2 投句 13人 38句
子ども寝せ読書に耽る秋の夜長
天高く母肥ゆるかな秋の味覚
公園でどんぐり拾う愛息子
午前4時有明の月に浮かぶ町
新しき命はぐくむ枯れ尾花
白い彼岸花おしべくっきり残して枯れて
熟れし実の葡萄かわいや丸々と
とろけゆく露ごと美味し甘し梨
遠く住む君なに食むや秋の暮
願い糸健やかなるや絹の髪
秋の田のおたまじゃくしの天の川
満天星紅葉夕暮れに浮かび上がる灯火
頭垂る稲の花言葉は神聖
糠床に栗漬けたいと知恵捻り
むらさきの友に学びて秋俳句
秋の夜の赤灯籠や音を帯びて
二種類の月見バーガーふたり暮らし
閉鎖街随所に山や燕帰す
黄泉の国への入り口か曼珠沙華
秋の風サーカスの象の足に枷
味噌をとく菜箸の焦げ秋夕焼
夕暮れに秋刀魚の香り何処からか
鈴虫や月明かりの夜幸の庭
青々と満月の風肌涼し
魔が差した張られ頬舞う濡れ紅葉
食に酔い書に耽ゆるもアキは来ず
朱を灯し暖は如何と葉が燃ゆる
愛おしい秋冷の肌引き寄せて
美しく蛇穴に入る秘めごころ
楓の葉口元隠し笑う人
仰みればまだつきも見ぬ秋の空
カレンダアを ちぎる その音が悲しい
恋しい子分けてあげたい秋の実を
土に埋め秋の実多く大わらわ
エゾリスの体も肥ゆる旬な物
香を焚くパソコン越しの送り盆
人肌と温め酒で自粛明け
窓越しに何処吹く風の赤蜻蛉
10/3 投句 9人 26句
虫の音と星の光のハーモニー
イワシ雲風に吹かれて千切られる
書を開き目で追ううちにまぶた落ち
秋雨にクロックムッシュ焼ける音
秋くるる爪先伸ばし黒タイツ
栗ごはん祖母残したるレシピめも
ほくほくのお芋を見ては奪い合い
焼き芋を人犬猫で奪い合い
秋の夜オレンジ染まり日本一
静けさや寂しさ感じる虫の声
願わくば迎えたかった秋の暮れ
夕空の家路へ急ぐ赤とんぼ
残り香を宅配に来た金木犀
微笑みに似ているような うろこ雲
「おはよー!」にカコンとお辞儀する添水
吾子の眼に弾丸の如赤とんぼ
再婚の報せにズキと星月夜
月あかり天窓遠く絵画かな
真菰馬の駆ける背中に星ふたつ
秋浅し親子むかごのロープウェイ
遠けれど同じ宇宙観る上り月
薩摩芋毎日喰らう飽き知らず
心地よい筋肉痛と秋麗
散歩道黄金の稲穂が頭垂れ
季節連れふわり舞い飛ぶ赤蜻蛉
馬肥ゆる季節に肥ゆる望月か
10/4 投句 11人 26句
柿は無し何はなくとも梨ひとつ
梨を欠き鐘の音もなし柿ひとつ
ランダムの雲モザイクの稲田映ゆ
天球のバルーン膨らむ秋の風
渡り鳥イデオロギーを越える頃
朝練のかけ声ひびく秋の空
母子ともに健やかなれと冬支度
コスモスの花びらひらりピアニッシモ
柿食えど書きたくならない今日も白
本を持ちソファに腰かけ秒で寝る
秋の恋長く続くと信じたい
秋高し移ろう季節とわたしたち
秋つ羽の透かした宇宙に我を乗のせ
色葉散る重なりあうは影法師
君想うほど遠かりし彼岸花
散ってなお褪せぬ恋路の銀杏道
えにしもなきに詠んでよいものか秋
今日も買う家計苦しむマスカット
夕焼けに嫉妬覚える青い柿
子供等が無邪気に追うは赤蜻蛉
稲穂揺れ優しい風と戯れて
望月よたまには恋を実らせて
泪枯れ弱い弱いと鈴が鳴き
名月や閉店決まった百貨店
響灘水面かすめる秋北斗
虫の闇「ねないこだれだ」開けたまま
10/5 投句 8人 22句
燃ゆる血よ枯れ落ちるまで燃え盛れ
紅葉が広がりしよう人と人
秋の香で想ふあのひと胸の中
秋だけどハイビスカスが満開だ
秋なんて名前だけだよ沖縄じゃ
仲秋の月見さざなみおどり魚
いつの間に春や秋やと短けり
初秋の夜恋する気持ち刹那声
手を洗い心も洗い衣替え
宵月夜澄みきる声が胸を射る
