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第196回 陰線と陽線

保有銘柄のチャートが陰線続きだと、心が苦しくなります。
生きていることさえ嫌になったり、吐き気がしたりして、食事が喉を通らなくなったりもします。
逆に陽線続きだと、知らない間に頬がほころびます。
嫌なことがあっても、何でも許せそうな気分になります。
これは、人としての当然の感情であるため、感情を無くすべきと書いていても、そう簡単には出来ません。
私も、偉そうに言いつつも、今でも知らず知らずのうちにそうなってきます。

陰線というのは、単位時間当たりの株価の動きが、終値が始値より低くなっている状態を表したもののことです。
また、陽線は、単位時間当たりの株価の動きが、終値が始値より高くなっている状態を表したもののことです。
ですから陰線が続くというのは、複数の単位時間に渡って売られるということを意味します。

- でも5分足3連続でも、15分足なら1本だけでしょ! -

そういう声が聞こえてきそうです。
でもそれは事実ですから、はいその通りです、と答えます。
でも同時に、この意味が理解できないのは投資家としては失格です、とも言います。

株価の動きと言うのは、下がる時は一方的に下がるものではありません。
基本的に、騰がったり、下がったりを繰り返しながら、結果的に騰がっていた、下がっていたと認識できるものです
この認識するタイミングを、チャートでは足を使って表示しています。
5分足とは5分毎に、15分足とは15分毎に、日足とは1日毎に認識するという意味になります。

そして、チャートのローソク足というのは、この騰がったり、下がったりを出来るだけ正確に描こうとして考え出されたものです。
また、このローソク足は、日本固有のものです。
アメリカに行ってローソク足のチャートを話しても、通じません。

さて、下の3つのローソク足を見てください。
左側が15分足に対して、中、右側は5分足3本です。
そして、中、右はどちらも15分足に直すと、左側になるように描いています。
さて、どちらがまだまだ下がりそうと思えるでしょうか!?


当然、右側ですよね。
左側は下落幅が徐々に縮まっていることを考えれば、売り圧力が和らいでいると認識できます。

- そろそろ反発するかも!? -

とも考えられ、そろそろ買おうかと考えても良い状況だと思います。
しかしながら、15分足では陰線1本ですから、そんなところまでは読み取れません。

実は、ここが肝心なところになるのです。
先ほど私は、株価は「基本的に、騰がったり、下がったりを繰り返しながら、結果的に騰がっていた、下がっていたと認識できる」と書きました。
つまり、5分足で狙うべき反騰の動きと、15分足で狙うべき反騰の動きは違うんです。
単位時間が長ければ長くなるほど、狙うべき戻り圧力は大きいもが必要になり、反騰時間も長くなければならなくなるのです。


- じゃ、5分足を見つつ15分足の反騰に乗れれば大儲けになる!! -

この説明を聞けば、そう単純に考える人もいるでしょう。
ところが、「騰がったり、下がったり」の動きは、その銘柄を保有中にも当然起こっています。
ですから、反騰中に何度となく起こる反落の動きの中で、そこで利確するのか、それとも無視をして持続するのかは、見ている足によって異なる訳です。

ですから、特に考えも無く、「5分足で利確になってるけど、15分足では利確になっていないので持ち越そう」と単純に考えるのは誤りです。
ここで持ち越しと考えた場合、そもそもの5分足での買い場だったところが、15分足でも買い場だったのでしょうか!?
最低限、その程度の確認は必要だと思います。

さて、今回、足のことを書いたのは、次回に繋げる為です。
次回は、この話を前提とした「寄り15分後からのデイトレード」について書こうと思います。

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