【就活ネタ】コロナでグルディスが無くなったと聞いて居ても立っても居られなくなった。
※当記事は、自身が運営する「頭がおかしい地方大学就活生ブログ」にて掲載していた内容です。2017年リリース。2020年5月加筆修正。
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コロナでグループディスカッション(以下GD)が無くなったと聞いた。
スリリングなエンターテイメント、グループディスカッションを経験できない学生がいるなんて、由々しき事態だ。
申し遅れたが、私は3年前、【地方就活戦士チホジョ】との異名で就職活動をしていた。
初めての東京にテンションがあがり、長期間東京に滞在することを目的とすべく、受ける会社数を極限まで増やした狂戦士だった。
そんな過密スケジュールの中、2か月間でGDを30回以上経験した地方就活戦士が、GDを通過する為にやるべきことを全力でまとめた。
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GD(グループディスカッション)
―――それは、ただの選考ではない。
人事から一挙一動を観察され、
他大学生から学歴マウンティングされ、
頭のおかしい目立ちたがり屋な人間に議論を妨害される。
既に全員が冷静であり、誰も意見を発していない凍てついた局面で
「一旦、冷静になろう」とのたまう理系出身眼鏡に驚愕することもある。
それでも、
それでも、企業側が提示する
「君が桃太郎なら動物なに連れてく~?」
といった、
意味の分からない、例え最適解が出たとしても、
1mmも社会の役に立たないであろう
この問題に対して、
真正面から向き合わなければならないのだ。
真正面からそして真摯に向き合わねば、勝ちは見えてこないのだ。
いや、ただ真摯に向き合うだけでは勝てない。戦局はつかめない。
勝負は会場についた時から既に始まっている。
ここからは私は考え抜いた勝ちパターンを全力披露したい。
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ステップ① 身分を隠せ
学歴は一種の呪いである。
「地方駅弁大学」という業を背負う私たちは、
「その業をいかにうまく隠し、さもエリート中のエリートであるかのように振舞えるか」が重要なのだ。
都内の大学生は何かと地方を下に見ている。
地方勢から見れば十分都会な埼玉ですら「ダサイタマ」などと揶揄されている始末だ。奴らは「地方駅弁など極刑に値する」とでも思っているのだろう。
東京という荒くれものが集う決戦の地で「駅弁大学」という旗を掲げ特攻していく先に何があるかは想像に難しくない。
潰される。
容赦なく叩き潰される。
意見の良し悪しなど関係ない。
誰も耳をかそうともしなくなる。
つまりだ。
GDで勝つためには「大学名を隠し通すスキル」が求められる。
隠しと通すためには何が必要なのか。
まず、GDがある日は誰よりも早く会場につこう。
到着するとすぐに、部屋の雰囲気を確かめるのだ。
GD用の机群(=島)が既に出来上がっているときは、右端に座ろう。
真っ先に部屋に乗り込んだあなたならできるはずだ。
部屋の机が前を向いて並んでいる場合は要注意だ。
簡単な説明が終わった後、GD用に机を並べ替えるという作業が発生する。
このような状況に遭遇した時は、率先して並べ替えに参加し、
スムーズに「GD島の右端の席をとること」に尽力して貰いたい。
では、なぜ、右端なのか?
そのような考えが浮かんだ愚者は冷静に考えてほしい。
人事から、
「はい、では今から簡単な自己紹介してください」
という一言が発せられたと仮定しよう。
自己紹介といえば、名前、大学名、出身地、学生時代頑張ったことetc....
そうだ。
地方勢にとって、
自分の弱みをこれでもかとさらけ出さねばならぬ公開処刑こそが
冒頭に必ず設けられる「自己紹介タイム」なのだ。
地方大生にとっては渾身の一撃にもなりうるこの一言が発せられたその刹那、「大学名を隠し通さなければいけない」任務を背負ったあなたはどうする?
答えはこうだ。
真っ先に喋りだして、「大学名を言わない空気」を形成する。
では、真っ先にしゃべりだしても不自然ではないポジションはどこか?
そう、そうだ。
それが、島の右上、通称「地方の聖域」なのだ。
地方就活生の諸君!先手必勝とはGDのためにあるような言葉!
