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アイドル楽曲大賞2024に投票しました

投票しないならとやかく言うな、という論調も尖りすぎじゃないかと思う。

優しい世界であって欲しい。アイドルオタクのかべのおくです。


毎年年末になると話題のアレ、投票してみました。

「部門の分け方が意味不明」「楽曲派がイキってるだけ」とか色々な文句が聞こえますが、大体そういう事を言うのはそもそも投票すらしてなくて、楽曲大賞がなくても何も思わないような奴らばかりなので、気にせずエンタメとして楽しもうと思います。


一応、Spotifyのプレイリストも作ってみたので、お暇な方はどうぞ。


というわけで僕なりの選考基準を示した後に、選んだ10曲とアルバム、推し箱グループを紹介していこうと思います。



楽曲の選考基準

ズバリ以下の2つです。

  • ライブで印象に残っている楽曲

  • 楽曲・歌詞が好みである楽曲

僕は、「アイドルはライブが楽しめてなんぼ」だと思っています。というわけで、ライブで歌った時にテンションが上がる(それを表に出すかはさておき)ような楽曲を優先して選曲しています。

ただしそれだけだと、インディーズ部門は5曲に絞れない、メジャー部門5曲も選べないという事情もあり、最終的には「自分の好みかどうか」が大きなウエイトを占める形になりました。

メジャーアイドル部門

  • 青春ハートビート/FES☆TIVE(2.5pts.)

  • 美しく生きろ/高嶺のなでしこ(2.5pts.)

  • 絶対アイサレ宣言/Sweet Alley(2pts.)

  • 涙、ふわり。/JamsCollection(2pts.)

  • 誰にもバレずに/=LOVE(1pts.)

青春ハートビート/FES☆TIVE

グループ初にして、青葉ひなり最後のワンマンライブとなった、TOKYO DOME CITY HALLワンマンライブのリード曲として、個人的にとても思い入れのある楽曲。FES☆TIVEのこれまでとこれからを一度に想像できる歌詞がとてもエモい。青葉・土光の最強従姉妹コンビによる落ちサビは、とても思い出深い。

美しく生きろ/高嶺のなでしこ

残酷な世界でも、誇りを持って凛として咲く花のごとき、高嶺のなでしこのアイドルとしての心意気や覚悟が詰まった、メジャーデビューシングルに相応しい一曲。横一線で籾山ひめりさんのソロから始まるイントロには、心拍数の上がらないオタクはいないと思う。同じメロディなのにオケのアレンジが全く違っている大サビも聴きどころ。

絶対アイサレ宣言/Sweet Alley

幅広いジャンルの楽曲レパートリーに定評のあるスイアレの中でも、「アキシブウェイ」の流れを汲んだライプラ感が強い楽曲。歌詞の世界観には、令和の時代なりのアイドル哲学が貫かれており、「間違ってるわけじゃないのに 好きなものが好きと言えない世界で」「誰かの目を 気にせず愛せ」は、この曲を聴く我々も、歌う彼女たちも勇気づけているに違いない。

涙、ふわり。/JamsCollection

2024年11月12日に武道館単独公演を開催したジャムズ、その直前にメジャーリリースされたシングルの表題であり、同グループの良さが全面に発揮される楽曲。覚悟を決めた別れだったのに、愛した人に焦がれてしまって涙がふわりとこぼれる。そんなやりきれなさを感じさせる歌詞と、ストリングスの効いた切ないメロディーは、まさに真骨頂だと思う。グループの形が変わってしまっても、歌い継がれて欲しい楽曲。

誰にもバレずに/=LOVE

アイドルとは何か?ということを、イコラブらしく問いかけた一曲。アイドルという仕組みの残酷さと、それを外から見る人々の無責任さに、彼女たちは悩みつつもバレないように恨むという、指原莉乃らしい言葉選びで形作られた世界は、誰も傷つけないものの聴き手を思わずハッとさせる。センターを務めるのが、長い下積み期間を経て遂に脚光を浴びるようになった佐々木舞香であることもこの曲の説得力を増しているように思う。

インディーズ部門

  • 君はソナチネ/ドラマチックレコード(3pts.)

  • エンドロールを覆せ/NARLOW(2.5pts.)

  • Irregular/透色ドロップ(2.5pts.)

  • ラブレター/MyDearDarlin’(1pts.)

  • 今日がとけたら/真っ白なキャンバス(1pts.)

