第116回 第1策 打上花火の策➁
前回からの続きです。
大暴落時の反騰のタイミングは、3つあります。
➀寄り付きから売り気配で始まるものの、途中で値が付いた銘柄から急激に買い上げられて打上花火のように反騰して底打ちする。
➁多くの銘柄がストップ安に張り付いている状況で、後場14時過ぎくらいから急に買い注文が増え、寄り付いた銘柄から急激に買い上げられて打上花火のように反騰して底打ちする。
➂ストップ安で相場が終わった翌日に、買い気配から始まって底打ちする。
先ずは、先日の動きの➂からです。
通常、このような動きは、週末を挟んだ月曜日に起こることが多いです。
なぜなら、相場の急落に焦った政府が、週末の間に何らかの政策を打ち、相場が反騰する環境を整えようとするからです。
急反騰させるような材料を、わざわざ出すような動きをするからです。
更に言えば、この政府は、日本政府に限りません。
このような大暴落が起きる時は、世界同時株安になっている時ですから、米国や欧州政府も流れを食い止めようと材料を出そうとするからです。
ですから、この動きを利用しようと考えるなら、まだ反騰の動きが明確で無い中で動き始める必要があります。
そこで重要になるのが、「兆し」です。
その「兆」ですが、先ずはチャートです。
日経平均の週足VBの-2σを下回っていることが、私の過去の経験則から必要になってきます。
更に、日経平均乖離率も、-10%を下回っていることも必要です。
また、大暴落で政治家たちが焦っているということが必要です。
経済ニュースではなく、一般ニュースで暴落が報じられるのは当然のことであり、相場全体にダメ押し的な雰囲気も必要になります。
8月5日(月)の場合、下落幅が2,000円に止まらず、後場から加速して4,000円超になったことが大きいと思います。
当日の昼からは相場が見れなかったので、明確に断言することは出来ませんが、多分、ストップ安で買い増ししていたと思います。
それと、残りはすみませんが、経験に基づく「勘」というところです。
更に下振れしても、「ここからだとそれほど下がらないで戻ってくる」と腹を括って買う勇気が必要です。
つまり、全体的にはあくまで予測なので、確実性はありません。
いくら大きく下がったとは言え底打ちしていないのですから、そこそこの「risk」はあります。
だから、「middle-risk」なのです。
ただ、大暴落ですから、半値戻しの動きになっても大きいです。
当然、反発力は凄まじいので、「high return」になります。
次に➀➁です。
平日は、このどちらかの底打ちになる可能性が高いため、狙うならこちらです。
今回はこちらの動きを期待しましたが、残念でした。
どちらも、下落の恐怖心や追証に迫られて、大きな売りが相場を支配している状況です。
ですから、寄り付きから殆どの銘柄が売り気配から始まり、値が付かない状況のままストップ安に張り付こうとします。
これが➀です。
ところが、買いを待っている大口の投資家たちが、想定より売り玉が少ないことに気づきます。
つまり、売りが枯れ始めているということです。
そうなると、大口の投資家たちは、カウンターを入れ始めます。
なぜなら、反騰を確認してから買い始めると、彼らは資金が大き過ぎて、満足に買うことが出来ないからです。
ですから、彼らはあらゆる銘柄に成り買いに相当する買いを入れ始めます。
そこで、売り玉がより少ない銘柄から約定し始め、次の瞬間、買い注文を集めて打上花火のように吹き上がる訳です。
しかし、寄りの段階では、そこまで一方通行で無い場合もあります。
寄りではある程度の商いがあるものの、その後に売りに押されるような相場です。
ただ、前場の10時から11時くらいにはストップ安に張り付き始めます。
後場寄りは一段安し、多くの銘柄がストップ安状態になります。
これが➁です。
そして14時くらいから、比例配分狙いの売りが入り始めます。
ところが先ほどと同様に、買いを待っている大口の投資家たちが、想定より売り玉の増加が少ないことに気づきます。
つまり、売りが出難くなっているということです。
そうなると、大口の投資家たちは、カウンターを入れ始めます。
なぜなら、今日の売り玉を全て買い取った方が、明日の新規の売り玉を買うより「return」が大きいと考えるからです。
ですから、先ほどと同様、彼らはあらゆる銘柄に成り買いに相当する買いを入れ始めます。
そこで、売り玉がより少ない銘柄から約定し始め、次の瞬間、買い注文を集めて打上花火のように吹き上がる訳です。
またまた話が長くなり過ぎました。
すみませんが、具体的な動き方は、次回に回します。
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