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スポナビ神企画「ライオンズ黄金時代同窓会」

https://sports.yahoo.co.jp/contents/7170

ようやく読みましたが、最高じゃないですか!この同窓会。

東尾、石毛、辻、渡辺久…とくに僕のような、80~90年代を野球少年として過ごした世代にはたまらないメンツ。

ひとくくりに黄金期OBと言っても、東尾が69歳で、石毛63歳、辻61歳、そして最年少の渡辺が54歳。年齢的にはかなり幅があるにも関わらず、その会話がまあ面白い。当時のチーム同様に石毛が中心となり会話をリードし、ちょくちょく東尾をイジる。後輩の辻や渡辺も、東尾や石毛に突っ込みをいれる。会話から感じられるお互いの距離感の近さが、現役時代を応援してきたファンからすればとても嬉しいのです。

たとえば...

・渡辺がドラフト当時、スカウトから言われた口説き文句が「東尾さんがもうそろそろ(晩年)だから」という話に、東尾が「ちょ、ちょっと待ってよ!」と反応し、一同笑。

・石毛が東尾を見て「この人なんでこんなに遅いボールで抑えられるんだろう」と思ったと言いながら、「やっぱりいいフォームで投げてる。そしてバッターに向かっていくから」と言えば、渡辺も「僕も言われましたよ。『逃げるな!』って。それはすごく覚えています」と語る。

・当時のチームの雰囲気を語る中で、監督が何も言わなくても、選手が選手を怒っていたという話になり、渡辺が「そうそう。石毛さん、いつも怒ってたよね」と言えば、石毛「確かに。でも清原やデーブも、怒ったらちゃんと納得して引き下がってくれた。」と、仲間が自分を立ててくれたことに感謝。東尾が「まあ、そうやって怒る奴がチームには必要か」と、まとめそうになったところで、辻が「でも石毛さんが今のチームで同じことしたら、おそらくはじかれちゃいますよ(苦笑)」とまぜっかえす。


軽妙なやり取り、遠慮のない言葉が飛び交う中にも、そこはかとなくお互いに対するリスペクトが漂う。内容が面白いのはもちろんのこと、信頼しあっている同志の間柄だけに存在する空気感が、読んでいてとても気持ちよく思えました。

ところで、そんな読み応えたっぷりの会話の中で、ファン歴30年以上、これまでいろんなライオンズ関連の記事を読み漁ってきたぼくも、あらためて新鮮に感じたことがありました。


それは、広岡監督の功績の大きさ。

徹底した管理、厳しい指導でベテランの反発を買いながらも、西武ライオンズ初優勝を成し遂げた偉大な監督であるのは周知のこと。

けれどファン目線でいえば、常勝軍団の礎を築いた根本陸夫氏や、黄金期を率いた森監督の存在感の方が大きいのも事実。でも四人の会話からは、広岡監督が、その二人と同等、もしかするとそれ以上に、これまでの「西武ライオンズ史」を栄えあるものへと導いた大功労者であったことがわかります。

ファームでくすぶっていた渡辺を一軍に抜擢した眼力、石毛や辻を「下手くそ」とけなしながら鍛え上げ、彼らに「野球人生が変わった」とまで言わしめる影響力は、この四人だけでなく秋山、伊東、工藤らにとっても同様だったと想像できるし、そうであるならば、のちのライオンズ、さらには日本球界にとっても計り知れないプラスの貢献を果たした人物だと言えます。

そして記事を読んでもうひとつさすがだと思ったのは、これだけの実績を上げてきた面々にも関わらず、今の選手をリスペクトする気持ちをもっていること。特に現場を預かる辻や渡辺は「今の選手の方が練習する」と断言し、森や山川の向上心を「すごい」と素直に称えています。

「昔」を誇らず若手を認めるその柔軟な思考は、ぼくのような中年サラリーマンにとっても、大いに見習うべき点として感銘を受けました。

当時と今のライオンズ、どっちが強いのかとよく比較されるけれど、ひとつ言えることは、どちらもとても個性的な選手がそろい、魅力に溢れたチームということ。


「黄金時代」からはや30年。あの頃の選手が色褪せることないレジェンドであることは確かだけれど、いつまでも彼らが「黄金」のままではちょっと寂しい。源田、外崎、森、山川...将来、ライオンズの全盛期は2020年代、そう言われる可能性を大いに秘めたこのチームを期待して見続けていきたい、あらためてそんな気持ちになりました。

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