君はソナチネ/ドラマチックレコード

ドマレコの1stシングルの表題曲であり、同グループの2024年の躍進を象徴する一曲。ファンと共に製作された物語調のMVも印象的だが、やはり本質はライブにあるので、ぜひ現場にきて聞いて欲しい。歌詞は、昨今の「推し活」をかなり強く意識して書かれており、一人ひとり響くポイントが違うんじゃなかろうか。「グループは知らないけど、ソナチネはめっちゃ好き」という、曲きっかけでグループの知名度を上げた存在でもあると思う。

エンドロールを覆せ/NARLOW

個人的に楽曲がどストライクのNARLOW、その中でも強烈なサウンドと、聴き手に訴えかけてくる歌詞に衝撃を受けた一曲。悲しい話題が目につきやすい最近のアイドル業界、「痛みを価値にして謳うより 煌めく言葉で踊らせたいの ねえ、音楽ってそうでしょ?」という音楽を、刹那的な存在であるNARLOWというアイドルが歌う事には何らかの意味を感じざるを得ない。僕らが今のことを忘れてしまっても、音楽がある限りまた出会えるんじゃないかと思わせてくれる。後世に語り継がれて欲しい楽曲。

Irregular/透色ドロップ

秋の全国ツアーを完走した透色ドロップが、そのツアーファイナルとなるZepp Shinjuku単独公演で初披露された。「アンサー」や「衝動」といった、これまでの透色楽曲の世界観を引き継ぎつつも、強い覚悟で前へ進む決意が歌われる様は、村雲氏が作り出す新しい境地だと思う。変わり者と言われても自分の信念を貫き通した先で出会えた「君」は、応援するファンとも捉えられるが、メンバーである彼女たち同士のことなのかもしれない。

ラブレター/MyDearDarlin’

6周年記念のLINE CUBEワンマンで初披露、マイディアの2024年における成長を象徴している楽曲。「どうやって伝えよう? 君がいなきゃダメってこと」から始まるストレートな歌詞を、真っ直ぐなメロディーで届けられるのは、尋常じゃないライブ数で培った力強い歌声があるからこそと言える。東條さんの歌い出しや葉山さんの落ちサビが注目されがちだが、メンバー全員にソロパートが与えられており、どのオタクにとっても見所が多い楽曲である。

今日がとけたら/真っ白なキャンバス

2024年11月4日の幕張メッセイベントホールでのワンマンライブをもって解散した白キャンが、最後に発表した楽曲。これまでの映像や写真を繋ぎ合わせて作られたMVは、まさにグループの集大成といった印象。白キャンが作るステージに、フロアに、何度でも戻ってきたくなってしまうオタクの気持ちを古屋葵さんが見事に代弁してくれている。最後に何度も繰り返される「また会おうね」は、これが決して悲しい別れではなくて華々しいフィナーレであることを表しているように感じられる。音楽のゴールが聴き手に何らかの感情を想起させることであるならば、これ以上の作品はないとさえ思われる程。

アルバム部門

  • 真っ白なキャンバス 『余白』(3pts.)

  • fishbowl 『自然』(2pts.)

  • 群青の世界『M BLUE』(1pts.)

選定基準は、「アルバムとしての価値」です。それにしても知らないグループが多くて(推しグループがあまりアルバムにこだわらないところが多い気もする)、選定にはだいぶ難航しました。ここに関しては開票結果を見て勉強したいな、という面がありますが、ひとまず僕はこうでしたよということで。

真っ白なキャンバス 『余白』

新曲だけではなく、既存曲もすべて現メンバー版で再録されており、曲の並びにもこだわりが感じられるアルバム。Type-Bの曲順は解散ライブのセットリストであり、これを聞けばあの日の幕張が何度でも思い返せる構成になっている。白キャンが解散しても、白キャンの音楽を忘れないで欲しい、そんな願いが詰まった作品だと思う。

fishbowl 『自然』

0から10までの自然数が題名に入った曲を並べただけ、というヤマモトショウらしさ全開のアルバム。各曲のリリース時期はバラバラのため、1曲ごとに別々の思い出が想起されるのも不思議な体験となる。最初に「±零 yaya plus」、最後には「±零 yaya minus」がついており、楽曲全体が循環しているように感じられるのもアルバムらしさがあってとてもよい。

群青の世界『M BLUE』

楽曲が強みのグループの楽曲を、歌声が強みの元メンバー、工藤みかがソロカバーするという滅多にない試みのアルバムのため。青セカに通ってたわけでは全くないが、前体制(とくに工藤さん)を応援していた人にはこれ以上ない作品だったのでは。

