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番外回 株価暴落とNISA

ネットで記事を見ました。

「東京株式市場で株価が暴落し、1月に始まった新たな少額投資非課税制度(NISA)をきっかけに参入した投資初心者に動揺が広がっている。投資のプロは「長期、積み立て」を訴え、冷静な対応を呼び掛ける。さらなる株安への懸念がくすぶる中、資産形成を継続できるか。新規参入組は試練に立たされている。」

ということです。

「2日の日経平均株価の下げ幅は、米国など世界的な株価大暴落「ブラックマンデー」の影響を受けた1987年以来2番目の大きさとなった。インターネット証券大手のコールセンターには同日、問い合わせの電話が殺到。株価急落で損失が膨らみ、「運用内容を変えるべきか」などの質問が相次いだ。別のネット証券でも「相場の回復はいつになるのか」と不安を訴える声が多く寄せられた。」

とまで書かれています。

コールセンターに、「運用方法を変えるべきか」と聞いて教えてくれると思っているほどの素人は、勉強してから出直した方が良いと思います。
「相場の回復はいつになるのか」と不安を訴える素人も、勉強してから出直した方が良いと思います。
この下げは、地震とか台風という突発的な災害と言えるレベルのものではありません。
言うなら、ちょっと激しい夕立程度のレベルです。
コールセンターに電話を入れた人は、1か月前に発表された快晴という天気予報を信じて傘も持たずに外出し、雨に降られ宝と言って気象庁にクレームを入れるようなものです。
直前に天気予報が変わることは、良くあることです。

そもそも最初に書きましたが、投資は、波を利用して資産を拡大させるものです。
波が高くなるばかりでは、買い場がありません。
低くなることもあるから、買うこともできる訳です。
この事実を踏まえて、コールセンターに代わって、私が彼らに正解をお答えしましょう。


- 運用方法を変えるべきか -

相場が下がった時の対処方法が考慮されていない運用方法は、直ぐに止めるべきです。
まずは、週明けに成り売りを入れて損失を確定させましょう。
そして、その損失の大きさを自覚して、自分の愚かさを反省してください。
その損失の大きさで、数日間食べ物が喉を通らなくても、大丈夫です。
数日食べれないことなんて、私は何回も経験しています。

騰がり続ける相場は、絶対にありません。
ですから、下げたときにどうするか、下がっている時の対処法が実は投資法としては大事なのです。
目論見通り上昇しているなら、何も考えることはありません。
好きなところで売れば、利益の多寡の違いがあるだけで、損はしていないのですから。
次に投資するときは、ちゃんと相場が下がった時の対処方法が考慮されている運用方法を用いてください。

相場が下がった時の対処方法が考慮されている運用方法なら、その通りに運用を続けてください。
途中で運用方法を変えるのは、愚の骨頂です。
「risk management」的に、あり得ない行為です。


- 相場の回復はいつになるのか -

そのうち回復します。
いつ回復するのかが分かっているなら、いつ下げるかも分かっていたはずです。
ところが、いつ下がるかを正確に分かっていたという投資家に、私は会ったことがありません。
それが分かるなら、その動きを利用して儲けようと考えるため、先に反対売買を入れるはずです。

つまり、騰がっている最中に空売り、下がっている最中に買い、を入れる訳です。
すると、一方向に傾く角度が浅くなり、暴騰暴落は無くなり、最後には波そのものも消えてしまいます。
相場がそうなっていないのは、誰も正確に回復時期を当てることが出来ないからです。

ただ、騰がり続ける相場が無いのと同様、下がり続ける相場もありません。
夜明け前が一番暗いのと同様、最もしんどいところが、大底になります。
気長に待っていれば、よほどアホな銘柄を買っていない限り、株価は元に戻ります。

アホな銘柄というのは、理想買いで急騰しているような銘柄です。
ただ、そんな銘柄は、相場が悪化しなくても、必ず天井を付けた後に反落してしまいます。
そんな銘柄を、NISA枠で買おうと考えること自体が大間違いです。

この下落は、ある意味チャンスです。
下落を待っていた投資家には仕込みチャンスであり、下落で大慌てしている投資家には勉強し直すチャンスです。
いつも言っているように、同じ失敗をするなら、少しでも早く失敗した方が良いです。
その分、投入資金が少なく、リカバリーし易いからです。

「ピンチ」は「チャンス」です。
今、「ピンチ」に陥っている人は、なぜ自分がピンチになっているのかを考えて、次に同じような場面になった時に「ピンチ」にならないよう「risk management」しましょう。
「チャンス」の人は、ここは大事にいきましょう。
焦る必要は全くありません。
普段通りの投資法を遵守し、「チャンス」を利用してください。

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