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怪談最恐戦ファイナル2019② 感想雑記

怪談最恐戦2019の感想後半です。


準決勝①

シークエンスはやとも

ファーストステージを勝ち抜き、用意されていたのはまたもや実体験。
それも、ここまで話してきた自分自身が強い霊感体質があるということがうまいこと伏線になっていて、ゾッとさせてくれる。
ファーストステージもそうだったんですが、最初の掴みに簡単な小噺を入れてくるスタイルは唯一無二のものとして確立してほしい。

惜しくも、準決勝敗退になってしまいましたが、ぜひいろんな場面でたくさんの作品を聞きたい。(特にライブで)そんな、語り手でした。


下駄華緒

ファーストステージに引き続いて、葬儀屋での体験から。
今回の話自体は不気味な話では合ったのですが、1本目の話ほどの気持ち悪さ、後味の悪さはなかったような気がします。
下駄さんのすごいところが、話の内容にパンチがなかったとしても、道中聞き手が「どんな話になるだろう」と、構えているときにきちんと怖がらせに来るところ。廊下を案内されるシーンなどは、その最たるものだと思います。

道中いかにお客さんを引き付けておくかというのも、怪談には必要なんだと改めて実感させられました。

準決勝②

田中俊之

今回は、聞き取れましたW。
骨董品屋にまつわる絵画の話。すごく、気持ち悪い話でした。
話の構成力も抜群で、一つ一つエピソードが重なるたびに怖くなっていく。そんな怪談でした。

ニコ生のコメントにもあったのですが、スタイル替えられたのでしょうか。キャラとしての田中さんは好きでよく拝見するのですが、肝心の怪談はこれまで聞きこんでいなかった。というか、話が入ってこなかったんです。
だから、今回自分にすぅーっと入ってきたということは若干スタイルを変えられたのか。そう思いました。


壱夜

我らが壱夜さんの準決勝は。ヒトコワも交じる不気味な話で勝負。
ライブでいつもいろんな話を聞かせていただいているのですが、特に今回のような闇の深いお話を得意にされている。そんな印象があります。

多分ですが、普段の語り口が飄々としているのに、キャラクターになり切ってオチを付けるとき。あまりにも不気味なんですよね。それが理由かと。
怪談グランプリの時も、そうだった気がします。
https://twitter.com/ichiya_kwaidan/status/1218925653166182400?s=20
ご本人もツィートで自信作と語っていた通り、実力者の田中さんを破っての決勝進出となりました。

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決勝


これまでファーストステージでは5分。準決勝は7分。に、対してこの決勝は15分与えられた中

決勝に進んだ両者が話のモチーフとして選んだのは、どちらも「おばあちゃん」。しかも、話の味付けは真逆。白熱の怪談バトルが繰り広げられます。
そして、闘いの行方は意外な決着を迎えます。


壱夜

決勝に残ってくれたおかげで、3本全部聞ける喜び。
https://twitter.com/ka_rinchaco/status/1218507571687903232?s=20

闇と業の深い因縁話を聞かせていただきました。実は、この話一回ライブで聞かせてもらったのですが、その時とはちょっと印象が違いました。
本人は、その後のコメントで3か所ぐらい飛んでいたと、おっしゃっていたので、アレ?っと思った箇所があったのですが、本人曰くわざとカットした部分とのこと。
じゃあ、私にもとんだ箇所全くわかりませんでした。

3本目を聞いても、話の構成力はずば抜けていますね。この長尺をどれだけ中だるみさせずに聞かせられるかという部分において、素晴らしいと思いました。


下駄華緒

下駄さんのお話は、一度電波に乗ったことのある話でしたね。奇しくも2回目の話を同じタイミングで聞けるとは、比較対象できます。

さて、先ほど壱夜さん感想の時も書きましたが、下駄さんも上手く話をまとめてらっしゃいましたね。
さらに下駄さんに有利だったことがあるとすれば、人から聞いた話ではなく実体験だったということ。
どうしても人から聞いた話だと構成や脚色に限外があると思うのですが、自分の体験談だと、直にエピソードに触れている分自由がきくんですよね。

内容としても、ここまで葬儀屋さんでの体験談を語ってこられた中で、3本目でついにそこから離れて幼少期の体験というのも、大会全体の構成を考えてもマンネリを防げたのだと思います。

終盤の徐々に明かされていく真実。純粋に怖かったです。



決勝を終えて

優勝は下駄華緒さん。準優勝は壱夜さんとなりました。
決勝の審査中に前年度チャンピオンのぁみさんが怪談を披露してくれていたのですが。審査で相当にもめたのか、即興でおかわり怪談をしてくれるという贅沢さ。
ちなみに、ぁみさんの怪談も怖かったです。コンテストではなかったので、笑いながら軽めに語っていたのですが、むしろそっちの方が怖いよW。

優勝賞金のプレートを下駄さんが持っていたのですが、便乗してポジティブ田中さんが終始ちょっかいをかけていたのが印象的。

準優勝の壱夜さんには、サプライズで住倉カオス監修DVD発売権が贈呈されるとのスゴイ発表もありました。


全体を通して・・・

今回の大会。一話ごとの話の構成力が高かった方が勝利を手に入れられていたと思います。どこで怖がらせに行くのか、何処にオチを持っていくのか。こういった部分が非常に重要視されたのかと。
さらに、恐怖の切れ味。下駄さんの2本目の廊下の場面、壱夜さんの1本目のキーホルダーを持ってくるサラリーマン。シークエンスはやともさんの2本目のオチ。それぞれテクニックは違うものの、非常に切れ味が鋭く背筋を凍らすのに十分。そういったテクニックを兼ね備えていた人が勝ち抜いた。そんな大会だと思います。

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