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【ライブレポ】TIF2023振り返り【灼熱/豪雨】

いや、今年の日本の天気どうなってんねん。

地下アイドルオタクのかべのおくです。


2023年8月4日〜6日にお台場青海エリアで開催された「TOKYO IDOL FESTIVAL2023」に参加してきました。

夢…だった…のか…?

一年に一回の、アイドルにとってもオタクにとっても最高の舞台。今年は自身初となる全日参戦で、とにかく充実した3日間となりました。今回は以下の2ポイントを中心にレポを残しておきます。

  • ルール大幅緩和の結果

  • メインステージ争奪ライブ

長くなるので、早速始めましょう。


3日間の行程・感想即出し

ぼくの3日間の行程を紹介します。以下の画像は毎度おなじみ非公式タイテを使わせていただきました。

ちなみに、当日のタイムテーブル確認には「Stella」というスマホアプリを使いました。2023年7月にリリースされたものの、TIF以外にもSPARK、関ケ原など数多くのサーキットフェスを網羅していて、個人的には今年一番アツいスマホアプリです。


Day1(2023/08/04)

1日目のメインは、何と言っても18:45~のメインステージ争奪戦。あとはJams Collection、FES☆TIVEのHEAT GARAGEを中心にタイムテーブルを組み立てました。

1日目のタイムテーブル

とにかく暑くて大変だった初日ですが、途中で休みを入れつつ、これまでのフェスでの反省として塩分も補給しながらどうにか走り抜けられました。個人的にはINFO CENTREの「TIF学園祭」が格好の休憩時間になり、本当に助けられました。

メインステージ争奪戦については、後でたっぷり話します。


Day2(2023/08/05)

2日目のお目当ては、Jams CollectionのHOT STAGEと、SMILE GARDENのラスト3連チャン(ぴるあぽ、FES☆TIVE、FRUITS ZIPPER)。この日もわけわからない暑さでしたが、最後まで倒れるわけにはいきませんでした。

2日目のタイムテーブル

これはFES☆TIVEの話です。

ここでプチ振り返りをすると、2日目のSMILE GARDENのFES☆TIVEは、この夏にFES☆TIVE運営、メンバーとオタクが育ててきた集大成となるフロアでした。

結果的にではありますが、やはりSMILE GARDENは一番FES☆TIVEがFES☆TIVEらしいライブをできる場所だったと思います。しかもジャンプ・横移動などの制限解禁されて1年目に、名物ステージであるSMILE GARDENで最高のフロアが見られたことはとても思い出深いものでした。もちろんHOT STAGEを見られなかった悔しさは、必ず来年につなげましょう。

この日は1番暑い時間帯をHEAT GARAGEでしのげたこともあり、なんとか完走。特典会の時間も長かったので、身体のダメージは思ったよりも少なめでした。


Day3(2023/08/06)

2日目の熱が冷めやらぬ3日目。この日のお目当てはドラマチックレコードのSKY STAGEでした。ステージの時間は18時25分、晴れていれば夕陽がかかる絶好のシチュエーションとなるので、これを逃すわけにはいきません。

TIF3日間のトリはDOLL FACTORY、MyDearDarlin'→Peel the Appleの流れを選択。ぴるあぽとしての初めてのTIFのトリを見届けようという算段でした。

途中、豪雨中断で飛んでしまったステージもありましたが(後述)、それで気温が下がって回りやすくなったのもあり無事完走。天候も回復して、最高のSKY STAGEの夕焼けを拝むことができました。


TIF2023所感まとめ

今年のTIF、3日間参戦して印象に残ったことをまとめておきます。

グリーティングエリア入場難易度が高すぎる

TIFといえば入場制限ですよね(?)。今年一番問題になったのはグリーティングエリアでした。

なぜこんなことが起きたかと言うと、

  1. 3日目、豪雨で特典会中断

  2. 一旦、全オタクがグリーティングエリアから出される

  3. そのあと窓口を増強することもなく、従来通りのスピードで対応

このため、こんな激混みシチュエーションが発生したのでした。


まあTIFのグリーティングの手荷物検査が厳しいのはいつものことではあります。それにしても今年は、時間によって入場時間がとても読みにくかった印象です。

しかし初日から最終日に向けて、徐々にここらへんの人流整理もかなり修正されていました。また、上記の大雨の後でも誰一人暴れたりすることなく、大人しく並んで入場していたのはオタクのマナーの良さが垣間見られた場面でした。


運営渾身(?)の雨対応

TIF2023を一言で表すと「猛暑と豪雨」でした。暑さはもともとわかっていたのでまだ対策のしようがありましたが、大変だったのは3日目の雨対応でした。

残念ながら中止になったステージは以下のとおりです(ネコプラ…)

