第240回 184A学びエイド
184A学びエイドは、インターネットによる教育サービスの企画開発・提供などを手掛ける企業です。
上場日は令和6年5月28日(火)で、「96ut.com」の情報ページは、ここになります。
まず公開価格は、970円でした。
そして初値は32.2%増の1,282円と大幅高になりました。
更に翌日は1,410円までありましたが、その後は基本的には上値を切り下げる中期下降トレンドの動きです。
短期的には反発があるものの、12月16日(月)に下放れたことで、500円割れまで売られました。
これは、12月13日(金)に「2025年4月期第2四半期(中間期)決算短信」を発表した結果だと思われます。
その中で上半期の業績は、下記の通り非常に悪いものになっています。
売上高 営業益 経常益 最終益 修正1株益
23.05-10* 184 -32 -33 -33 -16.3
24.05-10 124 -157 -168 -117 -52.9
その後12月16日(月)には、「2025年4月期第2四半期決算説明会資料」を発表しました。
その中で、先ずは売上高が前期、前々期より、大きく減少していることを報告しています。
その理由は、下記のとおりです。
上期獲得予定の新規受注計画未達
-Enterpriseサービスにおいて、前期末に獲得されるべき新規獲得の受注規模が下回った。
新規案件の受注は進んでいるものの、上期に売上高として計上されるべき受注額は下回った。
大規模プロジェクトの失注
-Enterpriseサービスにおいて、前期より商談していた受注予定のプロジェクトを失注しており、その失注の補填が上期中にできなかったことがEnterpriseサービスが計画を下回る要因となった。
更に、売上原価が高まった原因も報告しています。
結構、先行投資が嵩んでいることが分かります。
【売上原価】
制作力・コンテンツ力強化のため、コンテンツ等の著作料が増加。
【人件費】
営業人員等の採用により増加。
【広告宣伝費】
学習塾・教育関連セミナーへのブース出展やWEBセミナーの告知のためのSNS等のWEBマーケティングを強化し増加。
【その他】
システム関連の委託費用を強化、また上場後の支払手数料によりその他費用も増加。
そもそも会社の通期予想は、下記のとおりでした。
売上高 営業利益 経常利益 純利益 1株益(円) 1株配(円)
単22.4* 290 -47 -47 -60 -29.1 0
単23.4* 501 111 110 93 45.1 0
単24.4 628 146 142 118 57.3 0
単25.4予 770 200 185 120 53.4 0
単26.4予 920 210 210 140 62.3 0
これに対して会社四季報では、12月23日(月)付けで、下記の通り変更しています。
若干の下方修正に止まる内容です。
売上高 営業利益 経常利益 純利益 1株益(円) 1株配(円)
単24.4 628 146 142 118 57.2 0
単25.4予 730 180 160 110 48.7 0
単26.4予 900 210 210 140 62 0
しかしながら、現段階の進捗率で投資するのはギャンブルに等しいと思います。
通期下方修正していませんが、この内容では時間の問題だと思われるからです。
一応、資産状況も確認します。
1株純資産 自己資本比率 総資産 自己資本 剰余金 有利子負債
2022.04* -6,888.00 40.4 192 77 - -
2023.04* -2,378.00 46.3 369 171 -59 0.56
2024.04* 139.97 64 452 289 59 0.21
自己資本比率が改善しているのは良い傾向です。
しかしながら、1株当たりの純資産倍率は3.42倍となるため、下値余地は大きいです。
業績が予定通りにならなければ、下値模索の動きになるのではないかと思います。