「メディア株への焦燥」
フジメディアホールディングスの株が続伸している。
「まだ盛り上がっているのか……。」
そう思いつつも、目が離せない。
その値動きに集中しているせいか、自分の持ち株が上昇していることに気づいても、うれしさはどこか薄い。
フジメディアの動きが気になって仕方がない。
そのうち下がるだろう――そう結論づけても、頭の片隅から離れない。
自分が思っているよりも、何か大きなことが起きているのではないか。
そんな予感が胸をよぎる。
だが、まだ疑っている。
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ふと他のメディア関連株の値動きを見れば、どれも上昇している。
「やはり、何かが起きている。」
市場の動きに異変を感じざるを得ない。
メディア株全体に構造改革への期待が高まっているのか――そう仮説を立ててみるが、確証となる情報はまだどこにも見当たらない。
それにしても、市場はここまで先読みをするものなのか。
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絶望にも近い感情が込み上げてくる。
自分の解像度の低さ、何かを見逃しているのではないかという焦燥感。
だが、その一方で、心の奥底から何かが燃え上がるのを感じる。
「この市場についていく。そして、いずれは自分がその先頭に立つ。」
そう強く誓いながら、画面を閉じる。
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目を閉じれば、株価のチャートがまぶたの裏に浮かぶ。
フジメディア、そして、自分が目指すべき高み――答えを見つける日まで、焦燥の中で進むしかない。