しかしすごかったのは、これ以外のステージはほとんど時間通りに実施したことです。昨年のTIFの雨対応を見ていると、このあとのステージ全部無しも考えられました。しかし、アイドルたちにとっても年1回の夢のステージということを考慮してか、「できるかぎりライブをやめない」という運営の心意気を感じた一幕です。

あと、雨上がりのSMILE GARDENでのTask have Funのステージはめちゃくちゃ楽しかったのを覚えています。もちろんタスクのライブがもともと楽しいのは言うまでもないのですが、雨という苦難を乗り越えて「ライブが見られる喜び」によって会場が一つになったのが大きかったのかもしれません。


じつは「なんでも出来る」わけではなかった

TIF2023のテーマは「開放と解放」。感染症収束の影響だけでなく大幅にルールが緩和されたことが話題になりました。Xには自由に楽しむオタクの様子がたくさん投稿されていましたね。

しかし、決してなんでもOKというわけではなく、他の観客に迷惑をかけると見受けられる行為は注意を受けていた印象です。特に後方エリアでサークルを広げようとすると「この曲が来たらこうする!」という暗黙知をどれだけ多くのオタクが共有できているかがポイントになったように思います。

あとは、セキュリティの人とのコミュニケーションの取り方ですね。


TIF2023感想まとめ

まあ色々あったTIF2023ですが、今まで参加してきたTIFの中で一番楽しかったのは確かです。この要因は、先述のルール大幅緩和が大きいと言えるでしょう。

しかし、それ以外にも要因はあります。2019年から地下アイドルオタクを本格的に初めて5回目の夏、おさえるべきところをおさえるのが上手くなったように感じました。レポにはあまり書いていませんが、yosugalaやfeelNEOのようなグループの良さに気づいて、夕暮れ・夜のSKYステージに見に行くような楽しみ方は、5年前の自分にはできなかったことです。

また今回は初めて3日間全日程参戦・Tシャツチケットを購入しました。実際に限定ステージに入ったのは初日だけでしたが、なんか着ているだけでも「TIFにいる」のではなく「TIFに参加している」ように感じて特別感がありました。また全参は体力的にも精神的にもキツいな…と感じる瞬間は多々ありました。しかし逆に言えば、「このチャンスを逃せば人生でTIFに全参することもないかもしれない」と思っていたので本当に良かったです。

楽しみ方の幅を広げることが出来たTIF2023。来年はこの経験を活かして、自分の身体と相談しながらコスパよく回れたらと思います。


メインステージ争奪LIVEどうだった?

さて、ここからは個人的にとても注目していたTIF2023メインステージ争奪LIVEについての感想戦です。まずは初日に行われた決勝ライブの振り返り、その後にメイン争奪LIVE全体を振り返ります。


決勝ライブ 振り返り

TIF2023メインステージ争奪ライブの決勝が行われたのはHEAT GARAGE。昨年度のDOLL FACTORYと比べると動員数は大幅アップ。どういうわけかめっちゃ若い番号をゲットして、かなり前の方でライブを見ることができました。


ライブ披露順は、前哨戦の獲得ポイント順に以下の通りでした。

  1. i-COL

  2. UtaGe!

  3. ドラマチックレコード

  4. Merry BAD TUNE.


以下に、簡単な感想を記します。

i-COL:ヒロインズ(imaginate)所属の2人組。あいすちゃんはiLIFE!、こるねちゃんはのんふぃく!にそれぞれ途中加入でエース級の活躍、今となっては夢のコンビ。ライブはお互いがグループで培った良さを持ち帰ってきて、本当にライブを楽しんでいる印象だった。勝敗のかかったライブとは思えないくらい、緩いMCも個性的だった印象。

UtaGe!:もはや「宴」Tシャツはフェスの定番となりつつある、ステージもフロアも熱量の高いグループ。この日のライブも、これまでに積み重ねてきたものをいかんなく発揮。メンバーの笑顔が弾けていた印象。「カラフルパラレル」のときには隣のオタクに肩組まれたけど、そういうのも含めて楽しかった。

ドラマチックレコード:「心揺さぶるドラマチックポップカルチャー」がコンセプトの5人組。7月末には新メンバー・金子いちかが加入し、急ピッチでこの日に向けて新体制を仕上げてきた。ライブは新曲「マリンブルー・スクランブル」を含めたパフォーマンス。華やかでかわいい、思わず応援したくなるグループの魅力が十分に伝わるステージだったのでは。

Merry BAD TUNE.:ESOLA MADE所属。デビューは2022年7月も、様々な経歴のメンバーが集まる実力派。ライブは爽やかな楽曲の中にもメンバーの思いが伝わる圧倒的なステージ。この夏をかけて育ててきた「真夏のユーレイ!!」でZepp DiverCityの盛り上がりは最高潮になり、落ちサビで星島さんが感極まるのも納得。こんなステージ滅多に見られない。


