【読書メモ】四神の旗
皆さんこんにちは。今日紹介する馳星周の「四神の旗」は、以前紹介した「比ぶ者無き」の続編として、日本の古代史を背景にした藤原家の物語を描きます。前作の主人公である藤原不比等の死後、彼の四人の息子たちが藤原家の運命を継ぎます。
四兄弟、異なる道を行く
父である藤原不比等から「四神であれ」と藤原家を託された四兄弟は、父の死後、それぞれが藤原家の未来を背負って立つことになります。長男武智麻呂は「藤原」を特別な存在に押し上げようとする一方で、次男房前は天皇の忠実な臣下としての立場を重んじます。残る二人の弟たちは、それぞれ自らの信念に従い行動します。
時代の変遷と家族の絆
この物語は、藤原家の内部の葛藤と共に、当時の日本の政治的、社会的背景を巧みに描いています。四兄弟の異なる選択は、家族間の強い絆と時には対立する信念を浮き彫りにし、読者に深い印象を与えます。
藤原道長への道
現在放送中の大河ドラマの中心人物である藤原道長は、藤原不比等の9代後に位置づけられます。房前の役割は、藤原家の将来への影響を考える上で特に重要であり、彼の選択は家族の未来を大きく左右します。
まとめ
「四神の旗」は、家族間の葛藤、個人の成長、そして時代の変化を繊細に描いた作品です。馳星周の筆致により、読者は日本古代史の新たな一面を発見し、藤原家の物語に深く没入することができます。歴史に興味がある方はもちろん、大河ドラマで藤原家に興味を持った方にもおすすめです。