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小説同人誌装丁の話2024
※この記事では二次創作小説の同人誌を取り上げています。公式とは一切関係のない制作物です。苦手な方はご自衛ください。
2024年に発行した小説同人誌装丁のまとめです。
そもそも基本情報、わたしはたくさん本を出すタイプの人間ではありません。そのため、作るからには使ったことのない紙や加工を使いたい!という基準で装丁を決めています。今後いつまで同人誌を出し続けるかわかりませんのでね。
2024年は3冊発行。うち1冊はすでに別記事にて取り上げているので、この記事で取り上げるのはそれ以外の2冊です。
2024年5月発行
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印刷所:HOPE21
仕様:A6/表紙込み40P
表紙用紙:きらびきHG(ほそぎぬ)180㎏
加工:なし
本文用紙:ナチュラル
遊び紙:新草木染・ハーブ マリーゴールド 64.5kg
今回もHOPE21さんの季節のセットを使って入稿しました。(この本を出す際に利用したのは春セット、リンク先は現在利用できる冬セット)
この本の発行と同時に短編集を出したのですが、短編集とは別で書いていた話があり、それをいつもどおりWEBに投稿するか悩んで、タイミング的にイベントに間に合いそうだったのでせっかくなので本にしました。(普段書いている話とは毛色が違うので後々再録も難しそうだったから、という理由もあります)
サラッと読める薄くて小さい本を作りたかったので満足。
表紙のデザインは購入した素材を重ねて貼っただけです。貼るだけで雰囲気のある表紙ができてうれしみ。内容にも即していて最高ですね。
表紙のデザインに合わせて表紙用紙を選択、遊び紙は季節のセットのなかからあまり他所では見た記憶のない紙に惹かれて選びました。
きらびきのパール感とさらさらした手触りが気に入っています。
わたしは普段、本文執筆中にタイトルや表紙案を決めて、執筆と並行して表紙やノベルティの作業をしています。本文をただずーーーっと書いているだけだと気が滅入るので。書いているうちにタイトルや表紙案が自然と浮かんでくるので、息抜きがてら素材を探したりタイトルサイトを見てます。
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フォント:源暎こぶり明朝v6/8.5pt
組版:41文字×16行(字送り:8.35pt/行送り:13.25pt)
余白(塗り足しなし):天15㎜、地11㎜、ノド19㎜、小口11㎜、とじしろ0㎜
間隔:13.2pt(固定値)
組版はシンプル。とくにひねりはありません。
薄い本なので本文用紙はナチュラルというすこし嵩高の紙を使用しました。あと、ナチュラルの紙色はキンマリに比べるとくすんでいるというか、暗い色なので、こっちのほうが本の内容に合っているかなと思って選びました。
しおり
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オレンジ工房さんにて作成。表紙のデザインを流用。使いやすさ重視のシンプルな栞です。オレンジ工房さんはグッズの種類が豊富でしかも小数部から作れてお安くてありがたいです。今回は紹介を省略しましたがポスターもいつも刷ってもらっています。
2024年12月発行
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印刷所:HOPE21
仕様:新書/表紙込み112P/カラー口絵(両面)1枚
表紙用紙:オリジナルエンボスサンバ・クリスタル
加工:なし
本文用紙:書籍紙72.5㎏
HOPE21さんのビビッドセットにて入稿。
本文の内容が恋愛色強めなのでピンク色の表紙にしたいというのは先に決めていたので、通常オンデマンド印刷だとくすむのでビビッドセットを使いたい+ビビッドセットを一度使ってみたかった+同レボ!のキャンペーンがある、と三拍子が揃ったので、ビビッドセット初利用。
キャンペーンとかそういうきっかけがあると手を出しやすくてありがたいですね。納期も通常のオンデマンドとほぼ変わらなく遅めだったのも魅力。
ピンクがほんとうにあざやかできれいでびっくりしました。データのまま、むしろデータよりもあざやかな気がします。とてもかわいい。
表紙用紙はHOPE21さんのオリジナル紙。エンボスアラレと似ています。傾けると雨上がりの道路みたいに光って見えるのがかわいいなと思って選びました。パールやラメの入った紙も惹かれたのですが、標準セット内でしたのでこちらに。標準でこの紙を選択できることがすごいと思うんですよね。
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当初は遊び紙を入れようと思っていたのですが、せっかくセットの選択肢にあるのだからと思って口絵を差し込むことに。こちらも表紙同様に発色があざやかでいい感じ。口絵に目次があるのってなんかラノベっぽくていいんじゃない?と思ってやってみました。
とじしろを考慮しなかったのでちょっと食い込んでる感じになってますけど許容範囲かなと。
イラストがないと口絵をつけるのをためらってしまいがちかもしれませんが、個人的にはありだと思いますし好きです。
この本は執筆のわりと早い段階でタイトルやデザイン案が固まっていたので、本文を書ききる前に表紙ができました。表紙があるほうが本文の内容をまとめやすい気がしたので(”そう”するしかなくなるので)、毎回こうやって順調にできるといいな。
デザインの勉強をしたことがないので思いつきだったり"いいな"と思ったものを真似していつも作っている感じです。ちゃんと勉強したほうがいいんだろうな〜とは思っているのですが…。
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フォント:源暎こぶり明朝v6/8.5pt
組版:23文字×16行×2段(字送り:8.35pt/行送り:13.25pt)
余白(塗り足しなし):天15㎜、地11㎜、ノド14㎜、小口11㎜、とじしろ5㎜
間隔:13.3pt(固定値)
本文用紙はナチュラルにするか書籍紙にするかギリギリまで悩んで今回は書籍紙にしました。(それによって締め切りが一日変わる)内容的に書籍紙の明るいほうが合っているなと思い、決定。
新書サイズの本を出したことがないので今回初挑戦しました。新書は各社でサイズがまちまちなんですよね。HOPE21さんの場合は173×106だったので横幅は文庫と一緒。ということで行数は増やせませんでした。文字数を詰めてページを減らす目的ではなく、単純に新書を作ってみたかったので満足です。片手でも持ちやすくていい感じ。
ポストカード
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印刷所:テイズプリント
用紙:OKミューズコットン118㎏白
印刷色:黒
こちらは無配としてお渡ししていたポスカ。
赤ブーさんの「ポスカ文学メーカー」のキャンペーンに参加させていただきました。利用したことのない印刷所さんで印刷してもらえるいい機会でした。用紙と印刷色は各社で固定のもの。
本文は300字程度しか入らないかな?タイトルや文字の幅などが自分で決められないのでもうすこし自由度が出て来たらまた使いたいですね。奥付部分にQRコードの埋め込みができたので入れてあります。
(1/26のキャンペーンページを見に行ったら使用できる紙とインクの色が各社増えていて、うらやましい…!になってしまった。自分では考えない組み合わせとか普段はできない組み合わせがあるので選ぶのが楽しそう。自分が今後参加するイベントでもキャンペーンがあるといいんですけど)
まとめ
以上、2024年に出した本のまとめでした。
2025年はこれまで出したことのないサイズや装丁で本を出したいと考えているので(正方形とか中綴じステッチとかホログラムPPとか)なにかしらの本が出せたらいいなと思います。
とはいえ本を出すためには本文が必要なので、これからも楽しくマイペースに書きま~す。
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