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第171回 短期投資は買い上げる覚悟が必要

前回説明した「理想買い」の真っただ中にある銘柄は、最終的には元値に戻るために、短中期投資を運命づけられていると書きました。
長期で持ち続けたらダメなのかと言われれば、別に持ち続けても良いです。
ただ、再び下がることが分かっている銘柄を高値で買って、持ち続けると言う道理はありません。
再び下げたところを狙って買えば良いのです。

ですから、この記事を読んでくれている人には、「理想買い」にある銘柄への投資は、短中期投資に限ると義務付けます。
決して長期で持ち続けてはなりません。
必ず下がる前に売ることを考え、実行してください。

そこで、「理想買い」を利用した短中期投資について書きたいと思います。
基本的には短期投資だけと考え貰って良いのですが、材料によっては比較的長期間にわたって買われることがあります。
ですから、一応、中期投資も含めているのですが、基本的には短期投資だけです。

そこでまず意識しなければならないのは、株式の売買の仕方です。

- 注文ボタンを押すだけだろ!! -

そういう声が聞こえて来そうですが、そういう意味ではありません。
いつも書いているように、株式を買うには売り方の存在が必要不可欠であり、株式を売るには買い方の存在が必要不可欠だということです。

株式は一種の商品ですので、欲しい、買いたいと思っても、売ってくれる人がいなければ買うことが出来ません。
ですから、あなたが買いたいと思うときは、売りたいと考えて売りに出してくれている人に感謝しつつ、買わなければなりません。
そこで売りに出してくれる人は、どういうつもりで売りに出しているのでしょうか!?
当然ながら、その銘柄を保有しているより売った方が、自分には「return」が大きいと判断した結果だと仮定できる訳です。
当然、そう判断するのは、株価が上昇しているからです。
この株価の上昇は、買い方主導で簡単に実現できます。
単に、高くなっても買い進めれば良いだけだからです。

ところが、この時の売り方の反応は2種類に分かれます。
株価が上昇すればするほど売りが出てくる銘柄と、出てこない銘柄です。
出てくる銘柄は、株価が上昇したら売ろうと考えていた投資家が多い銘柄です。
逆に、出てこない銘柄は、株価が上昇しても売ろうと考えていない投資家が多い銘柄です。
ですから、ここで売りが出てこない銘柄は、買い方としては安値で買い集めることが出来ません。
売りが出ない分、自分で高値まで買い上がらなければならないため、高値掴みの「risk」が大きくなります。
ですから、以前説明した「流動性」が低い銘柄は、短期投資には向かないのです。

そこで「流動性」が高い銘柄を安値で買い集めようと考えます。
次から次へと売りが出てくる銘柄では、安値で買い集めることが可能です。
ところが、売りが出過ぎると、そもそも期待している株価の上昇が見込めません。
株価が上昇するのは、売り方が減少するからです。

ここまで読めばお分かりだと思いますが、短期投資を実現するためには、次の条件が揃う必要があることになります。

➀自分が買いたいだけの売りが出ること
➁自分が買い終わったら売りが減ること


- コイツ、アホか!! -

そんな暴言が聞こえて来そうです。
確かに、自分が買い終わるまでは売りが出て、買い終わったら売りが出なくなるなんて都合の良い銘柄は、いくら探しても見つからないでしょう。
この2つの条件は、真逆の性質を持っているものであり、それが自分に都合良く実現されるなんてあり得ないからです。

そこで、どちらかの条件を諦めると言う選択が必要になります。
諦めるのは、当然➀の「自分が買いたいだけの売りが出ること」です。
➁の「自分が買い終わったら売りが減ること」を諦めることは、株価の上昇を期待しないのと同義だからです。

つまり、売りが多くない銘柄を、ある程度自分で買い上げる覚悟で参加するということになります。
その銘柄の株価が安値であるというより、既に騰がり始めていることを確認して参加することになります。
買い上げる覚悟というのは、指値買いより成行買いをすることです。

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