【ショートストーリー】てんごくとじごく PONO@こもりびとさん企画参加
【お題】
「スキの数がお金の世界」のショートストーリー
●”スキ”するのは無限にできる(相手のお金になる)
●”スキ”の数がそのまま収入になるけど、数はじぶんにしかわからない
おじいちゃん。じごくってどんなところ。なにもたべるものはないの?
いいや。じごくにはお肉もお魚もお米もたっぷりある。
じゃが、みはりのオニにスキというお金をわたさないといけないんじゃ。
そして、そのスキはじごくのほかの人からもらうしかないんじゃ。
だから、人からスキをうばおうとみんなひっしなんじゃ。
なのに自分からはあげようとしない。
自分のスキはつかえないが、人にはいくらでもあげられるんじゃがな。
人から10のスキをもらっても、せいぜい5のスキをあげるだけじゃ。
それで、あいつにはスキをあげたのにかえさないとかで、しょっちゅうみにくいけんかがおこったりする。
そのうちにだれのこともしんじられなくなって、あげるスキも、もらうスキもどんどんすくなくなっていく。
たべられないから、みんながりがりにやせておるんじゃ。
じゃあ、てんごくってどんなところ?
じごくとおんなじじゃ。
たべものはたっぷりあって、みはりのオニにスキをわたせばたべられる。
ただ、てんごくの人はスキをもらうよりもスキをあげるのがすきなんじゃ。
人から10のスキをもらうと20のスキをあげようとする。
だからてんごくにはスキがあふれていて、みんながおいしいものにありつけるんじゃよ。
みんながしんじあって、みんななかよく、しあわせにくらしておる。
これがてんごくじゃよ。
【企画概要】
PONOさんのショートストーリーも面白い。
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