草の実が弾けて飛んで明日繋ぐ
てのひらに秋麗住みてめぐる過去
何気ない仕草愛しき秋の夕
見つけたよくるると探す蛍草
道すがらあなたの香り秋の風
秋夕焼「見えた!」の声まで漕ぐペダル
身の締まる白帝舞い降りし朝よ
ガラス越し桂男と酌み交わす
月の舟とこしへの闇に彷徨う
影ふたつ色無き風の昇仙峡
秋沁る独枕の夜更けかな
軒下の空巣侘しや秋夕日
10/6 投句 8人 22句
秋の季語探せど気温三十度
*10/1投句もハッシュタグミス
色鳥の声仰ぎ見て筆運ぶ
弓引けば芝に影射す渡り鳥
鵲も黄泉への橋は渡せまい
有明の空を集めよ実むらさき
初恋の鼓動は鶺鴒のリズム
うなじごしに見るペディキュアや秋の色
赤とんぼ平行線で空を縫う
空を縫い野に刺し子する赤とんぼ
ただ独り釣瓶落としの須磨の浦
秋の日に暑さ忘るる栗アイス
朝晩はコオロギ昼は30℃
秋忘れ子供は外で水遊び
君すやり秋風そより腹ちらり
秋来ても夜は短し金曜日
星月夜風呂場に響くドビュッシー
あの山の向かうは丹波杜鵑草
軋みたる螺旋階段十三夜
星飛んで宅配便の止まる音
今なん時案山子おどろく祖母の問い
秋祭り法被の青やいわし雲
あかね雲どんぐり握る手はもみじ
10/7 投句 6人 18句
見上げれば山の紅葉が照れている
ウォーキング名月を見て立ち止まり
理由聞かぬ母と一緒に大豆干す
櫨紅葉一片血天井の床
新仏の水びいどろへ星月夜
ローカル線鈴虫村へ入ります
秋雨が頬を光らす通夜の席
帰路につく車を照らす後の月
コスモスを揺らして行きし園児かな
綴る糸意図を辿れば十三夜
色づいたことの葉空へ舞い失せて
山からの豊かな命の贈り物
何着てたこの時期着るものないのよね
秋メニューしばらく献立ネタがある
秋短かハロウィン終わればクリスマス
こっち来て す、好きですとススキ背に
冬眠の準備ですかね秋太り
名月に心奪われ脇見すな
10/8 投句 9人 22句
落葉の東京タワーは枯れまいと
鈴虫と泣けない僕の夜は更けて
ススキスキ言えない言葉ごまかす気?
黄葉紅葉吾もまじ高揚
はらひらりもみじ雨粒のひと押し
亡き人へ愛満つ秋の恐山
秋草や鳥上がりたるのちほどに
帰り道残して虫を聞きにけり
名月の国わたりゆく白さかな
のじぎくをミニひまわりと子は言いて
吾もきみとコスモスのごと肩寄せる
10月と聞いて我が身も熟柿どき
右折して名月行きの最終便
白い月鶴と亀舞う詩のノート
白い月鶴と亀との詞の巫女よ
秋深きあなたは何をする人ぞ
あかねさす夏木立はあき空に
ちはやぶる山と心はアヴァンギャルド
秋雨も私にとっては遣らず雨
さんま食うその前に骨取りましょう
行く秋に白き花咲くオクラかな
新米を頬張る息子笑みこぼす
10/9 投句 7人 18句
意味知らず仮装楽しむ万鬼節
霧雨に儚ききみの幻影か
紅葉の手掴む未来の不穏さよ
風の時代マスクはずして酒恋し
星月夜note酔いつつ酒旨し
秋の朝昨夜のあきビン記憶なし
爽やかに鼻毛カッター持つ息子
間に合うて滲む車窓の秋夕焼
秋の暮背中で寝る子の頭突きかな
ごまの香の味噌汁に映ゆ母のゑみ
今日もまたメナモミまみれのかくれんぼ
色鳥来ながむる先の白盃よ
屋上のトランペットや秋晴るる
木犀の道や馴れ初め話しつつ
銃を咥える空想をして銀河
黄葉がひらり一枚つま先へ
ガラス越しハンドル前に赤紅葉
愛し子を運んで来たる秋の風
*10/5の記事もハッシュタグミス
10/10 投句 4人 10句
「閉店」の貼り紙濡らす秋時雨
暦見て溜息をつく体育の日
面貌に決意あり鬼胡桃のごと
月あかり見てまどろむや子守唄
