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第238回 156Aマテリアルグループ

昨日に引き続いて、IPO銘柄です。
2つ目は、156Aマテリアルグループです。
ここも、「第77回 156Aマテリアルグループ」で一度取り上げたことがある銘柄です。
当時は、夏号の注目銘柄として、記事にしていたようです。
その時の結論としては、筆頭株主が「戦略PR投資事業有限責任組合」というファンドだったことから、今後の売り出し等による株価軟調を懸念して見送りとしたわけです。

さて、156Aマテリアルグループは8月決算の企業です。
ですから、令和6年10月11日(金)に、「令和6年度通期決算」を発表しています。
また、同時に説明資料として、「2024年8月期 通期決算説明資料」も発表しています。

先ず、元々の業績予想です。

      売上高 営業利益 経常利益  純利益  1株益(円) 1株配(円)
連22.8   4,177   417      397     208    24.1      0
連23.8   4,655   713      695     437    44.6      0
連24.8予  5,800   1,090   1,040     750       75.9    25.06
連25.8予  7,000   1,400   1,400   1,000     101.2   33

これに対して、24年度実績とその後の予想です。

     売上高 営業利益 経常利益 純利益 1株益(円) 1株配(円)
連24.8    5,281   810   763   709   73.1   25.06
連25.8予   6,300   980   980   640   65.2   26
連26.8予   7,500   1,150   1,150   750   76.5   26〜27

この双方から24年度の予想と実績を抜き出すと、下記の通りになります。

      売上高 営業利益 経常利益 純利益 1株益(円) 1株配(円)
連24.8予    5,800  1,090    1,040    750     75.9   25.06
連24.8実    5,281     810    763    709   73.1   25.06
 差     △8.95% △25.69% △26.63% △5.47% △5.47% ±0.00%

説明資料では、理由を下記の通りとしています。

DM/PRC事業のデジタル関連案件の受注スケジュールの遅れをリカバリーできず、売上総利益率含めて未達

そして今期は20%の成長を見込んだ数字を計上しています。
ただ、前期上半期決算では、下記のような理由付けをしていました。

• クライアントのマーケティング支出が多い年度末(3月・12月)が繁忙期となり、特にQ3(3~5月)において粗利水準が最も高くなる。
• Q4(5~8月)は、閑散期がなく、また当社グループの人員数及び事業運営体制が最も充実するため、各月平均して粗利水準が高くなる傾向。
• 結果として粗利水準は、Q3>Q4>Q2>Q1となることが通例(下期偏重)

ところが結果的には、第4四半期の数字が、最も悪かった訳です。
こういう面も含めて、予想はちょっとオーバー目に出す企業だと認識した方が良いでしょう。
ただ、配当性向は1株利益の1/3を公言しており、25年度末は26円を予定しています。

そして、今期の第1四半期決算は、1月14日(火)に発表しています。
また、説明資料として、「2025年8月期 第1四半期決算説明資料」も発表しています。

      売上高  営業益   経常益   最終益 修正1株益 対通期
23.09-11*  1,283   204   197   125   12.8   47.8
24.09-11      1,639   242   243   151   15.6   61.2

この中で、第1四半期の進捗率が61.2%というのは、上方修正を期待できる数字となります。
なぜなら、業績は「Q3>Q4>Q2>Q1」になるのが通例だと発表しているからです。

最後にチャートですが、下降トレンドが続いた中、12月18(水)に底値を付けています。
そして、第1四半期決算を発表した翌15日(水)には上放れています。
ただ、まだ明確に戻りの動きには入っていません。


今回の投資法では、もう暫くは待ちということになります。

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