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【エッセイ】輪廻転生があれば死は怖くないのか

新型コロナウイルスとか、大きな地震とか、そういうものの話を聞いていると死への恐怖を感じてしまう。
私は死ぬのが怖いし、死ぬのが怖いから長生きしたい方だ。
とくに冬場はこの恐怖心が増幅する。落ち着いてきたのに、地震でまた怖くなってしまった。

実際なにが怖いのかと言えば、死んだあと自分の意識がどうなるかわからないこと、これが怖いのだろう。わからないことは怖い。
幽霊が実在してくれれば、少なくとも「死んだらハイ終わり、じゃありませんよ」という証明になるので実在していてほしい。実体がないのに実在とは。

輪廻転生、生まれ変わりも「あったら少し安心できる」ので存在してほしい。
たまに前世を覚えている人がいるが(虚実はさておき)、ほとんど多くの人は輪廻転生を知覚できない。これは輪廻転生を知っているせいで「じゃあこんな現世とはオサラバして、さっさと来世に行こ~っと!」と自殺する人間を増やさないためじゃなかろうか。(藤子F不二雄『クレオパトラだぞ』)
私は仮に輪廻転生があったとしても、現世の記憶が消えるなら「じゃあ来世に」とホイホイ自殺なぞしたくはない。が、「来世がある」と思うことで救われる部分はある。

死への恐怖心にも波があり、なにかに熱中している時は、こんな答えの出ない問いは気にしない。
これからも生を謳歌したり恐怖心が強くなったり、生きてる限りはその繰り返しなのだろう。せめて楽しい時間が多いといい。


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