IR活動においての「講演型」と「対話型」を考える。
前回のnoteで私は内輪受けになってしまっては魅力が薄れるのでないか。と書きましたが、
こちらです↓
よくよく考えたら、側から見れば私もその一人ではないかと思いました。趣味ながら IRセミナーを運営していますと、IR担当者と連絡する事が多々ありますし、その過程でIR担当者が魅力的なのもとてもよく知っているつもりです。(先に言いますが、やましいことは一切ないのですが、自分が登壇予定企業は一切投資しないようにしています。) 実際、人間関係ができると批判はしにくくなるものですよね。。。そこを目を瞑ってIR担当者が書きにくい事を書きます。
今回の事を公開することがいいかどうかは迷う所ではあるのですが、IRマガジンがより良い発展のためにこの事象を共有してみようと思いました。厳しい事を書いてるところもありますが間違っても何かを責めたいと言う意志は一切ございません。
それは何かといいますと、(少し遅くなりましたが)アピリッツの永山CFOのノートを読んだときに違和感を感じたのです。
https://note.com/torunagayama/n/n566812b143b8
このnoteには株価との関係でこう書かれています、以下引用。
これを読みます、と、悪いことはないのにもかかわらず、株価が大きく下がったような印象を受けます、確かに、アピリッツの株価は期待で上がり決算発表で下がってしまう事象、というのが、多々発生いたします。ただ今回は少し違うのではないかと思っているのです、なぜなら同じ日に特別損失が発生しているからです。
特別損失の計上に関するお知らせ(388KB)
今回のnoteには特別損失の文字はありませんでした。。。
確かに、特損で減損するだけでお金が減るわけではなく、来期ののれんの負担が無くなるのもプラスです。ただし、「予想以上に売上を上げられていない」のは事実であり、それが説明にないのは何かおかしいのではないかと思います。今回の金額が影響が少ないとしても、他の買取したゲームも稼げない可能性が出てくることを考えると、ゲーム事業が本当に将来うまく軌道に乗るのかどうかという心配があるのです。
私は、noteを読んでいて、もったいないなと感じました。同じ内容であっても、最初に減損の部分を明確に示し、その理由や今後の展開をしっかり説明することで、投資家として納得できるところが出てくると思います。しかし、説明がないとマイナスはマイナスのままです。
今回の株価下落には、間違いなく減損の影響があると考えています。アピリッツは個人投資家の売買が多いため、それが投資家の判断に大きく影響していると思っています。IRマガジンに参加している企業のnoteでは、「投資家に発信したい」という話をよく聞きます。伝え方には「講演型」「会話型」の二種類があると考えています。会話を通じて個人投資家が知りたいことに答えることが大切だと思います。もちろん、講演で思いを訴えることが必要ですが、悪いトピックこそ会話型が重要だと思います。
蛇足ですが、私がIR セミナー(Kabu Berry Lab)で大切にしていきたいのは、講演ではなく対話です。なので質疑応答時間をかなり長くとっています。
補足になりますが、株価がどうなるかはさっぱりわかりませんが、アピリッツの評価が低いと考える気持ちも察することができます。Webソリューションズ事業の売上は28億円、セグメント利益は8.3億円(売上30%成長)であり、もちろん調整額が気になりますが、現在の時価総額40億円はもしWebソリューションズ事業だけで上場していたら場合、異なる評価になるのではないかと考えています。
とはいえ、投資家の関心ごとに真正面から向き合うことで、双方にとって誤解が生じず、より良いIR活動になるのではないかと思います。
さいごに
このnoteの公開を承諾していただきましたアピリッツの永山さんに、心より感謝いたします。