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これからの製造業とブランディングスキル


今回は、日本の製造業にとって、今後ますます重要となってくる

"ブランディングスキル"

について書きたいと思います。


急激な人口の減少。

2015年の国勢調査において約1億2710万人だった日本の総人口は、今後30年ほどで1億人を下回り、100年も経たずして5000万人ほどに縮小すると政府は予測しています。

これほどまでに急激に人口が減るのは、世界史においても例がないそうです。

さらに、日本の生産年齢人口(15歳〜64歳)は2015年から2040年までの25年間で1750万人ほど減ると推計されています。

あくまで予測ですが、2065年には日本人の2.5人に1人が高齢者となります。


大量生産、大量消費からの脱却。

急激な人口の減少が待ち受ける中、製造業としてやるべきことは、

「量より質を求めること」

だと思います。

これまでの日本の製品は、大量生産・大量消費時代ゆえに、
均質な商品を安く、効率的に作ることが優先され、それが「良いもの」として受け入れられてきました。

しかしながら、これだけモノと情報で溢れる時代、かつ日本の人口は物凄いスピードで減少していく中で、僕ら製造業は、

どうすればもっと我々の作る商品、技術、サービスの価値を上げることができるのか。

についてしっかりと取り組んでいく必要があります。


商品を売りたければ、その商品を売ってはいけません。
しっかりと付加価値をPRすることが大切です。


ブランディングとは。


ブランディングにおいて、最も大切な考え方は、

お客様をいかにワクワクさせることができるか。


お客様をワクワクさせる、感動させられることができた分だけ、それが付加価値となり、業界の相場以上の価格で受け入れてもらうことができるわけです。

大事なのは、当然商品の品質はもちろん、その商品以外の付加価値をPRしていくことが重要です。


全ての業界で必要なブランディングスキル。


ブランディングのない企業、サービスは、
これだけ、物や情報、サービスにあふれている世の中で、当然、価格競争に巻き込まれ、価格を下げることで利益率が低下し、コスト削減を迫られます。そこで真っ先にコスト削減の対象になるのはPR費用。それがさらなるシェアの低下をもたらすという負のスパイラルに陥ってしまいます。

当然そのスパイラルにハマってしまっては、企業として成長していくはずがないので、どの業界においても、ブランディングによるその企業のファンをつくっていくことが必要です。


そのブランディングには、大きく分けて4つのブランディングがあります。


一つ目は
コーポレートブランディング。
会社のHPや、ロゴ、パンフレットや代表者、
それから、会社としての取り組みや理念など、会社の信頼に繋がるブランディング。


2つ目は
プロダクトブランディング。
文字通り、商品に関するブランディングです。
価格や素材、デザイン、希少性など。


3つ目は、
マーケティングブランディング。
これはどうやって市場に広めていくかというマーケティングに関するブランディング。
販売チャンネルの選定や、ターゲット、メディアの選定、口コミ、SNS。キャッチコピーや、製品開発、ブランドのストーリーなどです。


そして4つ目は、
セールスブランディング。
これは、どう売っていくかです。
販売の方法、提携先、顧客の選定、資料などもここに含まれます。


ブランディングといっても、これらのことを一つ一つ丁寧に、かつ戦略的に考えていく必要があります。


スターバックスのブランディング。

ブランディングと聞くと、よく、スターバックスの例が挙げられるかと思います。

一杯500円以上もするコーヒーが、なぜあんなに売れるのか。

それは、スターバックスが、コーヒーではなく、空間や体験を売っているからです。接客も含めた居心地の良い空間と、カスタマイズしたコーヒーとともに楽しむ個別の顧客体験が付加価値となり、コーヒー市場には100円で買える美味しいコーヒーがあるにもかかわらず、業界トップに君臨しています。


実は、スターバックス社は、店舗の拡大においてフランチャイズシステムを導入していないんですね。コンビニでもファーストフードでも、店舗ビジネスはフランチャイイズシステムで拡販していくケースがほとんどですが、スターバックスはごく一部を除き、ほぼすべて直営店で運営されています。

直営店は、フランチャイズシステムでの拡販に比べて、非常にコストとリスクが高い(新規出店にあたっては店舗や土地の取得、人材採用などを 、基本的に自社でまかなう必要がある。)のですが、それでも、スターバックスが直営店にこだわっているのは、

質の高い接客、ブランドの統一

を維持するためです。

より多くのコストを払い、余計なリスクを背負ってでも、直営展開で「従業員への教育」を優先したのです。

それが、現在のスターバックスの圧倒的なブランド力につながっています。



最後に。

僕ら家具業界でも、他社の真似できない技術を使った商品を作るぞ! とか、他社と同じクオリティでより安い製品を提供しよう! といった、顧客を完全に無視した商品開発が行われています。

商品の開発、価格設定、商流、などの今の業界の常識を取っ払って、1から考え直す必要があると思っています。

お客様に、最高の感動と体験を与えることのできる強い家具ブランド

を目指して、今後もブランディングについて学び、実行していきたいと思います。



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