木犀や風ふわり香と戯れて
木犀の風戯る香を深呼吸
「五分五分か」皿に佇む鮭の皮
振り向きて黙する鷹の山別れ
そぞろ寒腹に刻みしゴム跡か
栗返すイガりシンジだ僕の名は
10/11 投句 7人 20句
遠い地で密かに想う秋寂し
黄落と共に去り行く秋の風
*10/10投句も通信により当日回収
する墨へゆるり太玄秋一字
牛を牽く織女納屋うら恋のうた
秋の雨16ビートの夜想曲
涼風に波打つ炎稲穂かな
どんぐりを割ってビックリ先客だ
稲倒れUFO跡か父に問う
運動会日焼けた笑顔にマスクあと
まだいたよ神社の森に秋の蝉
目を細めため息ついて星月夜
母探す吾子の眼と 紅葉かな
初嵐届くはずなき声を待ち
秋淋し沈む心にnoteの灯
秋だもの言い訳しつつもう一杯
紅葉咲く山のふもとでTELアポを
秋の夜は少しゾワッとサスペンス
月なき日誰と孤独を分かち合う
秋夜長一人で過ごすあきあきだ
不知火よ我も仲間に入れてくれ
10/12 投句 3人 9句
胸を張れ案山子舞台の米豊作
コロリンと追ってびっ栗マロン沼
茶帽子に小さな秋を見つけたよ
手をつなぎ花野風ゆく温もりに
羊雲を細く紡ぎて猫じゃらす
窓飾るビーズのような秋入梅
初走路秋果成る庭なつかしき
律の風コメント胸に前を向く
烏瓜枯れゆく様よ冬支度
10/13 投句 8人 22句
ビルの谷あかねの海の鰯雲
トタタタタ机の下の夜長猫
嬉しくて秋服の袖まくる子よ
寂しさは燃えぬ炎か花すすき
ペダルこぐ秋夕焼けの消えぬ間に
お地蔵のなで肩滑る紅落ち葉
色褪せぬ桔梗のむらさき永遠に咲く
月見れば君と旅した街恋し
秋の宵道行く人の声弾む
コオロギの楽団多し我が団地
湯の香り心に染みる秋景色
空高く青鮮やかに光受け
夏を押し秋が真ん中天高く
彼岸花山の辺の道枯れて咲く
紅玉の酸っぱさ隠し笑みこぼれ
かくれんぼすすきに溺れきみ笑う
大鍋は味噌か醤油か芋煮会
八雲立つ縁持ち寄りて神在月
貴船菊軒端に咲けど野に咲かじ
コロコロと笑む人おもふ秋薊
無花果や待ちこがれたる瑠璃色の
豊の秋洗濯前のポケットに
10/14 投句 6人 17句
秋日和赤信号の消防車
普通なる呪縛は捨てし今朝の秋
光る背を一筋二尾の秋刀魚焼く
かはたれの雲貫きたる月光
秒針の壊れた時計月渡る
ジャングルジムの空に桜の紅葉
稲雀追われてもなほ金の米
鹿の声鳥も目覚めし恋の歌
唐黍や鳥も迷ひし迷路かな
アートにはパワーが必要栗ご飯
紅葉は鏡を見ればそこにある
コオロギの奏でる鳴き声YouTube
にばんめの男でいいと夜半の月
香まとふ金木犀のよるのこえ
梨の汁滴る包丁から肘へ
カラカラと葉に追い抜かれ秋の夕
オールナイトニッポン窓の外には秋の月
10/15 投句 6人 17句
飛行機のスモーク映ゆる秋空に
秋桜の群生深き秋想う
袖の香に君を見つけて暮れる秋
色葉散る行くあてもなき一人旅
藍錆びる空に静けし後の月
稲穂背に進む我が子の頼もしさ
手に花火君の笑顔とほろよいと
笛の音や駆け上がってくうろこ雲
鈴虫の聲より細く絶ゆる吐息
朝寒に脚をからめて二度寝かな
閨に入いりて寝顔を照らす後の月
組長の代理の代理村祭
けんけんぱするこゑ一つ秋暮るる
洗濯機の中より団栗出てきたる
結い髪をといて迎える秋の風
瓶底の白き濁りや蜜も秋
月末の街肌寒く吾亦紅
10/16 投句 4人 11句
荒地野菊揺れる中央分離帯
指揮者無き管弦楽や夕月夜
新涼やコーヒーミルの香り立ち
トップノートはあなたが好きな青蜜柑
流れ星君にもたれてストローを咬む
美術展スワロフスキーの小鳥たち
空高く老いも若きもよーいドン!
