Job Guarantee Programu(JGP)のおさらい


ごきげんよう、かぼちゃたぬきです。

実質的にはこのnoteが初投稿となります。

今回はJob Guarantee Program(就業保証プログラム、以下JGP)の概要について、おさらいしたいと思います。
なじみのない方にとっては、制度の大枠ということでご理解いただければと。

なお、基本的にチャーネバ先生の本を参考にしてます。

1.仕組み

JGPは真の完全雇用の実現、生活所得の保証を目指すものです。就労を希望する人々には、個人の属性を問わず、多様な職を無制限に提供します。

JGPの賃金は、各種の福利厚生と合わせて、まとまな生活を送れるだけの水準に設定します。当然、労働環境についても、JGP労働者の権利が保障されるよう、環境整備を行います。

JGP労働者の給与は全額国が負担します。他方で、その運用については、地方分権的に、各地で行うこととなります。

仕事の内容は、基本的に、民間では十分に供給されない地域や社会を良くする仕事です。また、既存の公務員とは完全に別枠です。

各種の教育・訓練プログラムを提供するほか、キャリアアップの支援も行います。

より具体的な制度の枠組みについては、今後noteを上げていきたいと思います。

2.メリット

JGPには、様々なメリットがあります。

すべての求職者に職を提供するため、定義上の完全失業者は撲滅されます(失業率ゼロ)。

生活に必要な所得が保証されるため、生活水準の底上げがなされます。

希望者すべてがJGPで就労が可能なため、賃金等の雇用条件がJGPを下回る民間事業者においては、雇用が確保できなくなります。これにより、劣悪な雇用が排除されます。

JGPは強力なビルトインスタビライザー機能を有します。不況期にはJGP労働者が増加し財政支出が増加する一方、好況期にはより処遇の高い民間部門へとJGP労働者が移動するため財政支出は減少します。

また、JGP賃金は最低賃金とは異なり、実効的な賃金のフロアとなります。物価の最大の構成要素は賃金であることから、物価に強力なアンカーが設定され、インフレ率のコントロールがなされます。

失業期間の長期化によるスキルの陳腐化等が予防されます。

失業者のみならず、失業者の家族の心身への悪影響が取り除かれます。

仕事の内容が、民間では十分に供給されない地域や社会を良くする仕事であることから、地域コミュニティの再生にも寄与すると考えられます。

3.次回以降について

今後の投稿では、これらのメリットが享受できる現実的な制度はどんなものかについて、考えていきたいと思います。

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