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木造 RC造 S造の違いについて

木造 RC造 S造

3種類とも基礎は鉄筋コンクリートでできています。基礎から上部の構造を木材でつくられているものを木造、鉄筋コンクリートでつくられているものを鉄筋コンクリート造(RC造:Reinforced Concrete)鉄骨材でつくられているものを鉄骨造(S造:Steel)と呼びます。

施工側から

つくっている側の立場から、比較できると良いと思いますので木造とRC造について感じていることを書いてみます。

木造:基礎→軸組(柱や梁といった構造材のこと)→屋根→外壁+内装

の順につくっていきます。工程を後戻りできないので1つ1つの工程で精度を積み上げていくような施工のイメージです。

予め、詳細図を作成し検討していきますが現場で新たに判断しなければならない「納まり」が出てくることが多いです。RC造と比較すると木材なので加工することができるので助けられることがあります。

RC造:基礎→1F壁天井→2F壁天井の順に最初に躯体をつくりそのあと仕上げの内装に入ります。作業が階数の中で区切られているので木造と比較して工程通り進めやすいです。また、予め検討し作成した詳細図通りに進めることができることが多いです。現場の納まりはある程度図面で予想していきます。

躯体を最初につくりますのでこの段階では精度が出ていないので仕上げの段階で徐々に精度を高めていきます。精度を積み上げていく木造とは大きく異なる点だと思います。またRC造は木造と違いコンクリートでできているので切ったり削ったりという作業が困難なので躯体の段階で正確につくるというのが大事です。個人的には躯体が出来上がって型枠が外れた無垢のコンクリートの状態が最も建築として力強くて好きではあります。

住む側から

木造:構造を木材の柱と梁でつくられています。揺れに対しては微小に変形することで対応し、実際によく動くので「柔」の印象です。また木という材料に関してもコンクリートと比較すると硬くなく、柔軟です。

RC造:コンクリートの床・壁・天井によって形成されています。材料もそうですが建物全体で見たときにあまり変形しませんので全体として「硬」の印象です。また、重厚な印象もあります。コンクリートの比重が2.4程度で水が1ですので同じ体積でも水の2倍以上の重さがあります。

コンクリートに囲まれている構造のため、換気口などを除いて空気の通り道がサッシと出入口に限定されているため気密性が高いのが特徴としてあります。

断熱に関して

断熱は木造、RC造とも外壁や屋根の外側に施工します。外部の温度が中に伝わりにくく、また内部の温度が外に伝わりにくくするために行います。私は水筒の魔法瓶のようなイメージで断熱を考えています。木造、RC造とも外壁に対して内側に施工するものと外側に施工するものがありこのうち外壁に対して外側に施工するものを外断熱と呼びます。内にするか外にするか、また断熱材にもいくつも種類があるので土地や気候により工法を決定します。



本日は以上です。次回は「外壁材」について木、ガルバリウム、左官などについて書いていこうと思います。フォローしていただけると有難いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。




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