推し箱部門:ドラマチックレコード

もともとレパートリー魅力的なグループであったが、「夜空のよすが」「君はソナチネ」という強力な2曲が加わった事により、彼女達の描くドラマの熱量がグッと上がった2024年であった。これは作曲者だけでなく、現場で楽曲を「育て」たメンバーとオタク全員の功績ではないかと思う。来年もドマレコとBIRクリエイター陣への期待が高まる。

番外編:選考外の楽曲たち

惜しくも10曲に選ばれなかった楽曲を軽く紹介します。

 ワンライフ・カーニバル/太陽と踊れ月夜に唄え
→ 春のNATSUZOMEで、オタクが突如全員後ろに行って多動し始めて衝撃を受けた。

サマーヴィラン/手羽先センセーション
→ 手羽センらしい夏曲。TIFで聞いてすごくよかった。

今日を連れて夢へ/Bunny La Crew
→ 最近になって発掘したが、バニクルの曲でもかなり好きかもしれない。体制変更の中で上手く育てきれなかった印象。

チームメイト/可憐なアイボリー
→ 8人体制初っ端のライブで披露した時、あまりにも歌詞が刺さりすぎた。

ベストアンサー/衛星とカラテア
→ 歌詞の言葉遣いがあまりにも素敵で大好き。メロディーも爽やか。

Over/かすみ草とステラ
→ 2期生ソロパートが分厚く、新体制かすテラを象徴する楽曲。だけど、かすテラの曲プッシュするなら「ここじゃない」気がしたので、来年に期待。

倍倍FIGHT/CANDY TUNE
→ TIFで日体大コール入れてて腹筋崩壊した思い出。やっぱりきゃんちゅーはこっち路線がいいよねっていう。

僕だったんだよ/群青の世界
→ 新体制青セカの幕開け、疾走感が大好き。早くライブ見に行きたい。

新世界クレッシェンド/SWEET STEADY
→ もともとIDOLATORの楽曲だが、歌詞を大幅に作り替えてSWEET STEADYのレパートリーに加わることに。ちなみにすいすてには元アイドレの奥田彩友さんがいる。

都会/selfish
→ FES☆TIVE沖縄遠征の際に(?)突如発掘したselfish。なかでも一番TUIMA.incらしさがあってとても好きな楽曲。

Heroine hour/真っ白なキャンバス
→ メンバーが白キャンになるまでのことを描いた楽曲。「今がとけたら」ととても悩んだが、そもそもこの曲は2023年発表の楽曲の事もあって、惜しくも選外。

灼熱グリッター/Peel the Apple
→ 作詞・作曲が多田慎也氏の、ぴるあぽ最強の夏曲。ライブでの思い出も強く、夏らしいキラキラしたライブを見せてくれた。しかし上位5曲ほどのインパクトがなかったためランク外。

86 SUMMER FILM/Merry BAD TUNE.
→ 「真夏のユーレイ!!」のアンサーソングとも言うべきバチュンの夏曲。おそらくちゃんと通っているオタクからしたら珠玉の一曲だと思うが、残念ながらタイテの関係であまりお目にかかれなかったためランク外。

夏色ドラマチック/ラナキュラ
→ おそらく今年最高傑作の夏曲であることに疑いはない。しかし残念ながらあまりインパクトのある瞬間に出くわさなかったことと、上位5曲に押し出された格好。

あとがき:選定作業を終えて

選んだ10曲を見ながら思ったのは、「自分、思想強めじゃね?」ということでした。選んだ曲はいずれも「アイドルはこうあるべき」「オタクはかくあるべき」みたいな歌詞だし、いずれもバンドサウンド強めの曲調でした。

僕自身、周りからよく「何考えてるかよく分からない」「感情が分かりにくい」と言われますし、自分でもあまり強めに主張を表明しているつもりはありません。結局傷つくことを恐れて、「こうだ!」と言い切ることが怖いのです。

だけどそれでも「もっとこうじゃない?」みたいな思いは確かにあって、それをアイドル楽曲の中に探しているから、主張の強い曲が選ばれたんじゃないかと推察できます。なんかもっと、自分自身が強い人間になれたらなと思います。

もちろん、アイドル楽曲大賞は自分の好みで投票してよい企画なので正解はないと思います。しかし、偏りはあるとはいえ数ある曲から選んだ10曲には何らかの理由があるはずです。そう考えると、「自分はどういう人間なのか」ということを振り返るよい機会となるのではないでしょうか?


おわりに

まとめます。

今年は期限通りに終わってよかった。

以上です。

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