異形コレクションLII 狩りの季節 井上雅彦監修 光文社文庫(2021年11月発行)
42巻目です。そろそろ巻数をアラビア数字にしてほしいなぁ。併記でもいいから。
それはともかく復活してから一年たちますがこれが四冊目です。いいペースですね。今回は新人・ベテランあわせて15名の作家が腕を競っています。
読み始めて少し不思議に思ったのは、テーマの料理方法が似通っているんですね。「狩り」という比較的イメージしやすいテーマだからかと思っていたのですが、どうやら同じ傾向の作品を並べてあるようです。
それに加えて、比較的起承転結のはっきりしたものが多かったこともあるようです。これも料理しやすいテーマだからでしょうか。ほかの巻をみていると合間に「抽象的」かつ「概念的」な作品もあったのですが今回は最後の数話以外は、とても読みやすい話ばかりでした。
さてお気に入りのはなしですが
ヒトに潜むもの(上田早夕里)
赤いシニン(井上雅彦):レディシリーズ
七人御先(霜島ケイ)
えれんとわたしの最後の事件(澤村伊智)
インヴェイジョン・ゲーム1978(伴名練)
夜の、光の、その目見の(空木春宵)
が特に面白かったですね。ホラーというよりはホラー系SFだったりファンタジーホラーだったりしますが、あまり他では見かけない名作でした。
それにしても「レディシリーズ」をまとめて書いてほしいなぁと思います。
結構気に入っているんです。