6/28NHKあさイチ『ウクライナのリアル』
昨日、nhkの情報番組「あさイチ」で、ウクライナ人ディレクターによる、『ウクライナのリアル』という放送を観た。
3名のウクライナ人女性に、オンラインで現状についてインタビューするという内容で、3名ともディレクターの親しい友人ということで、率直な意見を聞くことができた。
とても貴重な情報だと思った。
その中で、いくつか印象に残った部分を書き残しておこうと思う。
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まず一つめ。
『市民が犠牲になっても戦争を続けるウクライナ政府に対してどう思うか?』という質問に対し、『それは政府の意見ではなく、私たちの意見だ』とはっきりと答えていた場面。
当たり前のことだけど、ウクライナの人々は、感覚的に私達となんら変わりのない、自由や人権の大切さを知る、現在の人々だ。
近代やそれ以前の、特権階級の人だけに人権があったころの戦争ではなく、一般市民が平等に教育を受け、考え、意思を持っている。
命さえ助かれば、それで良いなんて思えない。本当の自由やアイデンティティ、ウクライナの未来のため。それは「心のため」「目に見えない大切なもののため」に、戦っているという気がした。
そして「自分たちの意思で屈服しないのだ。」
という姿勢に、強さと尊敬の気持ちを感じる場面だった。
二つめに印象的だったのは、元々日本で暮らしていたけど、戦争が始まってから家族が心配で、ウクライナに戻った方がいたこと。
その強さと優しさに驚いた。
今自分ができる事をしたいとの事だった。
三つ目。最後に日本人の人々に伝えたい事という中で『現在もウクライナが戦火にあることを忘れないで欲しい、慣れないで欲しい』と言っていたが、その通りだと思った。
でも慣れと言えば驚いたのが、番組内で、「夜中に警報が鳴って避難しなければならない事が多いが、最近は徒歩15分幼い子どもを連れて避難するのが大変なので、家にいる」という事を言っている方がいた事だ。「爆弾や破片が家に落ちないといいな、と思いながら廊下で寝ています」と言っていて、爆弾にも慣れてしまうんだ!と思った。人間は慣れるもの。異常事態に慣れてしまう事への恐ろしさを感じた。
いつも普通の生活の中に、突然、戦争が入り込んで来ていた。日常と異常が隣り合わせ…放送全体を通して、そんな事がひしひしと感じられた。
ウクライナ人ですらあまり知らない、伝統工芸の『コシウ陶器』が、なかなかレアな情報だった。ポテっとした形に手描きの柄が可愛い。ユネスコの無形文化遺産にも指定されているらしい。あと、民族衣装の『ヴィシヴァンカ』。
こちらは有名だけど、とっても可愛かった。
あともう一つ。
『こんな状況でなんて声をかけたらいいか分からない』と日本人としては考えてしまうけれど、そこはウクライナ人ディレクターの方が、『声をかけてください!ウクライナ人は声をかけられる事は嬉しいです!!これは自信を持って言えます!!』と強くおっしゃっていた事を書いておきます。
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ウクライナに、当たり前の平和が、1日でも早く訪れますように。
戦争は一体誰のためなのか、何のためなのか本当によく分からない。早く世界中から無くなる日が来る事を願います。