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100字要約「笑わない数学」

数学史に残る難問は長い時間、数学者の頭を悩ませ、人生を左右させてきた。素数・無限・フェルマーの最終定理・がロア理論…理論の解説は勿論、証明に至るドラマも紹介する。人間ドラマと捉えれば数学も好きになる?


本書は難解な数学の問題を紹介する一冊。NHKで放送した内容に、+αを付け足して編集されている。
スタッフ陣は、如何に内容を分かりやすく、そして興味を持ってもらうようにするかに注力した内容である。
有名な数学の問題に対して、分かりやすい問題から提起するが、やはり内容が内容である。大学数学の内容を優に超えるため、読んでいるとつらくなってくる。

ただ、本書では数学の問題に対する理解よりも、その背景や人間ドラマといった、ほかの分野にも共通することを感じられれば良いのではないだろうか?
発明や考古学的発見に対して、感動や興味がひかれることがあると思う。その対象が数学に置き換わっただけだ。古代ギリシャから続く、人類の数学へ対する探究心のドラマを読んでみることは、ノンフィクション作品だからだ。

数学だからと毛嫌いすることは、本当にもったいない。確かに、解説ページは読むのがつらい。ただ、ほんの少しでも数学に関するドラマを読んでみてはいかがだろうか。

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