そして結果は…

初日チケット購入者投票で1位、会場投票で圧倒的な1位を獲得したMerry BAD TUNE.が優勝、メインステージに。

ほとんどのオタクは1位投票・2位投票ともバチ決めしたうえで動員されているので、実際ライブの出来・不出来で浮動票がどれくらい動いたのかは疑問です。しかしライブだけを見ていても「これでバチュンじゃなきゃおかしい」と思ったくらいの圧巻でした。それだけ多くのオタクが動員されていて、ホーム感があったということだと思います。

争奪ライブが始まる前、ドマレコの新居さんは「4月に発表されてから4ヶ月の集大成」という言葉を残していましたが、それはアイドルではなくオタクもおそらく同じだったのではないかと思います。やりきった表情、悔しい表情、感極まる様子の全てが舞台上でも客席でも見られ、近くで見届けられて本当に良かったです。


(以下、各グループのお礼投稿)


メイン争奪LIVE 全体感想

と、フラットで綺麗な感想はこのへんまでにしておいて、個人的メイン争奪戦について思ったことを記します。前提として、僕はドラマチックレコードを応援していました。このため、多少なりとも「メインステージを逃したグループを応援したオタク」としての視点が入っていることをご承知おきください。


今年の結果に関して言えば、悔しいけど納得しています。というのも、単純に「一番いいライブをするグループ」が一番人気で優勝したというだけだからです。実際バチュンのライブや音楽はとても魅力的で高い評価を受けるべきものですし、今の人気の獲得っぷりは明らかに「正のループ」に入っていると思います。

  1. アイドルがいいライブをする

  2. オタクがそのグループに魅了されて応援するようになる

  3. ファンになったオタクが他のオタクを連れてくる

  4. 動員が増えて活動資金が集まり、より良いコンテンツが提供できる

  5. 以下、1~4の繰り返し

今回は改めて、オタクの民意(?)がバチュンの価値を示したということで、その点では全く異論がありません。


しかし改善点はあるとおもっていて、前哨戦・決勝戦どちらも、今年のルールは「オタ活」に有利で「推し活」には不利なように感じました。ここで言う言葉の定義は以下の通りです。

  • オタ活:現場・ライブ重視、オタク同士が他の界隈ともゆるく繋がっていて動員を集めやすい

  • 推し活:メンバー・コンテンツ重視、オタクは多いものの、他界隈と繋がりが薄く動員を集めにくい

このため、以下に運営側で動員を増やす施策を打ったとしても「推し活」型のオタクが多いと限界があるのではないでしょうか。具体的に言えば、予選・本戦とも会場票のウエイトがとても大きく、実態以上に多くのオタクを呼び寄せられるグループしか勝てないルールだったと思います。逆に、事前投票や配信投票の差が、あまりにも結果に反映されていないように感じました。

もちろんそういう波乱がおきる方が賞レースとしての楽しさがありますし、「とにかくオタクをたくさん集めれば勝てる」は地下アイドルの正義だと思います。しかし、かと言ってそれはあまりにも功利主義に立ちすぎているのではないでしょうか?TIFが日本最大規模のアイドルフェスとして今後も評価されていくためには、一つの戦い方が是とされるのではなく、多様な推し方が認められるルールが整備されることを望みます。


今回僕がこのメインステージ争奪戦にオタクとして関わった意味は、「上を目指すグループが成長していくところを間近で見られたこと」だと感じています。

地下アイドルは地上アイドルとは違います。メディアに出て有名にならなくても、CDをリリースしてミリオンヒットを飛ばさなくても、ビジネスとして成立させることはできるでしょう(僕は関わったことがないのでわかりませんが)。その中で「売れよう、もっと大きなところでライブをしよう」と考えてチャレンジするグループの行き着く先が、メインステージ争奪戦だと思います。勝つためには綺麗事だけでは済まされません。オタクにもある程度の投資が求められますし、その決断をしてもらうための覚悟を伝えなくてはいけないでしょう。

とりわけドラマチックレコードというグループは、良くも悪くも平均点以上をコンスタントにとれるグループという印象です。圧倒的なメンバーの実力や楽曲性、ライブの盛り上がりが優れているわけでもなく、ともすればメンバーも「まあ、私達ってこんなもんだよね」、オタクも「まあ、楽しいしこれでいいか」と小粒にまとまってしまう可能性もあったでしょう。だからこそ4ヶ月間、メンバーも運営も、上を目指して一つの方向を向いて走ったことには結果以上に大きな意味があったと感じます。オタクからしても、今回はメインステージの景色を拝むことはできませんでしたが、「もしかしたら、いつか本当にメインステージに立った彼女たちを見られるかもしれない」という期待を感じはじめています。乗っかってしまった船だからということもありますが、僕も行く末を見届けられたらと思います。




最後に報われなかったすべてのアイドルとそのオタクに向けて、ありがたいお言葉を残して、このnoteの締めとさせていただきます。


おわりに

まとめます。

来年は、TGIFをもっと回したいな(ゲス顔)。

以上です。

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