「地方の聖域」に陣取り、意気揚々と、自己紹介を始めよう。
勿論、大学名を抜いて。後続の愚者たちはきっと「大学名抜き自己紹介の空気」につられるはずだ。
余談ではあるが、
グループ内にKO大学の学生がいた場合は例外が発生する。
なぜならば、彼もしくは彼女は大学名を言わなければならない病に犯されているからだ。
KO生はきっと高らかに、「慶應大学湘南キャンパスの〜!」と唄い出すであろう。
だが、そんなことは関係ない。
大学名を声高に唱えた学生同士でマウンティングでもなんでもやってくれ。
こちらはもう既に一仕事終えた後なのだから。
とにかく「大学名を隠す」これを達成できたら、第一関門はクリアといえる。
人事に、「あ、大学名も言って」と突っ込まれた場合は知らん。
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ステップ② アイスブレイクでアッパーをかませ
ステップ①をさらにバージョンアップさせたのがステップ②だ。
バージョンアップというより、「身分を隠す」というステップ①を、限りなく黒に近いグレーにした戦法こそが、ステップ②といえる。
このステップはGDが始まる前、アイスブレイク時において効果を発揮する。
このステップ②に必要不可欠な魔法の呪文を伝授しよう。
「海外大卒です」
この6文字。
たったこの6文字だけで!
これだけで!!すべてのやり取りが!!スムーズになる!!
一挙一動すべてが受け入れられる!!
いわば、「GDにおける印籠」といったところだ。
この魔法の呪文を、印籠を、GD開始前の雑談タイムに投下するのだ。
大学名は何でもいい。
そんぎゅんがん大学でも、まさちゅーせっつ大学でも、まーすとりひと大学でもリトマスシ大学でも、コマゴメピペット大学でも、何でもいい。
半信半疑戦士はぜひ、この魔法の言葉、無敵の印籠を使用してほしい。
ポイントは、「人事参加していない」アイスブレイクタイムに使用すること。
間違えてもGD本番中に言ってはいけない。経歴詐称、一発退場待ったなしだ。
しかし、アイスブレイクタイムは雑談&談笑が認められる。
冗談かどうか、そんなことは重要ではない。アイスブレイクなどほんの余興だ。
しかし、しかしだ。
この6文字は、軽いジョブどころではなく、右ストレートからのアッパー程度のダメージを与え、東京就活戦士達の脳を揺らし、正常な思考判断力を奪い去ることができる。
そして、GD中メンバーの自分に対する風当たりを柔らかくするという威力をも発揮する。
まさに攻防一体型の上位魔法。(※魔法使用後の副作用については責任を負いかねます)
注意すべきは、アイスブレイク後のGD序盤に
「大学名公表ありの自己紹介with人事」という大番狂わせがあった場合だ。
「え…あいつ海外大卒じゃないの……?」
GD開始前からせっせと積み上げてきた茶番をGD開始直前に崩すことになり、まともな精神状態ではGDを戦い抜けなくなる。
つまり、
「誰しもが平等に敵であり味方でもある」というGDのルールを度外視し、
「GD開始直後、既に全員が敵」という無法地帯を形成してしまう。
そうなった場合は張り子の虎になってください。
うんうんうんうん…!
ステップ③ 先手を打て
先ほども一つ魔法の言葉をお伝えしたが、
再度、さらに強力かつ使用後副作用の心配もない魔法の呪文を伝授したいと思う。
この一言、
この一言を真っ先に発することができるか、それが勝負を左右する。
「まず、定義づけをしましょう」
定義づけの意味が分かっていなくてもいい。
そもそも何をどう定義づけするか決まっていなくてもいい。
もう何でもいい。とにかく発するのだ。
この「よくわからないが、とりえず知的で冷静に見える一言」を。
「まず、定義づけをしましょう!!」
その瞬間、ただの一兵卒、ソルジャー要員だったあなたは「参謀」に昇格する。
「こいつ…できる…!」周囲の息をのむ声が聞こえる。(たぶん)
「議論のお題が発表されてまだ1秒しか経過していないにも関わらず、こいつは既に質問の概要を掴み、それを整理する段階まで来ている……!貴公、何者……?!」
なにがなんだかよくわからない状況に、東京の戦士たちは慌てふためく。
そこで、すかさず、次の一手を放つのだ。
「それでは、○○さん、どう思います?」
勝った。
厄介そうなKO大生を血祭にし、確実に進行役兼参謀の座を手に入れた。
もう次回選考の切符を手に入れたも同義。
その後は、化けの皮がはがれないように、うまく立ち回るのみ。
ちょっとした読みのずれは「海外大学在学中にジャパニーズ的常識が欠落した」という設定にすれば、万事OKだ。
以上が、
「地方駅弁大学生が東京という決戦の地で生き残るための術」
である。
が、
くれぐれもこんな馬鹿な真似はしないでいただきたい。
他の人の迷惑になるので。
まぁ何が言いたいかというと、
「GD中、大学名を言った途端態度を変えるやつが一定数以上いて、
チホジョ悲しみの境地…!」
これに尽きる。
あなたの貴重な時間を、こんな茶番に割いていただき感動の極みです。
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