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私的AOAO SAPPOROの歩き方

 2023年7月20日にグランドオープンした、都市型水族館AOAO SAPPOROに行ってきました。

人工海水製造機がお出迎え 

 チケットを手にして入場口方向へ進むと……最初にお出迎えしてくれるのは、人工海水製造機。生き物ではない……。メカがお出迎えしてくれる。

入場口すぐにある人工海水製造機。これで館内の人工海水をすべてまかなっているのだとか。

 AOAO SAPPOROは、各フロア毎にコンセプトがあって、入場口のある4階フロアは、

CONNECT:人と水の世界がつながる
海が蒸発して雲へ、雨となって地上へ、川を流れて海へ。
地球がつづけてきた水のリレーを再現し、水生生物の生態や未来を研究するラボラトリー。
この施設の環境を、この地球のような環境へ。

https://aoao-sapporo.blue/floor-guide/#floor4

なんだそうな。展示室というよりは、バックヤード感のあるフロア

 入場口から、次フロア(5階)へ続くエスカレーターへとやんわりと一方通行な感じの順路で進められていくオーソドックスな感じ。

イソギンチャクがくっついている岩かと思ったら………(ぜひ、現地で)

4階から5階は一方通行(?)

 4階から5階へは、一方通行のようで、上がると自由には戻って来れない模様(たぶん)。
 5階と6階は、階段で自由に行き来できるし、下りエスカレーターでも一応、5階のところで注意喚起の方がいて、退館したくないときは5階フロアに戻してくれるっぽい。
 つまり、4階は、十分に満喫してから、5・6階へと進む必要がある。後戻りはできない……。

遊び心も見えちゃうオモシロフロア:5階

 5階のフロアのコンセプトは…

SCOPE:見えなかった世界を見つめる
反対側から、隅っこから、脇役から、本や模型から。
これまであまり光が当たってこなかった角度から生物を見つめてみると、自然界の不思議が見えてくる。
知っている景色が、初めての景色になっていく。

https://aoao-sapporo.blue/floor-guide/#floor5

 観察と発見の部屋は、「生物の特徴や魅力にフォーカスし、図書館のように分類された水槽と本がある展示」と説明がある通り、水槽の横にはところ狭しと本が置かれている
 奥の方には、コワーキングスペースもあって、じっくり読みふけることもできる模様。

展示生物と本の組合せが真面目なパターン

 水槽の真横に置かれている本は、展示と関係があるものが真面目に選定されている(と、入り口付近は思った)。
 夏休みの自由研究に使うのにはぴったりの場所だなと思った(こういうところが身近にあると、いろいろ調べようという気に自然となるんだろうかと思ったり思わなかったり)。

ちょっと変化球な書籍選び

 「自由研究に最適だー」を心の中で叫びながら見て回っていたら、「そーきますかー」と叫ばざるを得ない組合せがちらほら。

 ナガクビガメの横には、『ろくろ首の首はなぜ伸びるのか』が置かれていたり、アミメウナギの横には『日本料理 素材別炭火焼きの技法 焼く』が置かれていたりと、ちょっといろんな意味でぐっとくるものが

 生き物のことを知るだけじゃなく、新しい本と出会うきっかけにもなるかなと思った。

意見が割れるかもな部分

 展示物の紹介プレートもちょっと、他のところと違っている。大抵は、生物名が一番の大きい文字になっているけれども、ここはそうではない。

 5階だと、いくつかある独自のグルーピングが、一番目を引くようになっていて、その後、説明文。最後に、生物名へ行き着くような視線誘導になっている。

 これは、賛否がわかれそうだ。とにかく目の前のものが何者かを知りたい人には不親切ではあるけれども、説明文を読ませる、展示コンセプトを伝えるという部分ではよさそう

 AOAO SAPPOROは、札幌の中心部にある都市型水族館なわけで、気軽に立ち寄れる。「水族館に行くぞー」と気合を入れなくても立ち寄れるところだからこそ、名前よりもどんな特徴かとか展示のコンセプトとかが最初に伝わった方が、万人受けすると判断されたのではないかと思ったり思わなかったり。

椅子がいっぱい

 5階、6階はフロア間の往来もできるし、フロア内も特に順路っぽいのはなく好きに縦横無尽に動ける。5階の水槽は360°ぐるぐるできるものがほとんどで、いろんな角度から観察できる。
 なにより、ちょっと腰を据えてゆっくり水槽を眺めたり、置かれている本を読んだりできるベンチ・椅子がたくさんある。優しい。
 チケットで入場の時間は区切られているけれども、完全入れ替えじゃないので、10時から22時までいるなんてこともできそうだww

目玉のペンギンフロア:6階

 AOAO SAPPOROの開業すぐに足を運んだのは、ペンギンが間近で見られるというからだ。

思っていた以上に近かった、というか壁がなかった

 6階のコンセプトは…

COMMONS:ひとつの世界をともにする
散歩する、遊ぶ、飲む、食べる、ひと休みする。
ここは、生物たちの日常をすぐ近くに感じながら、私たちも気ままなひとときをすごせる水辺。
違いをこえて同じ時間を分かち合う、みんなの広場。

https://aoao-sapporo.blue/floor-guide/#floor6

ということなので、近いってのはそういうことなのだろう。

 この距離感で、キタイワトビペンギンばかりがどさっといるのは、北海道だと他にはないので、貴重。
 北海道内でペンギンに会える場所のまとめまであって、すばらしい。

北海道でペンギンに会える場所。スライドは、各ペンギンの紹介までしてくれていた。

 AOAO SAPPORO には、キタイワトビペンギンの他に、フェアリーペンギンもいる。ちっこいやつ。
 フェアリーペンギンは、キタイワトビペンギンとは分けられた、「グリーンルーム(同6階)」にいる。
 が、どうもちょっとフェアリーペンギンのところは殺風景。ペンギンの数とペンギンのサイズが小さいのも影響しているだろうけど、ちょっと悲しい。キタイワトビペンギンたちは、ファンサービスしまくりだったけども、フェアリーペンギンたちは、ちょっと見ないでおくれな感じだった。
 代わりにというか、1,500円でくじ引きをやっていて、フェアリーペンギンのぬいぐるみ大中小みたいのがあたるようで、めっちゃ宣伝していた。

私的AOAO SAPPOROの歩き方

  • 後ろの予定を気にしなくていいタイミングで行くべし(30分ぐらいでぐるっと見て回れる規模感だけど、AOAO SAPPOROを満喫するには、時間的制約がない方がいいだろう)

  • 「水族館に行くぞー!」と気張らずに行くべし(既存の水族館概念がじゃまをするかもしれない…)

  • 気の向くまま、想いの向くままの順であっちこっち見るべし(順路はない。いろんなところで物思いにふけるのもよし)

◆◇◆

 夜は、6階フロアがかなり暗くなるらしい(ゴミ箱すら見えないとか)。6階には、シロクマベーカリー& というカフェ的なのが入っているので、夕方ぐらいからぼけーっとしにいってみるのもよいかもしれない。


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Katsuya SAITO
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