秋の夜に走る足取り軽やかに
旬の味庶民の味方高値かな
秋の空国をまたぐと夏の空
秋深し紅葉と呼ばれる肉を食べ
10/17 投句 3人 9句
嵐去り籠満ち溢る鬼胡桃
天仰ぎ涙を照らす流れ星
葉を奏で鶺鴒誘ふ車椅子
銀杏をよけてステップ通学路
秋雲に光射しいる明けの空
義母来たる笑顔見たくて栗ごはん
盃に望月浮かべ秋を呑む
十六夜のほのあかり浴び夜歩きぬ
夜歩きぬ二人の前に秋花火
10/18 投句なし
10/19 投句 2人 4句
肌寒う丑三つ時に名月かな
風立ちぬ嵐の後の虹光り
赤とんぼ夕暮れ時にあらわるる
娘の頬楓と共に赤くなる
10/20 投句 4人 10句
秋風とあわててのんびり冬支度
きみ恋し溢るる想い鱗雲
菓子ねだるハロウィンの夜集いし子
きみと観る車窓流るる紅葉山
穴あきの靴下重ね秋の色
色鳥や和菓子を今日のご褒美に
ほわんほわんの天パから秋うらら
木漏れ日のまぶしさゆえになみだする
三日月にぼんやりうかぶ君恋し
すず虫にひかりかがやく小さな目
10/21 投句 7人 19句
白杯の神酒口づけす龍田姫
目に花火カメラ越しの夜 鬼籍入る
月の舟なと海上の交響曲
*10/20記事投稿も21回収
アドレスを消し去り夕べ秋の蝶
横浜の歩調ゆるめて虫時雨
踏切を越へる蜻蛉と郵便車
栗拾い食べる真似する君カシャリ
山麓の虫食い葉から覗く秋
秋刀魚食ふ家族や皿に個性かな
夕暮れに秋の香飾る秋刀魚かな
焦げも良し滴る脂また美味し
栗ご飯秋に食べたい昔から
目が覚めてつま先ふれる星月夜
秋月や儚き光かまほろばは
皆で詠む秋の俳句は光なり
夢人の語る言の葉月覚えず
言の葉を粘土のごとくこねて秋
リハビリの強き心に秋の朝
石蹴りのおかっぱ頭に紅葉かな
10/22 投句 8人 19句
やけ酒が嗜む大人に変わる秋
ハロウィンにほんとの悪魔やってきた
虫の声怒りを鎮める周波数
七厘の秋刀魚の薫りいわし雲
傍らにつねに寄り添う銀杏紅葉
飾らない我が推しの笑み満面に
澄む空にトンボ誘い墓参り
またせたねごめんとつぶやき栗饅頭
天仰ぎようやく来たかとひつじ雲
肉喰えばお布施来るなり曼陀羅山
雀の子そこのけそこのけヒヒンが通る
鳴かぬならリーチをかけようプロ雀士
黄帽子の泡立草も組体操
六七日の法要終えて秋時雨
もう母はいないと諭す秋の月
新米のTKGよ最高かな
挑戦や過去を肥やしに実る秋
秋寒し接触冷感今朝気付く
栗入れてどんだけ自己中生食パン
10/23 投句 5人 12句
晨星に降る焼き藁の香のほのか
稜線の朝陽は傷む西瓜にも
*10/10 初稿
秋日和スマホなぞる手止めて勘違い
*10/11 初稿
やっと来た待たせてごめん墓参り
秋麗はじける笑顔久しぶり
秋の夜猫を抱く手強くなる
秋桜のそよぐ姿に母かさね
名残り惜しアイス珈琲わかれつげ
秋七分ニット洗って袖七分
暮れなずむ夕日の山にカラスの子
かぁと鳴く声を探して秋の空
どんぐりや母子カラスは泣き別れ
10/24 投句 6人 13句
蓑虫の百夜を吊るす一糸かな
紅葉かつ散りぬ安息日のスタバ
人様の子のすこやかや曼珠沙華
牛飼いの娘は無口朝の月
『名月をつくろう』創刊号は初月です
金賞は3対2大ホールを白秋
栗むける父なき家に秋きたる
芙蓉咲く間はいずこかな待ち遠し
おんなのこ緋鯉のはらりうら悲し
外に出て上着を取りに引き返し
天高し耳朶に爆音ベースソロ
泡立草ゆれる 「ばいばい」「またあした」
乾杯は遠く枝豆喰みZOOM
10/25 投句 6人 16句
子の足をひょいとこそぐる秋の波
モノレール湾曲し秋夕映へ
秋声へ父の戒名溶けにけり
メーメーと何處に向かふや羊雲
秋きたり富士と尾花の背くらべ
見えずも相想うなり彼岸花
寝てるウスゴロゴロ音でリラックス
撫でたけど疲れてるのとアプリ表示
秋刀魚焼く香りたまらず酒すすむ
*10/13 初稿
己の血不埒に語れ夜長の尾
*10/23 初稿
ひそやかにたずね人待つ寒牡丹
こうこうと天翔ける白鵠かな
闇焦がす赫き炎の担い手よ
朝まだき下野路行く秋時雨
夜半目覚めあれは時雨の行く音か
つくばいに椿浮かべて茶を啜る
10/26 投句 6人 16句
秋の空梯子に天使が見え隠れ
引き際を見つけた冷雨やっと止み
谷紅く祖国の秋はうまかろう
頑張れと君もいうのか昼の月
満月や吾は自由を取り戻す
胸の月ひとりひとりを大切に
蔦の診療所で読めるドラえもん
曼珠沙華ブレーキ踏んだあとが無い
候補者の触れぬファイルや秋深む
モンブランお口を彩るハーモニー
お気に入り殆ど着れず秋の暮
秋晴れや弁当なしの運動会
濁り酒栗芋南瓜ぬか漬けと
朝寒に湯気立つブルーマウンテン
ごりごごり豆挽く午後に小鳥来る
カップ抱き指先温め居待月
10/27 投句 7人 16句
明星で思い出すのはモロボシダン
乳液の量が増えるよ秋の夜
窓越しの日向ぼっこで温まる
満月を浴びながら寝る秋の夜
大木にかざす手のひら風の秋
秋天や十年ぶりにスーツ着る
子らと漕ぐペダルは軽し稲穂の香
十六夜きょうはあなたのたんじょうび
木犀の香背中に猫戻る
夜長酒互いの苦境を笑い合い
きこえるよふみふみすればあきのおと
半額の焼き芋食みて夜がふけて
耳冷えて敷布替えたい水曜日
小カブ埋めぬか揺り起こす雨の朝
朝寒や子に「もう一枚」と呼びかける
秋刀魚焼くような人になりたい夜
10/28 投句 21人 49句
今年こそ来年こそは今年こそ
暖房のボタンをピっと冬の音
秋の傍色彩集うマルシェかな
ふるさとの揺れる稲穂と知らぬ街
あおきえんnoteがつなぐ○い縁
皴合わせパッと開けばおてて絵本
助手席に彩り深く西日射す
波たちて渡る緋鳥(ヒドリ)がつげる秋
銀杏を煎る音軽く風に乗る
柔らかに打ちて顔出す翡翠色
割り損ね味見が増える天高し
いつの間に季節外れのサングラス
あきがきて近くて遠いキミの声
スタンバイオーヴァードライヴレスポール
夜長妻圧力鍋に頼りきる
秋の空ひとの心に水を差すなよ
刈穂後の賑わい終えてただ寒し
秋鮭の腹子つないで首飾り
銀杏を踏んだ直後にプロポーズ
松茸をカレーに入れて激怒され
noteこそ愛と感謝の感染源
ぜいたくのぜいの漢字が出てこーへん
朝露に金木犀が歌ってる
陽に透けたススキ金銀風に揺れ
オレンジの陽に染まる白秋桜
秋咲きの薔薇香る庭空高き
風抜ける立ち飲み酒場のちろり酒
宣言明けただいまと笑むボトル手に
店先の野菜手に想うスパイスの声
浜堤鳥影が射す冬カモメ
桂葉を土にぽとりと律の風
バス待ちに秋の服ゆれ樟脳香
秋のカキスペイン北部が食べ頃だ
年末の宝くじ買いにソルに行く
マドリード郊外行って栗拾い
燈火親し未読の本の背を眺む
ほの暗き厨に光るなすの艶
弁当のすみに残りし芋ひとつ
にんげんも冬眠制度あったらな
秋っぽい改善紳士は飽きっぽい
秋深き毎年たのしみくりご飯
柿むけばすぐになくなり皿いらず
秋の夜に竹輪の穴で月見酒
松茸を七輪強火日本酒で
秋寒日布団の中でテレワーク
彩を継ぎ消えゆく型の暮れの秋
秋時雨杯を持つ爪の色
行く秋やワンピースに残るシミ
親指に力を込めて落花生
励みになります。 大抵は悪ふざけに使います。